初めて連絡するときのドキドキはいつの世も同じ 「恋愛と通信手段」の変遷描く漫画に共感の声
告白する手段の簡便さと、実行を決意するハードルは別問題。
携帯電話やネットなど、通信手段の進歩は恋愛模様にも影響を与えるもので、最近ではSNSがきっかけで恋が始まることも珍しくありません。そんな世の移ろいを、漫画家のホリプー(@horipu)さんが漫画化し共感を呼んでいます。
気になる男の子のアカウントへメッセージを送ろうかどうしようか――。漫画は主人公の女の子がタップをためらう場面から始まり、彼女が以前聞いた、母親が若かったころの恋愛事情へ移っていきます。
母親が小学生だった当時、主な通信手段は自宅の固定電話。好きな子に電話をするときはクラスの連絡網で番号を確認し、相手の実家に直接かけていました。ときには彼の母が電話に出て緊張することもあり、そんなときは「ケイタくんいらっしゃいますか?」と、彼を下の名前で呼ぶことにドキドキしたといいます。
主人公は姉の恋愛事情も思い出します。彼女の学生時代は、ガラケーの普及期でした。好きな人に勇気を振り絞って声をかけて、赤外線通信でメールアドレスを交換。メールを送ると、返信を待ちかねて「センター問い合わせ」を何回も繰り返していました。
母や姉は口々に「昔は今のように便利じゃないから大変だった」と言っていましたが、主人公は納得できない様子。いかに手段が簡単になろうと、好きな人へのコンタクトに「実行する勇気」が必要なことに変わりはないからです。そして彼女は「初めて連絡するときのドキドキは昔も今も別に変わらない」と、男の子へのメッセージ送信を延々とためらい続けるのでした。
「手段が変わっても変わらないものがある」とのメッセージが込められた漫画には、主人公と自分を重ね合わせ「たかがDMでもなかなか送れない」と嘆く人、連絡網や赤外線通信を懐かしむ人、「平安貴族が和歌を贈るときも、ドキドキしていたのかも」と想像をふくらませる人など、さまざまな反応がありました。また、「電話に親が出るかもしれないプレッシャーがない分、今のほうが幸せかも」との意見も寄せられています。
作者のホリプーさんは、「ガツン、とみかん」や「ソフ」といったアイスのパッケージデザインと商品企画を手がけるアートディレクターでもあります。自身のサイトでは漫画「上下線のふたり」を連載中。ホームから線路を挟んで出会う、少年少女の恋物語を描いています。
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承認欲求の塊だった。
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