あの『おひとりさま専用Walker』がパワーアップして今年も登場! 異例のヒットはいかにして生まれたのか、担当者に聞いた

ぼっちの、ぼっちによる、ぼっちのための情報誌。

» 2018年12月02日 22時30分 公開
[大原絵理香ねとらぼ]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 KADOKAWAより昨年発売され話題となったおひとりさま向け情報誌『おひとりさま専用Walker』(関連記事)が、今年は「全国版」となって、東京のみならず全国のおひとりさまが楽しめるようにパワーアップして12月3日に発売されます



 昨年、読者から寄せられた要望に応えて、今年は東京以外の首都圏、東海、関西、九州エリアなどの情報も盛り込みますますボリュームアップ。ソロ活、ひとりメシ、専用グッズ、一人前の超簡単レシピ、おひとりさま専用漫画など、「おひとりさま」のための情報満載の1冊となっています。

 企画・制作は昨年の『おひとりさま専用Walker』に続き、東京ウォーカー編集部の中村茉依さんが担当。「昨年の『おひとりさま専用Walker』が売れたから今年も作ったのではなく、実はわたしから声をあげるまで誰からも声がかからなかったんです。どうして……! それでも、昨年は初めての試みだったこともあり東京情報に限定してしまったので、今年こそ全国の仲間であるおひとりさまに向けて作りたかったから頑張りました!」(中村さん)。

 実は中村さん自身も生粋の“おひとりさま”で、制作にあたっては本物の“おひとりさま”ならではのこだわりも詰まっているとのこと。そんな中村さんに、昨年から今年の『おひとりさま専用Walker』についての話を詳しく聞きました。


社内では「炎上する」と心配された

―― 昨年の『おひとりさま専用Walker』の評判はどうでしたか?

中村さん:昨年は、おかげさまでクリスマス前に重版が決まり、結果的に3度の重版がかかりました。ムックで重版が何度もかかることが珍しいこともありますが、(社内では)「炎上する」と言われていた企画だったので、私自身、良い結果につながりとても驚いています。「俺のための本、待ってました」という共感の声から「全て経験済みです」という上級者までいて、たくさんの方から感想をいただけたのもうれしかったです。

―― そもそも、『おひとりさま専用Walker』自体はどのような経緯で企画したのでしょうか。

中村さん:「東京ウォーカー」のような、にぎやかで誰かと過ごすことを前提としている誌面作りに疲れてしまったからです。私自身がおひとりさまなので、イルミネーションや花火大会などには縁がなくて。最初はイルミネーションやクリスマスの情報を集めた「冬ウォーカー」の付録でつける小さな冊子の企画だったのですが、当時の偉い人から「これで1冊考えてみたら?」と助言をいただいて、「おひとりさま専用ウォーカー」が誕生しました。雑誌のタイトルも「ひとり大好きウォーカー」や「東京ウォーカーみたいな毎日って過ごせっこないウォーカー」など、いろいろと考えましたが、「あなたのための本ですよ」と言いたくて、おひとりさま専用という名前にしました。

―― 今号でこだわった点や苦労した点があったら教えてください。

中村さん:1冊を通して「おひとりさま専用情報誌」を貫くために、見出しやキャッチも「いつものWalker」になってはダメだと思って、おひとりさまらしさが出るフレーズにこだわりました。また、昨年と同じ情報は載せたくなかったので、とにかく細かなところまでこだわり抜きました。

―― 12月3日というクリスマス前の時期に発売日をぶつけたのは当然狙ってのことですか?

中村さん:そうですね、もちろん意識しています! ただ、クリスマスを意識したというよりかは、12月に入ると普段は感じない寂しさのようなものを感じると思いましたので、その寂しさをこの本で埋めたい=12月最初の平日だ! というのが狙いです(笑)。

―― 社内ではどういう反応だったのでしょうか。

中村さん:先ほども少し触れましたが、実は前号は炎上するとまで言われてました。読者を傷つけるんじゃないか、とあまりポジティブな反応はなかった印象です。唯一、当時の局長と部長だけが「好きに作ってみたらいいよ」と言ってくださったので、今がありますね。もしそこでも反対されていたら、この本はなかったと思います。

―― 実際炎上はしなかったのでしょうか?

中村さん:炎上はしなかったです! 良かったー!(笑)


おひとりさまは「究極の贅沢(ぜいたく)ができるライフスタイル」

―― 今号で、特にオススメの特集などがあれば教えてください。



中村さん:特におすすめなのは、ひとりメシの特集です。普通のひとりメシ特集ではないポイントが2つあって。1つは、一人では行きにくいといわれている食事ジャンル――例えば焼き肉やもんじゃなどから一人で行けるお店をセレクトしたことです。よりお店の雰囲気がわかるよう、昨年度版から使っている「ひとり率」の指標で表しています。2つ目は、「ソロアワーサービス」。これは、『おひとりさま専用Walker2019』と飲食店の共同企画です。該当店舗で「おひとりさまです」と言うと、1111円のおひとりさまセットを頼めたり、オリジナルカクテルが無料になったりします。

―― 昨年『おひとりさま専用Walker』がヒットし、中村さん自身もさまざまなメディアでおひとりさまとしてインタビューなどをされていましたが、この1年で変わったことなどありますか。

中村さん:相変わらず一人です(笑)。むしろ、意識的にソロ行動を選ぶようになり、おひとりさま度が増してしまったかもしれません。そして神のイタズラか運命か、30歳の誕生日が「おひとりさま専用Walker2019」の校了日だったんです……(苦笑)。

―― 中村さんはおひとりさまについてどう思っていますか?

中村さん:究極の贅沢(ぜいたく)ができるライフスタイルだと思います。ネガティブなことを考え出したらきりがないですが、おひとりさまは時間もお金も空間も、全てが自由。自分のために使っていいし、使うことができる。それって、すごく贅沢な使い方じゃないですか? 全て独り占めできるんですよ!

―― 逆に、クリスマスも近いですが、カップルが優遇されるイベントや文化についてはどう思っていらっしゃいますか?

中村さん:このシーズンばっかりは仕方がないと思いつつも、心の中で舌打ちをしてしまいます。一人でいる人が優遇される公式イベントや文化がもっとあってもいいのに! と叫びたいです。

―― 『おひとりさま専用Walker』には載せられなかった、おすすめのソロ活やおひとりさまネタなどがあればぜひここで放出してください。

中村さん:寺カフェやDIYファクトリーは載せられなかったのですが、喧騒(けんそう)を離れ心を鎮めたり、一人でも違和感なく作業に没頭できる場所なので、ひとり時間を過ごすには、もってこいな場所だと思いますね。また、これから寒さも本番ですが、「一人暮らしだから」と諦めていた人にソロこたつは本当におすすめしたいです! 昨年よりも各社から出ている印象です。あとは、自分自身と結婚するソロウエディングは、見た目が華やかで気になっていますね。







 『おひとりさま専用Walker2019』は12月3日発売、価格は900円(税別)。ぼっちには何かと辛いことが多いこれからの季節も、この本さえあれば楽しく過ごせそうです。



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」