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» 2018年12月09日 20時00分 公開

「サメ映画についてダベるだけの漫画」が圧倒的にディープ ウルトラセブンなど特撮パロディ満載

石坂浩二のナレーションが欲しくなる超展開。

[沓澤真二,ねとらぼ]

 サメ映画専門家の知的風ハット(@itukayomu)さんが描いた、「サメ映画についてダベるだけの漫画」がディープすぎてついていくのが大変です。そもそも筋立てが「ウルトラセブン」第8話「狙われた街」(※)のパロディで、「サメとウルトラマンが大好きな人向け」というニッチぶり。まあ、サメが好きならそっちも好きだよね!(暴論)

※実相寺昭雄監督が手がけた名エピソード。メトロン星人が人間を凶暴化させ、その信頼関係を崩してから地球を侵略しようと企む。主人公と敵がちゃぶ台をはさんで会話するシーンが有名


アイキャッチ みんな大好きメトロン星人パロディ。サメ映画を使って何をするつもりだ!

 物語は元ネタにある、青年が警官に取り押さえられるシーンからスタート。青年は普段はおとなしいのに、駅前でサメ映画を見た直後に突然ライフルを持って暴れ出したというのです。


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 報告を受けて、サメ映画警備隊は「彼が発作を起こした原因はサメ映画だ」と結論付けます。元ネタではメトロン星人がタバコに「宇宙ケシの実」を混ぜて売り、人間を凶暴化させていたのですが、サメ映画にどんな仕掛けが?


2P 実相寺監督へのリスペクトがあふれる演出

 かくして警備隊のアンヌ隊員と、どういうわけか一緒にいる円盤生物「浅井ラム」は、調査に赴くことになりました。日本で最も有名なサメ映画会社へ乗り込むと、さっそく宇宙人が出迎えます。その名はメトロン星人ならぬ「サメトロン星人」。「ようこそサメ映画ファン。我々は君の来るのを待っていたのだ」と、元ネタの名ゼリフをなぞって語りかけてきます。うひょ〜。


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 そしてちゃぶ台をはさんで会話する2人。サメトロン星人が「我々は人間同士が互いに信頼し合っていることに目を付けた」と説明します。特撮ファンとしては「なるほど、妙なサメ映画で人間を凶暴化させて、その信頼関係を崩そうと……」と思うところですが、サメトロン星人は「まあそれとは関係ないんやけど」と話を打ち切り、急にサメ映画談義を始めるのでした。これまでのフリ、なんだったんだよ!

 あとはサメトロン星人の独擅場。「2015年ごろからサメ映画ブーム? ヤバない?」「まあこれサメ映画というより『シャークネード』の影響によるところが大きい」「仮に一瞬でも好きな物の人気が出てくるのってうれしいよね」など、サメ映画への思いをとめどなく語られ、聞き手の浅井ラムが終始圧倒されたまま終わるのでした。……本当に「サメ映画についてダベるだけの漫画」だった。


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 ちなみに、浅井ラムは知的風ハットさんが動画配信サイトなどで「バーチャルサメ映画ライター」として活動するときの姿でもあります。そしてサメトロン星人の口ぶりも、まるで作者の気持ちを代弁しているかのよう。作者の分身同士が出会って混乱したり、怪しいチョウが舞ったりする要素が、「ウルトラマンマックス」第22話「胡蝶の夢」(※)へのオマージュだと考えると、また違った味のする漫画なのでした。

※「狙われた街」と同じく実相寺監督が手がけた、ウルトラシリーズ屈指の不思議な回

作品提供:知的風ハット(@itukayomu)さん



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