ニュース
» 2018年10月05日 21時04分 公開

『BLEACH』ソシャゲに“ネギ織姫”が実装 「初音ミク=ネギの元凶」「懐かしい」 12年越しロイツマ・ガールにネット民歓喜

初音ミクがよくネギを持っている原因、実は『BLEACH』から来ているって知ってましたか?

[黒木 貴啓ねとらぼ]

 漫画『BLEACH』のスマホ用ゲームに“ネギを持った織姫”が実装された――そんなニュースが多くの初音ミクファンや古参のネットユーザーたちを「マジか」「懐かしい」「あの原点の!」と高揚させています。えっ、初音ミクのネギと『BLEACH』のヒロイン・井上織姫って何か関係あるの? と知らない人からすると謎の光景ですが、実はネット史において両者には深い関わりが……。

実装されたキャラ「織姫特製スペシャル夕ご飯

初音ミクのデフォルメVer「はちゅねミク」がネギを持ったねんどろいど (C)おんたま/Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

 “ネギ織姫”が実装されたのはゲーム「BLEACH Brave Souls」。ガチャで集めた『BLEACH』の3Dキャラを操作してクエストをクリアしていく内容ですが、ゲーム内の選抜総選挙で1位に選ばれたキャラ「織姫特製スペシャル夕ご飯」が10月5日に新キャラとして追加されました。ニコニコ顔の織姫が買い物袋とネギを携えたデザイン。ネギで虚(ホロウ)をバッサバッサ切り倒している画面がシュールです。

「BLEACH Brave Souls」に登場した「織姫特製スペシャル夕ご飯」(BLEACH Brave Souls公式Twitterより

ネギを振って虚を切り倒していく姿がシュール(※画面は現在開発中のもの)

 “ネギ織姫”の実装に人々がざわついたわけですが、今となっては常識の“ネギを持ったミク”はこの織姫から、世界のネットユーザーたちの遊び心で二転三転を経て生まれたものなのです。

 事の発端は、2004年に放送された『BLEACH』のアニメ第2話。夕ご飯の買い物帰りに織姫が車にひかれそうになり、通りかかった黒崎一護に自分と買い物袋の無事を示そうと、「ネギとバナナとバターとようかん、無事でした〜」と右手でネギをくるくる振り回すシーンが描かれます。コミカルにデフォルメされたあっけらかんとした笑顔に、背景の渦巻き模様がとにかくかわいい。

 するとネットで何者かが、このネギ織姫シーンとフィンランドの楽曲を合わせたFlash「Loituma Girl(ロイツマ・ガール)」を無料で公開。フィンランドの男女混声カルテット「Loituma(ロイツマ)」による「Ievan Polkka」という曲で、何とも気の抜けたフィンランド民謡のアカペラに合わせ、女の子がニコニコとネギを回し続ける意味不明な映像がなんとも中毒性抜群。2006年にネット上で世界的にブームとなりました。

 そして2007年、初音ミクとネギを結び付ける動画「VOCALOID2 初音ミクに『Ievan Polkka』を歌わせてみた」がニコニコ動画に投稿されます。タイトル通りミクに楽曲「Ievan Polkka」を歌わせたものなのですが、例の人気Flashのオマージュとして、映像ではミクがネギを振り回し続けます。


 このミクが従来と違って間の抜けた表情にデフォルメされて描かれていたのもウケ、動画は500万回近く再生されるなど人気に。こうしてニコニコにおいて「ミク=ネギ」のイメージが定着し、デフォルメされたミクも「はちゅねミク」として愛されるようになっていきました。動画には「全ての元凶」「伝説の始まり」のタグが。

 まるでバタフライエフェクトのような遠因でネギを持つようになった初音ミク。その元凶ともいえるネギ織姫が10年以上の時を経て、BLEACHの公式ゲームのキャラとして登場したわけです。本来BLEACH本編においてわざわざキャラ化するほど重要なシーンでないはずが、選抜選挙でこの「織姫特製スペシャル夕ご飯」を用意した運営側には、粋なはからいを感じます。

