「“黒歴史ノート”の続きを書いて」 もん絶しそうな謎依頼をこなす漫画が涙の展開で「最高やこれは……」(1/2 ページ)

誰かのために書いていた、あの頃の気持ちを思い出す。

» 2019年02月14日 19時30分 公開
[ねとらぼ]

 中二病時代の黒歴史ノートの物語を完結させてほしい――謎の人物から奇妙な依頼を受けたクリエイターを描いた創作漫画「黒歴史のクライアント」が反響を呼んでいます。作者は創作ユニットのムショクトウメイ(@waterclear08)。

黒歴史ノートとの再会。コメディーかと思いきや、意外な展開に

 主人公はクライアントにクビを切られて困窮しているライターの黒井田。彼の前になぜか中学時代の黒歴史ノートを持った仲介業者が現れ、続きを書いてほしいと頼みます。恥ずかしい黒歴史であったものの、高額の報酬につられて依頼を受けることに。

謎の依頼と高額の報酬、怪しいけれど……

 自身の過去を思い出し、「自分の独りよがりな物語など誰も読まない」と自虐の言葉を吐く黒井田。そんな彼に仲介業者が伝えたのは、彼の作品を読みたがっている「ただ一人」のために書けばいいということ。彼は執筆の中で、過去に自分の物語を楽しみにしてくれた“ある人”のことを思い出し、誰かのために書くという気持ちをよみがえらせていきます。

続きを読みたい「ただ一人」のために

 黒歴史ノートが完結し、仲介業者が引き合わせてくれたクライアントはその“ある人”――中学時代の同級生、江美里でした。病気がちで学校にほとんど来られなかった彼女は、黒井田の書く物語を楽しみにしていました。しかし彼女が無理なリハビリで体調を悪化させてしまったことで、彼女を元気づけるために書いていた物語を「できもしないことをけしかけた」「独りよがり」と教師に否定されてしまいます。それ以来、黒歴史ノートを捨てた彼でしたが、完結させた物語を病床の彼女が旅立つ前に届けることがかなったのです。

黒歴史ノートを捨てた、つらい思い出

 この物語には「胸に響きました」「感動しました」などの反応が寄せられ、また仲介業者を演じていた死神のもとにたくさんの書物が置かれているラストシーンを「誰かが今でも続きを待ってるけど蓋をされてなかったことにされてしまった物語ってたくさんあるんだろうな」と考察する人も見られました。

 ムショクトウメイは高山歩さんと匙辻メリィさんのユニット。Twitterpixivで作品を見ることができます。

「黒歴史のクライアント」

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