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» 2018年12月08日 11時00分 公開

「物心ついたころから昆虫好きの昆虫少年」 Twitterのヒアリ鑑定人「ヒアリ警察」の人柄を探ってみた (2/2)

[ねとらぼ]
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―― ヒアリの見分け方にポイントはありますか?

ヒアリ警察: 環境省のサイトに詳細な解説がある他、私の固定ツイートにも掲載していますが、この「特徴を持っていたらヒアリ!」という決定的な特徴はなく、いくつもの特徴を全て持っていることが条件となります。1つの条件だけでは他のアリに該当することもあるため、判断は慎重に行わなくてはなりません。一応肉眼や市販の虫メガネで確認できる部分を挙げますと、

  • 体全体に強いツヤを持つ。重要です。
  • 頭部・胸部(厳密には胸部と腹部第1節をまとめた中体節)は褐色〜赤褐色で、腹部は暗い赤褐色〜黒色の2色性を示す。
  • 触角先端はこん棒状になり、そのこん棒部は2節からなっている。
  • 胸部の後方にトゲ状の突起を持たない。
  • 腹柄とよばれる胸部と腹部の間の節は2つで、コブ状に盛り上がる。後腹柄節(腹柄の前から数えて2節目)は腹部の真ん中あたりに接続する。
  • 腹部は楕円形で、先端に向かって強く狭まることはない。

 これらの特徴さえも、肉眼で確認するのは体のつくりを知っていないと困難です。詳しく調べるには、高倍率のルーペや顕微鏡で見なければなりません。


ヒアリ 環境省が2017年7月に公開したヒアリの見分け方(環境省のサイトより)

―― 10月に開催されたイベントでもマスクをかぶってらっしゃいましたが、顔出しはしないんでしょうか?

ヒアリ警察: 顔を出して、肩書を明らかにすることは、専門家としての説得力を出すには有用ですが、専門家やプロの研究者に聞くとなると、質問をするにもハードルが上がってしまいがちです。誰でも気軽に聞くことができるよう、あえて立場を明らかにしていません。

 立場を明らかにしていないにもかかわらず、多くの方々から支持していただけたことから、肩書はなくとも行動によって信用は勝ち取れるものであると分かりました。

―― マスクの方、素人目にも見事な完成度だと分かります。こちらはヒアリ警察さんの監修が入っているのでしょうか?

ヒアリ警察: ほとんどお任せでしたが、見事に理想の形に仕上げていただきました。普通の造形では無視されがちな触角の細かい節や、ヒアリ独特の特徴である頭盾(頭の先、横から大アゴが出ている部分)のトゲまで再現されておりました。これを越えるヒアリマスクは、世界中を探しても見つからないでしょう。


ヒアリ 世界屈指の完成度を誇るヒアリマスク、らしい(画像提供:ヒアリ警察さん)

―― ヒアリ警察さんは昆虫全般が好きなようですが、やはり子供のころから好きだったのでしょうか?

ヒアリ警察: そうですね。物心ついたころから昆虫好きの昆虫少年でした。親も生き物の採集や飼育に関して寛容でしたし、田舎に住んでいた祖父はよく山や川に連れていってくれ、昆虫に限らずいろんな生き物について教えてくれました。そのような周りの環境が、私を虫好きに育て上げたのだと思います。

―― アリ好きだからこそ起きた特殊なエピソードはありますか?

ヒアリ警察: アリを採集する際に吸虫管という道具を使うのですが、普段からそれを持って歩います。アリを見つけると立ち止まってしゃがんで地面に居るアリを吸って捕まえるものですから、周りの人からは怪しまれることが多々あります。構造上口の中に虫は入らないのですが「口に入らないんですか?」「食べてるんですか?」といったご質問を受けることは日常茶飯事です。


ヒアリ 吸虫管。口で吸い込んでピンセットでつかめないような小さな虫を捕まえる道具(画像提供:ヒアリ警察さん)

 また、そうやってアリを採っていると不思議そうに話しかけてくださる方がいらっしゃいます。虫を採っている最中に話しかけられるのを嫌がる人もいますが、私は「せっかく興味を持って話しかけてくださった方だから」と、アリを採っているという説明やアリの小話をすることがあります。それが縁でその後もやりとりが続いている方もいらっしゃいますし、アリを観察することが人とのつながりを生んでくれたりします。

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