奇跡の絵を描く少女が“親友”に託した最期の願いは…… 漫画『魔女の怪画集』に絶賛の嵐 反響から緊急重版決定(1/3 ページ)

ロキは「終わらせる者」という意味もあるとか。

» 2018年12月22日 19時30分 公開
[きんじょうめぐねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 漫画家の晴智(@haaaachi_)さんが「僕と魔女の約束」としてTwitterに投稿した漫画が多くの人の感動を呼んでいます。連載中の『魔女の怪画集』の第1話をほぼ全ページ投稿したもので、18万いいねを超えるほどの大きな反響がありました。幼いころからずっと一緒だった少年と少女の、絵画を通した悲しくも切ないストーリーに胸打たれてしまいます。

晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ

 アイシャという女の子と孤児院で暮らしているロキ。アイシャはロキを「いちばんの友達」と言い、ロキは初めてアイシャを見た日から、彼女の笑顔をずっと見ていたいと思っていました。彼女の血で描く絵は奇跡をもたらす絵として有名で、多くの人が欲しがるほど。たくさんの人が幸せになることがうれしくて、アイシャは病気でありながらも絵を描き続けていたのでした。

晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ 目を覚ましたら、目の前にアイシャがいました
晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ 病気を治すなど数々の奇跡を起こす絵は、彼女の血によって描かれているのでした

 ある夜、アイシャの絵のせいで家族が死んだという男がアイシャに襲いかかってきました。ロキは男に立ち向かいましたが男の体をすり抜けてしまいます。それだけではなく、アイシャに触れることもできず、話しかけても素通りされてしまうのでした。ロキはアイシャが描いた落書きで、彼女は絵に向かって友達のように話しかけていたのでした。

晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ ロキも本当はアイシャが自分を見ていないことに気がついていたのでした

 孤児院の院長はショックを受けたアイシャに、安全のため貴族の養子になることを勧めますが、養子縁組というのはただの口実で、アイシャは身売りされたのでした。貴族の家で待ち受けていたのは、絵を描くことしか許されない生活。アイシャはロキを支えにすることしかできず、そしてロキは人間に対して激しい憎悪を抱くのでした。

晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ アイシャはこの小さな部屋で奇跡を起こす絵を描き続けないとならないのでした

 時が過ぎ、ロキはアイシャとの約束を果たすために旅をしていました。それは「魔女の怪画」と呼ばれるようになったアイシャの絵を回収し、不幸になった人を救うこと。アイシャの血で色をつけられたことで、人に触ることも会話をすることもできるようになったロキ。強盗の手により絵から抜け出して人の血を吸っていた蜘蛛を見つけ出し、また1枚アイシャの絵を葬ることができたのです。

晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ 元々は害虫駆除の手伝いをするために描かれた蜘蛛ですが、今は強盗の手伝いをしながら人の血を吸っているのでした
晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ 所有者が幸せになるはずの絵が不幸を呼ぶ絵に変わってしまい、ロキに絵の処分をお願いします

 アイシャが死んで109回目の春が来る日、アイシャとの約束をあらためて彼女の墓前で誓い、ロキはまた「魔女の怪画」を探す旅に出た――というところで1話は終わります。

晴智 魔女の怪画集 ジャンプSQ アイシャは100年以上前に亡くなりましたが、ロキはアイシャの願いをかなえるべく旅を続けるのでした

 「最高すぎる」「鳥肌がとまらない」「素晴らしい作品を世に生み出してくれてありがとう」など、作品に引き込まれた読者も多く、続きが読みたくて単行本を買う人が続出する事態に。ついには全巻が緊急重版が決まるほどの反響となりました。

 アイシャから自分は見えないと理解しながらも彼女のことを大切に思い、願いを果たそうと旅を続けるロキ。しかし、彼もまたアイシャの血によって塗られたため、怪画としての影響があるようです。人間を憎みながらも人間を救う旅をするロキの葛藤は、今後も気になるところです。

 「魔女の怪画集」は現在ジャンプSQで連載中、単行本が3巻まで発売中です。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news042.jpg 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  4. /nl/articles/2411/14/news090.jpg ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  5. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. /nl/articles/2411/13/news162.jpg 「情報操作されてる」「ぜーんぶ嘘!!」 175R・SHOGO、元妻・今井絵理子ら巡る週刊誌報道を一蹴 “子ども捨てた”の指摘に「皆さん騙されてます」
  9. /nl/articles/2411/14/news035.jpg 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
  10. /nl/articles/2411/12/news194.jpg 「予約しました」 サッポロ一番の袋に見せかけた“笑っちゃいそうなグッズ”が話題 「サッポロ一番味噌ラーメン好きがバレちゃう」
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた