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» 2018年09月22日 18時00分 公開

「出会いはお台場のラプラス」 ポケモンGOがきっかけで結婚したカップルにインタビュー

Twitterで、ポケモンGOをきっかけに結婚したと報告するカップルが話題に。なれ初めから入籍までを詳しくうかがいました。

[黒木 貴啓,ねとらぼ]

 日本で2016年7月に始まって以来、人々にさまざまな交流をもたらしてきたスマホゲーム「Pokemon GO(ポケモンGO)」。このポケモンGOをきっかけにお台場で知り合い、2年越しの付き合いの末に結婚したと報告するカップルが、Twitterで多くの人から祝福を受けています。

お二人の入籍届(写真提供:@shibuya319さん)

 「僕の人生はポケモンGOのお陰で大きく変わりました」と入籍までを振り返る、新郎のしぶさん(@shibuya319)。新婦のりりーさん(@pokemonlililily)とともに2人ともトレーナーレベルは上限の40。ポケモンの捕獲数は互いに10万を超えるガチ勢です。どのような経緯で出会い、どんなポケGO生活を送っているのか、詳しく話をうかがいました。


お台場にラプラスが運んできた出会い

――2016年の8月27日にお台場で出会ったとありましたが、どのような経緯だったのでしょうか。

しぶ: 2016年7月にポケモンGOがリリースされてから、多くの人がポケモン全種類を捕まえる「図鑑コンプ」を目指しました。その中で一番レア度が高かったのが「ラプラス」だったのですが、ラプラスは都内でもお台場でしか出現しないレアポケモンでした。

 当時の私はラプラスを捕まえにわざわざお台場まで行くか迷っていたところ、Twitterで「ラプラスを捕まえるオフ会」というものを見つけて面白そうだなと思って参加することにしたのです。オフ会は20代中心の20人くらいのグループで、ひたすらラプラスが出るまでお台場の海岸エリアで待機するストイックなものでした(笑)。

 そんな集団の中に彼女がいました。

りりー: 夕方にオフ会は始まったのですが、当時はラプラスが1日に1体出現すればラッキーくらいのレア度。その日も全然ラプラスが出ず、終電の時間が近づいてきたので私は諦めて駅に向かって一人で歩いていました。そんなときに「ラプラスがガンダム広場に出た!」と連絡が来て……とても悩んだあげ句、終電を諦めてラプラスに向かいました。

 終電を逃したことで、みんなでお台場でオールすることになるのですが、話している中でしぶさんの家が私の家から10分のところにあったり、職場の最寄り駅が同じということが判明し、また一緒にポケモンしようと連絡をとることになりました。

その日お台場に出現したラプラスの写真

――ラプラスが恋のキューピッドだったのですね……! そこからどのようにして仲を深めていったのでしょうか。

しぶ: 二人ともかなりポケモンGOにはまっていたので、仕事おわりや休日に都内のさまざまな公園に一緒にポケモンを捕まえに行きました。ポケモンGOって一人でプレイするより、誰かと一緒にプレイしたほうがはるかに効率がいいんですよね。正直、出会った初期は付き合うことは全く意識していなくて、「一緒にポケモンGOプレイしてくれる人」という認識でした(笑)。

 ただ一緒にプレイしていく中で彼女の純粋な性格や価値観にひかれていき、出会って2カ月後に私から告白をしました。

――1万いいね!押したいです……。

りりー: しぶさんはリリース初期からポケモンGO界隈ではちょっとした有名人で、ポケモンGOの情報がほとんど整備されていない初期から、独自の統計・解析などをまとめて攻略情報を発信したり、みんなが楽しめるコンテンツを作ったりしていました。多くの人を巻き込んだり、人に分かりやすく説明できる、そんなところに魅力を感じていました。

――プロポーズ、入籍当時の話を教えてください。

りりー: 付き合って1年ほどがたった2017年の秋、冗談半分で「同棲しよっか」と二人で話していたら、それが母親の耳に入ってしまい「同棲するなら結婚前提じゃないとだめ!」と言われました。それをしぶさんに相談したら「結婚しよっか」と即答してくれました。

――なんと……!

しぶ: 私の父が2017年4月にガンで亡くなったのですが、亡くなる前にりりーさんを紹介したところ、とてもすてきな方だと喜んでくれていました。その頃から「結婚するならこの人かな」と漠然と考えていたので、結婚の話が出たときはとても自然に気持ちが前に進みました。

 それから10月にプロポーズ、そして2018年8月に入籍をしました。この1年は結婚生活と結婚式の準備に追われる毎日です(笑)。

プロポーズの写真(画像は編集部で一部加工しています)

両親との親睦もポケモンGO

――これまでカップル・夫婦で一緒にポケモンGOをプレイしてきた中で、一番思い出に残っているエピソードはありますか。

しぶ: 実は彼女のご両親と仲良くなったきっかけもポケモンGOだったんです。

――そこもですか!?

