ロビカス、再びプニキと100エーカーの森へ 漫画『プーと大人になったワイ』であの激闘が今よみがえランデイイ
ホームラン率8割を要求してはいけない。
ディズニーが9月14日、映画「プーと大人になった僕」を日本で公開しました。大人になったクリストファー・ロビンとくまのプーさんが再会する感動ファンタジードラマですが、この映画にただならぬ感情を抱いた人々が脳内で描いたであろう情景を表現した漫画『プーと大人になったワイ』がTwitterに投稿されトラウマをえぐっています。
そしてそのただならぬ感情を抱いた人々とはもちろん、「プニキ」の経験者たちや!
「プニキ」とは、2008年からYahoo!の子ども向けサービスである「Yahoo!きっずゲーム」で提供されているブラウザゲーム「くまのプーさんのホームランダービー!」。くまのプーさんが同作のキャラクターたちの投球から、何本ホームランを打てるか競うという内容です。
こう書くと普通の野球ゲームのように聞こえると思いますが、問題はその難易度。「Yahoo!きっずゲーム」で公開されていただけあって子ども向けな雰囲気なのですが、ゲームバランスの方は大の大人が泣いて許しを請う鬼畜生設定となっており、なめてかかったプレイヤーの心をバキバキに粉砕しにかかってきます。
特に最後に出てくる隠しボスのロビンがイカれており、ここまでに戦った全7キャラの魔球全てを使いこなしてくる上、50球中40球をホームランにしないと負け(ヒットは凡退扱い)の世紀末設定。クリアを想定しているとは思えぬ難易度に、100エーカーの森にはロビンに屈したプーさん(を操作するプレイヤーたち)の怨嗟の声が響き渡りました。
そのファンシーな雰囲気から繰り出されるダーティーな難易度は野球好きが集まる2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の「なんでも実況J」板の住民たちに広がり、プーさんには丸太1本で戦うその勇姿から「プニキ」の称号が、プレイヤーの心を折るロビンには「ロビカス」の異名が与えられることに。そして正月は皆で同作をプレイする通称「プリーグ」が開催されるようになったのです。
いつしか、野球やプーさんの話になると「プニキ」のURLが貼られ、そのトラウマから「ハランデイイ」と返すのが一部のかいわいでは定番になっていました。クリアを挫折した者だけでなく、撃破者であっても2度とやりたくないほどに恐怖を植え付けられているのです。
時は流れ2018年。新作映画「プーと大人になった僕」は、公開された瞬間に全「プニキ」経験者たちの心に、丸太バットを振るうプニキの姿を思い起こさせたことでしょう。そして、そんな思いを描いたのが糸家かろさん(@ZacRyonaski)による『プーと大人になったワイ』となります。
スーツ姿でピッチングをする、大人になったロビン。しかし、「プニキ」のパワーあふれるバッティングの前に、球は軽々とホームランを許してしまいます。そこにいるのはただのクリストファー・ロビンであり、「ロビカス」とまで言わしめた面影はありません。
プニキは問います。「どうしたんだい? あの頃の球は、もう投げられないのかい?」。ロビンはスーツを脱ぎながら答えました。「いや。今のは……ほんのウォーミングアップだよ」。
2人は、声を掛け合います。「100エーカーの森の中!」「僕が投げて君が打つ!」「そうとも! 40球打たないと帰れないんだ!」」
そしてロビンは、自分にも言い聞かせるように声を上げます。「その通り! だから今日は帰れない!」。その投球フォームは、全盛期――「ロビカス」と呼ばれていたときのものに戻っていたのです。あの頃の「プリーグ」が帰ってきたのは、誰の目にも明らかでした。
サンキュー、プニキ。ファッ○ン、ロビカス。感動的な感じだけど、あの7色変化球はもうナゲンデイイ。
この漫画にリプライ欄では、「ロビカスこれは怒りの現役復帰待ったなし!」「100エーカーの住人特有のハチミツで得た衰え知らずの肉体」「この漫画は素晴らしいですが、ロビカスは許さない」「これは熱い好敵手ですわ」「全盛期と変わらぬクソみたいな汚いフォームから放たれる七色の変化球」「ハランデイイ」といった声が上がっていました。
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