「名前が長すぎる美少女宇宙人」を地球に引き留めたい 青年が“平凡なやり方”で解決する漫画の尊さがすごい

SFあるあるとラブコメ的展開が4ページに凝縮された、ときめくショート漫画。

» 2018年09月29日 11時00分 公開
[黒木 貴啓ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 地球の問題を解決したため、自分の星へ帰ろうとする美少女な異星人――SF作品のラストでよく見掛ける切ない展開ですが、彼女になんとか残ってもらおうと地球人の青年が意外な提案をする創作漫画がTwitterで多くの人の胸をときめかせています。

画像提供:@i_moniさん

 作品名は「平凡な彼女」。もう地球にいる理由はないため帰ろうとする彼女に、「ここにいろよ」と食い下がる青年。しかし彼女の名前は「ハナ・シェトリップ ノキフィッツェユンロロ シカラントランド」という地球でめちゃくちゃ目立ちそうな名前である上に、他の星で偽名を使うと大罪に問われるという問題を抱えていました。


 「最後に私の名を略さずに呼んで」とお願いされたので例の複雑な名をすらすらと口にすると、ほほえむ彼女。「私の星では『いつでも相手の名前を言えることが交際条件』っていう風習があったの」。切ない笑顔で言い残し、屋上から飛び立ちます。ああ、相思相愛の2人が別れるパターンだこれ……。

 すると青年が叫びます。「偽名がダメってんなら!」「山田さんになればいいだろ」。えーと、これってつまり、青年の名字は山田であり、山田になれということは籍を一緒にしようということであり……遠回しのプロポーズに一瞬キョトンとした後、顔を真っ赤にする異星人。



 そして最後のページ、「そうして誰より珍しかった母さんの名は誰より平凡になったんだ」と食卓で山田夫婦が2人のなれそめを娘に説明する姿で、物語は幕を閉じるのでした。うう、尊すぎて手のひらと手のひらを自然と合わしちまう……。

 異星人を引き止めるネタとして斬新なだけでなく、珍しすぎるがゆえの弊害を彼が持ち前の平凡さでなんとかしてくれる、そんなラブコメ要素を4ページの起承転結で秀逸にまとめたショート漫画。Twitterでは2万回以上リツイートされ、「これ好きや」「すっごくかわいくて好きです!!!(語彙力不足)」「すてきなプロポーズ」と多くのユーザーをキュンとさせていました。

この切ないSFあるあるから、あの尊い展開になるとは……

 作者は『マルラボライフ』が2006年に文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品(マンガ部門)に選ばれ、現在『まんがライフオリジナル』(竹書房)で『鬼桐さんの洗濯』を連載中のふかさくえみさん(@i_moni)です。

画像提供:ふかさくえみさん(@i_moni

黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/15/news019.jpg 4カ月赤ちゃん、おねむのひとり言が止まらず…… 心とけそうなおしゃべりに「とてつもなく可愛すぎる!」「ウルウルした」
  2. /nl/articles/2404/15/news020.jpg 1歳妹が11歳姉に髪を結んでもらうやさしい光景が160万再生 喜ぶ妹のノリノリのリアクションに「可愛すぎて息できない」「ねぇね髪の毛結ぶの上手」
  3. /nl/articles/2404/13/news014.jpg 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  4. /nl/articles/2404/14/news013.jpg 海岸を歩いていたら「めっちゃ緑のヨコエビがおって草」 作りものと見まごうほどの色合いに「ガチャの景品みたい」と驚きの声
  5. /nl/articles/2404/11/news165.jpg 遊び疲れた子猫を寝かしつけてみた 絵本のような光景に「きゃーあ」「可愛すぎて変な声出た!」
  6. /nl/articles/2404/15/news038.jpg ダイソーの材料を“くっつけるだけ”で作れる、高見え「カフェコーナー」 今流行りのジャパンディな風合いに「天才的に美しい」「まねする!」
  7. /nl/articles/2404/15/news103.jpg 「ケンタッキー」新アプリ、不具合や使いづらさに不満殺到…… 全面的刷新も「酷すぎる」「歴史に名を残すレベル」
  8. /nl/articles/2404/15/news014.jpg 100均大好き起業ママが「考えた人天才すぎる」と思わず興奮 ダイソー&キャンドゥの優秀アイテム5選が参考になりすぎる
  9. /nl/articles/2404/14/news006.jpg 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  10. /nl/articles/2404/15/news021.jpg 下っ腹に合わせて購入したGUデニムで50代女性に悲劇→機転を利かせたコーデに称賛!! 「笑って楽しんで60代、70代を迎えたい!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  2. 500円玉が1つ入る「桜のケース」が200万件表示越え! 折り紙1枚で作れる簡単さに「オトナも絶対うれしい」「美しい〜!」
  3. 赤ちゃんがママと思ってくっつき爆睡するのはまさかの…… “身代わりの術”にはまる姿に「可愛いが渋滞」「何回見てもいやされる!」
  4. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  5. 日本地図で「東京まで1本で行ける都道府県」に着色 → まさかの2県だけ白いまま!? 「知らなかった」の声
  6. 中森明菜、“3か月ぶりのセルフカバー動画”登場でネット沸騰 笑顔でキメポーズの歌姫復活に「相変わらずオシャレで素敵」「素敵な年齢の重ね方」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. もう別人じゃん! 「コロチキ」西野、約8カ月のビフォーアフターが「これはすごい」と驚きの声集まる
  9. 娘がクッションを抱きしめていると思ったら…… 秋田犬を心ゆくまで堪能する姿が440万再生「5分だけ代わっていただけますか?」「尊いなぁ…」
  10. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」