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» 2018年12月22日 12時00分 公開

「開始3日目で後悔」「性欲はなぜか収まる」 富士山の山小屋でバイトした人の体験談がガチで面白かった(1/3 ページ)

「そこを乗り越えると楽しくなってくる」

[中山順司,ねとらぼ]

 富士山に登ったことがあるって人はそこそこいると思いますが、1カ月間単位の長期で過ごしたことがある人は極めて稀じゃないでしょうか。

 大学生時代に山小屋に住み込みでバイトしていた人の話を聞かせてもらったところ、むちゃくちゃ面白かったので「富士山バイトあるある」10選にしてお届けします。

※働いたのは10年ほど前なので、内容は現在と乖離している部分があるかもしれません。



体力マウンティングを仕掛けてくる先輩がいる

――富士山ではどれくらい働いていたんですか?

 大学の夏休みを利用した7月上旬から8月の盆明けまで。富士山って7月頭に開いて、8月末か9月頭に閉まるんです。フルの2カ月で働く人もいるけど、僕は1カ月ちょっと。

――大学生の夏休みってそんなに長かったでしたっけ。

 母校は夏休みが丸2カ月あったんで、できたんです。こういう大学は限られてますね。

――働いていた山小屋の場所は?

 八合目です。バイトができる山小屋は八合目まででして、太子館っていう300人強泊まれる規模のところで働いていました。

――何人くらいのバイトが? 男女比とか仕事の分担は?

 バイトは約10人。男子6人が掃除や登山客の誘導、五合目と八合目を往復して送客をコントロールする連絡をする係(※「シーバー」と呼ばれる)。女性はもっぱら炊事です。300人分を用意するので、給食のおばちゃん並みの忙しさ。

――八合目って、まあまあの標高ですよね? 私、20代の頃に友人と登頂したことありますが、八合目で軽いめまいを感じて、酸素ボンベで助けてもらいましたもん。

 海抜3250メートルです。体力がなければならないのはもちろん、高地に順応できないと使い物になりません。高山病にかかってもうダメだなと判断されると、夜中に起こされて強制下山させられます。もちろん自力での下山です。

――切ない……。

 朝起きて仲間がいなくなっていると、「あいつ……強制下山させられたか」となるのは風物詩。ちなみに高地で風邪をひくとまず治りませんので、強制下山の対象。まあ、一晩くらいは様子を見ますが、たいてい復活しません。これも自力で下山させられます。

――風邪ひいてても? きっついなー。

 歩行困難なくらい弱っていたら、ブルドーザーで送られることもあります。富士山は登山ルート以外に業務用の砂場状のルートがあって、そこは物資を運ぶブルドーザーが利用したり、われわれバイトが下山したりするのに使います。もちろん、登山客は通行禁止。

――そんなルートがあるとは初耳でした。

 ショートカットできるんですよ。砂状で柔らかいのでガンガン走って降りられます。八合目から五合目まで通常ルートで下山すると3時間かかるのが、30分で到着します。

――戻るときもそのルートを使うんですか?

 いえ、砂場なので登れません。戻りは登山客と同じルートです。



――体力的にそうとうタフでないと務まらない予感……。

 体育推薦の学生とか、元自衛隊員とかいましたね。僕はハードな部活をやってたわけではないですが、なんとか務まりました。ちなみに山小屋では上下関係があって、「バイト歴が長い=偉い」んですが、「体力マウンティング」を仕掛けてくる先輩がいるんですよ。

――体力マウンティングとは一体?

 先輩と後輩がコンビ2人組で下山するとき、わざとむちゃくちゃ速く走って新人を引き離すんです。(俺についてこれるか? ついてこれないようじゃダメだぜ)って感じで。僕もそれをされたんですけど、先を走っていった先輩が足をくじいてうずくまってて、ザマアミロと思いました(笑)。

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