しぶ: 彼女の家は私からすると厳格な家庭で、何度か彼女の実家に遊びに行く機会があっても毎回「ご両親に何を話そう…」と緊張しっぱなしでした。そんな中、2017年6月にレイドバトルが追加されたのを機に、ご両親との関係が大きく変わります。

 彼女のご両親もポケモンGOをプレイしていたのですが、「3人(彼女+ご両親)じゃバンギラス倒せないから来て!」と救援要請をいただくようになったのです。私はレイドバトルの対策ポケモンは厳選・強化済みだったので、よく頼りにしていただき彼女の家までかけつけていました(笑)。レイドバトルが始まってからは、彼女のご両親と会う回数が劇的に増えましたね

当時最も強いポケモンの一種バンギラス。倒すには複数人で協力してプレイする必要がある

――彼女の実家にポケモンバトルの加勢ってパワーワードすぎる……。お二人は普段どのようなポケモンGOライフを送っていますか?

りりー: 最近は定期的にイベントが開催されるので、それに合わせて計画を立てることが多いですね。仲の良いポケモンGO仲間と一緒に、ポケモンがたくさん出るスポットに出かけたりしています。

しぶ: 私たちの場合2人だけでプレイすることはほとんどありません。ポケモンを捕まえることは楽しいのですが、誰かと一緒に思い出を作れることもこのゲームの魅力ですので、いろんな人と交流することも含めて楽しんでいますね。

レアポケモンが3時間の間大量発生するコミュニティディは欠かさず参加しているのだという

――仲間といえば話題のツイートに「ポケモン仲間」の存在がありました。どういった仲間で、お二人とどのような付き合いがあったのでしょうか。

しぶ: 普段一緒にプレイしているのは日本でもトップクラスのトレーナーの方々なのですが、リリース初期に知り合ったことが縁で今でも定期的に一緒にプレイしています。

 地域限定ポケモンを捕まえに海外に行く人、錦糸町駅に人を集めて「ポケモンGOの聖地」にした人、ポケストップがたくさん入る家に引っ越した人……みんなどこかぶっとんでいますが、それぞれのスタイルで本気でポケモンGOをプレイしており、尊敬できるポケモンGOトレーナーです。常に真剣にポケモンGOをプレイしている仲間が身近にいたので、私たちもずっと刺激をもらいながら楽しくポケモンGOを続けられたのだと思います。

ポケモンGO仲間との、アカウント画面での集合写真

――Twitterでは結婚報告と同時にポケモンGO仲間たちとの写真も投稿していましたね。

しぶ: 海外のバチェラーパーティにあこがれて、入籍前日にポケモンGO仲間との飲み会を企画したんです。すると飲み会の最中に近くの公園でホウオウレイドが開催されていたので、切り上げてホウオウレイドした後に記念撮影しました。一人は個体値が100%のホウオウを捕まえていました(笑)。サプライズでみんなからお祝いのプレゼントをたくさんいただき、思わず涙が出そうになりましたね。

――仲良しすぎる……。もしカップル・夫婦でポケモンGOをプレイするメリットなどがあればお聞かせください。

りりー: 一緒に出掛けるきっかけにもなりますし、共通の話題に困らないのがいいところですね。AR機能を使うことでポケモンと写真が撮れるので、撮影した写真が旅行先や特別な日の思い出になることもあります。

京都旅行(祇園祭)におけるピカチュウとツーショットなど(画像加工は編集部によるもの)

しぶ: 今はポケモンを交換したときに低確率で発生する「キラポケモン」の図鑑コンプを目指してプレイしていますが、2人でプレイすることで効率的に図鑑集めができています。他にも誰かと一緒にプレイしたほうが優遇される機能がたくさんあるので、ポケモンGO自体もより楽しめると思います。


ポケモンGOライフは続く

――結婚を報告したツイートは2万回近くもリツイートされていました。

しぶ: ツイートしてから数日で500万人以上の方に見られてびっくりしています。ソーシャルゲームがきっかけで付き合うことに対して、批判的な反応も来るかと覚悟していましたが、実際には温かいメッセージばかりで、とても多くの方から祝福いただいて幸せです。これもひとえにポケモンとポケモンGOが多くの方に愛されているからだと感じました。

 ネガティブな話題がピックアップされることもあるポケモンGOですが、このゲームのステキなところが広まる一つの機会になるといいなと思います。

ポケモンGO仲間からもらったプレゼント

――あらためて、この出会いについてどのように感じていますか。

しぶ: 私たちは、ポケモンGOが無ければ出会うことはなく、ポケモンGOを通じてさまざまな思い出を作ることができました。ポケモンGOを生み出した運営のみなさんや、ポケモンGOを通して出会った多くの方には感謝しかありません。これからもたくさんプレイしていくので、20年、30年先もポケモンGOを楽しんでいきたいと思います。

  *  *

 2人の幸せそうな生活にときめく一方で、「ラプラスを捕まえに行って出会った」や「先方の両親とレイドバトルするうちに仲が深まった」など、ポケモンワールドのキャラクターから話を聞いているようなエピソードが自然と飛び出してくるのが興味深いところ。ポケモンGOというコンテンツがいかに現実と虚構の境界線をあいまいにしているのかがわかります。

 しぶさんの結婚報告ツイートには「私たちもポケGOで知り合って結婚した」「ポケモンGO婚がまた身近から出てびっくり」といった声が寄せられており、このゲームが多くの縁をもたらしていることがうかがえました。レイドバトルにポケモン交換と、交流機能がさらに増えているポケモンGO……現実でさらに多種多様なドラマが生まれていることを思うとわくわくせずにはいられません。しぶさん、りりーさん、あらためてご結婚おめでとうございます!

写真提供:しぶさん(@shibuya319

黒木貴啓


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