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» 2019年01月20日 12時08分 公開

スマブラSPで勝率1割の初心者が、1カ月でVIPマッチ入りするまでにやったこと(2/2 ページ)

[イッコウ,ねとらぼ]
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格上の同キャラ使いと連戦連敗 → 動きをパクる

 転機になったのは、格上(VIP手前ぐらい)の同キャラ使いの相手と連戦したときだった。それまでの筆者の戦術は非常にワンパターンで、「ジャンプして相手に飛び込んで、当たってたら上に吹き飛ばしてコンボ」「ダメージを稼いだらとにかく横にふっ飛ばし続ける」という具合だったが、相手のマルスはショートジャンプ(※)を駆使して的確に剣先をかすめ、細かいダメージを稼いでから直接撃墜を狙える技を振っていた。3戦ほどしたが、ほぼ何もできず全敗。そこで、そのプレイヤーの動きを完全にパクってみることにした

※ショートジャンプ:文字通り飛距離の短いジャンプ。基本的にはジャンプボタンを短く押すと出せるが、攻撃ボタンとジャンプボタンを同時に押すとショートジャンプからの攻撃を最速で出せる


スマブラ VIP 勝手に心の師だと思ってるあの日のマルス使い

 猛者の動きを丸パクリすれば、その強さに多少は近づける。相手の近くでショートジャンプから剣先をかすめるよう意識し、ワンパターン相殺(※)を考慮してスマッシュは勝負どころまで温存。すると、剣先をかすめるとその技がガードされても反撃を受けづらく、想定よりもずっと早い段階で相手を撃墜できることが分かった。「もしかしたらVIPにいけるかも」と思い始めたのもこの時期だ。

※ワンパターン相殺:同じ技を複数回当てると、徐々にダメージとふっとばし力が下がっていく仕様



廃ゲーマー化、そしてVIPへ

 なお、この頃には年末年始休暇に入っており、ろくに外出せず、ひたすら部屋にこもって朝までスマブラをする……という廃ゲーマーっぽい生活がスタートしていた。年末年始はデュアルモニターを駆使し、おおみそかは「ガキの使い」を見ながら、正月は「爆笑ヒットパレード」を見ながらスマブラで対戦を続けていた。もちろん年越しそばも食べていないし、初詣もしていないし、初売りにもいってないし、実家にも帰っていない。

 YouTubeで情報収集し、猛者の動きをパクり、トライ・アンド・エラーを繰り返し、プライベートをスマブラに捧げた結果、2019年1月6日にVIP入りを達成。普段はそこまで「段位」とか「強さを表す数字」に固執しないが、無理だと思っていたVIP入りを果たしたときはさすがにうれしかった。

 その後、マルスとほぼ同じ性能を持つ「ルキナ」を使用し、マルスと同じメソッドを使って対戦してみるとほぼ全勝してあっさりVIP入り。今ではマルスとルキナを使ってちょこちょこ対戦したり、他のキャラクターでVIPを目指して対戦してみたりしている。



VIPに入って得たものと失ったもの

 待望のVIP入りを果たしたが、その代償として失ったものも大きい。

 対戦記録を振り返ってみると、対戦数は12月30日までで700試合に到達し、翌年の1月2日に1000試合に到達していた。VIP入りを果たしたのは1月6日の早朝だったので、総対戦回数は千数百試合にのぼるだろう。つまり、いい大人が貴重な年末年始休暇の大部分をスマブラに費やしたこととなる。いくらVIP入りを目指していたとはいえ、冷静に考えてそこまでする価値があったはずもない。っていうかそこまでしないとVIP入りできないと知っていたらそもそも目指してない

 かたや、VIP入りして何を得たのかと聞かれると、正直あまり思い浮かばない。どんなゲームのやりこみも似たようなものだろうが、強いて言うなら「達成感」ぐらいだ。eスポーツの観戦が好きなので「やり込めば上級者の駆け引きを読み解けるようになるかも?」と期待していたが、ギリギリでVIPに入った程度ではヤムチャ視点が抜けることはない。VIPは、プレイヤー全体の層を考えれば確実に「スマブラがうまい」といえる水準であるはずだが、トッププレイヤーはそれよりもはるか高みにいる存在なのだ。


スマブラ VIP それでもあなたはVIPを目指しますか?

 「ギリギリでVIP入り」というレベルは、かなりひいき目に見てもせいぜい“ガチ勢の中の最底辺”ぐらいのものだろうか。初心者相手に胸を張ることができても、本物の上位プレイヤーにはまったく歯が立たない。


スマブラ VIP 「ジャストシールド」「反転空後」「空ダ」「崖奪い」などのテクニックは、VIP入りした今も全く安定していない。そら上位プレイヤーには勝てんわ

 ちなみに個人的に一番ダメージがあったのは、年末年始の休暇をふっとばしたことではなく、他の格闘ゲームがめちゃくちゃ下手になったこと。筆者の場合は日頃から2D格闘ゲームをメインに楽しんでいたが、スマブラのやりこみに合わせて“本業”がおろそかになり、信じられないようなミスを連発したり、全然負けなかった相手に連敗するようになった。


スマブラ VIP 「ドラゴンボール ファイターズ」でまともなコンボができなくなっていた。つらい

 今振り返ってみると、別に急いでVIP入りしてもしなくても良かったかな……と思ったりもする



やりこんでみて分かったスマブラのすごさ

 従来の格闘ゲームは、初心者にとってハードルの高さがしばしば議論になる(関連記事)。これは、基本的にはプレイヤーの力量の差が大きく、初心者は絶対に上級者に勝てないことに起因する(もちろん他に多くの論点はある)ものだが、スマブラの場合は全くの初心者であってもルール次第で上級者に一矢報いることができるので、こうした議論はそれほど活発ではないようだ。

 最底辺とはいえVIP入りした1人……という自負はある。しかし、1on1のガチルールなら絶対に勝てるような相手でも、アイテムやステージギミックをアリにして数人で立ち向かわれるとポロッと負ける。フェアではないと感じる人もいるだろうが、スマブラの場合は“基本そういうもの”としてルールを提示しているのだから納得できるし、むしろガチルールの方が例外なのかもしれない。格闘ゲームコミュニティーでは「新規参入者をどう増やすか」が大きな課題となっているようだが、スマブラはその課題をあっさり解決し、上級者・初心者が別け隔てなく楽しめる。他の格闘ゲームをやっている身としては、本当にうらやましい。


スマブラ VIP 強すぎたCPU、“逃げ”が比較的推奨される対戦バランス、有線接続しても不安定さが拭えない通信速度、レバガチャを要求する場面の多さなど、ストレスを感じた点も多いけどね

 初心者でも十分楽しめるが、VIP入りすれば「緊張感のある戦い」という新たな楽しみかたもできる。「ほぼゼロベースから1カ月でVIP入り」を目指すのは正直おすすめしないが、もっと緩やかなペースであるのなら、VIP入りしてハイレベルな対戦を楽しむのも悪くない。

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