 Twitterでは「初音ミクがネギを持つきっかけになった伝説の井上織姫じゃんwwwww」「ネギの織姫ってほんと初期の話だもんなあ なつかしい」「ロイツマかぁ懐かしいな」「ロイツマ織姫実装ってマジ!?」と胸を熱くする人が続出。インターネットのはちゃめちゃな縦軸と横軸の面白さを感じさせる、ネギ織姫の伏線回収なのでした。

黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/1605/20/news111.jpg 絶対にプラスチックのカップで「焼きプリン」を作るという執念 森永「焼きプリン」の製法特許がすごいと話題
  2. /nl/articles/2312/09/news033.jpg 13年外につながれボロボロのおばあちゃんワンコを保護 人間を信じ始める姿に涙「今まで苦労した分以上の幸せな余生を送れますように」
  3. /nl/articles/2312/10/news011.jpg 犬同伴OKのビュッフェに柴犬と行ったら…… 全く別の楽しみ方をしてしまう姿に「かわいいいいい」「気持ちよさそう」
  4. /nl/articles/2312/10/news019.jpg 入院で2週間不在だったママを待ち続けた猫、再会の瞬間…… 涙を誘う喜びあふれる“お返事”に「深い絆に涙が」「嬉しさがひしひしと」
  5. /nl/articles/2312/10/news018.jpg 同居猫のおしりを嗅いで「テメェ屁こいたなぁ!!!!!??(怒)」と理不尽ギレする猫の姿に抱腹絶倒「夜中に爆笑させないで」「名作」
  6. /nl/articles/2312/10/news061.jpg 遠藤憲一、保護犬を家族に迎える 「保護時には栄養失調と足に怪我を」悲しい過去も、ウキウキお散歩ショットにほっこり
  7. /nl/articles/2312/08/news013.jpg 愛猫が息を引き取る直前「ありがとう、楽しかったよ」と声を掛けたら…… 家族みんなが久々に集った夜の奇跡に涙
  8. /nl/articles/2312/09/news081.jpg 短編ホラーゲーム「8番出口」で“開発者も知らない異変”が発生し笑いと恐怖 「マジでホラー」「本物の『怪異』だ」
  9. /nl/articles/2312/10/news033.jpg 捨てられて真っ黒だった元野良猫が、家猫になった今では…… 真っ白で幸せいっぱいの暮らしに「ほんときれいな美猫さんに」「胸が熱くなる」
  10. /nl/articles/2312/08/news180.jpg ミス東大の水着グラビアデビューに「東大まで行って」と失望の声 本人&現役グラドルも加わるネット論争に
先週の総合アクセスTOP10
  1. オール巨人、30年モノな“伝説の1台”に自負「ここまでキレイな車はない」 国産愛車の雄姿に称賛の声「気品がある」「凄くエレガント」
  2. 「明らかに写真と違う」 東京クリスマスマーケットのフードメニューが物議…… 購入者は落胆「悲しかった」
  3. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  4. 田中みな実、“共演した姉”の存在に反響「居るとは聞いていたけど」「激似やなぁ」 すらっとしたたたずまいに「品のあるお方」
  5. 藤本美貴、“全然かわいくない値段”のテスラにグレードアップ スマホ一つでの注文に「震えちゃ〜う!」
  6. マックで「プレーンなバーガーください」と頼んだら……? 出てきた“予想外の一品”に驚き「知らなかった」
  7. 伊藤沙莉、“激痩せ報道”の真相暴露→広瀬アリスの株が上がってしまう 「辱めったらない」告白に「アリスちゃん、ええ人や〜」
  8. 「あなたは日本人?」突然送られてきた不審なLINE、“まさかの撃退方法”に反響 「センス良い」「返しが秀逸」
  9. “鬼ダイエット”で激やせの「Perfume」あ〜ちゃん、念願の姿に「着れる日が来るなんて」と大喜び
  10. 900万再生のワンコに「電車で笑ってしまった」「つられてめちゃくちゃ笑っちゃうw」 “突然魔王になった犬”に腹を抱える人続出
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
  2. 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
  3. 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
  4. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
  7. “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
  8. 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
  10. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」