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» 2018年11月27日 17時00分 公開

「子どもが歯磨き好きになった」 歯磨きとゲーム組みあわせたアプリ「はみがき勇者」に保護者から称賛 開発元に話を聞いた(1/2 ページ)

スマホの画面に向かって歯磨きすると、敵を攻撃――子どもが歯磨きを進んでやるようになったと評判のアプリについて取材しました。

[ねとらぼ]

 「子どもが進んで歯磨きするようになった」「子どもが歯磨き好きになった」――歯みがきとゲームを組みあわせたアプリ「はみがき勇者」の人気が高まっており、App Storeの「子ども向け・無料」カテゴリで一時ランキング1位を獲得しました。開発のきっかけやこだわりを聞きました。

はみがき勇者 はみがき勇者

 同アプリは10月31日に、障害者就労支援や教育サービスなどを手掛けるLITALICOがリリースしました。アプリを起動すると、画面の上半分にはモンスターと戦うゲーム画面が表示され、下半分にはカブトの絵が合成された利用者の顔が写ります。

 プレイヤーがスマホの画面に顔を向けて歯磨きすると、アプリが歯ブラシの動きを検出し、画面のキャラクターがモンスターに攻撃を始めます。磨く場所が偏らないよう、さまざまな角度で磨くほど攻撃が大きくなるという工夫も。「歯磨きを嫌がっていた子どもがはまった」など、ネットでは保護者から称賛の声が寄せられています。

 編集部では「はみがき勇者」について、LITALICOのCTO室、比護賢之さんに詳しいお話を聞きました。

―― 「はみがき勇者」を開発したきっかけは?

比護さん 自分の子どもも歯磨きが嫌いだったのですが、カメラ映像から歯磨き動作を判定することができたらそれをゲームにできると思い、検証したら実現できそうだったのが最初のきっかけです。

 LITALICOでは、2017年4月から発達障害のある子どもの生活を支援するアプリをリリースしています。この「はみがき勇者」は何かの障害に特化しているわけではありませんが、発達面の特性にかかわらず、退屈な時間である歯磨きが嫌い・苦手な子どもが多いという状況もあり、多くの子どもの「歯を磨く」習慣づけをサポートできるアプリとして開発を始めました。

はみがき勇者 はみがき勇者

―― どこからアイデアを得たのでしょうか

比護さん 虫歯をやっつける、悪者をやっつける、というのはお子さんにとって直感的だと思ったので、歯磨きによってモンスターをやっつけるゲームにしようと思いました。歯磨きの繰り返し動作はタップ系のゲームシステムと相性が良いと思ったので「Tap Titans」というすばらしいゲームを参考にしました。

 自分がちゃんと磨けているかをチェックできるよう、鏡がわりになるように画面にプレイヤーを映すことにしました。その際、「Snow」のようにプレイヤーに何かをかぶせた方が楽しんでもらえると思って、勇者という設定にちなんでヘルメットをかぶせることにしました。

画面の下にはプレイヤーが歯を磨く姿が写る

―― こだわった点や工夫した部分を教えてください

比護さん まんべんなく磨いてもらいたいので、同じ磨き方を続けていると攻撃力が弱まっていくようにしました。小さい子どもでも操作やルールが分かるように、とにかく歯磨きすればどんどん強くなって先に進めるシンプルなゲームシステムにしています。

 また、1プレイをあえて60秒にして、プレイとごほうびのサイクルを短くしました。これによってお子さんのモチベーションが保たれるようにしています。歯の本数にもよりますが、続けて2〜3回プレイすると1回のはみがきに必要な長さになります。

―― 開発で苦労した点はどこでしょうか

比護さん はみがきの判定処理については非常に苦労しました。1年ほどかけて、新卒入社3年目のエンジニアがさまざまな問題をクリアして、歯を磨けているかを判定する仕組みを開発してくれました。

 はみがき中は顔の角度が変わったり、手や歯ブラシで鼻や目が隠れたりするので、既存のライブラリだとうまくいかず、独自で開発することになりました。いくつかの機械学習手法や制御工学を応用した処理が入っていて、最近よく聞くディープラーニングも使っています。磨いている途中に顔がある程度隠れたり、歯ブラシが見えないような磨き方でも反応するようにしています。

 また、検出精度をあげると処理速度が落ちて、古めの端末だと滑らかに動作しなくなってしまうので、さまざまな論文を読みあさり、検出もしつつ処理量を抑えたアルゴリズムを開発することに成功しました。5年前の端末でも30fpsで動作します。

ゲーム終了時にアイテムが手に入り、攻撃がパワーアップ

―― 一部では「歯を磨きすぎてしまう」という声もありますが、対策を導入する予定はありますか

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