画面が動く「バーチャロン」ミニチュア筐体が話題に ノスタルジーの洪水が押し寄せる

映像はゲーム基板を入手してキャプチャーしたもの。

» 2019年05月14日 16時56分 公開
[戸部マミヤねとらぼ]

 「バーチャロン」シリーズの筐体を再現したミニチュア模型が注目を集めています。ディテールの完成度もさることながら、なんとディスプレイに懐かしのゲーム映像が流れるのです。


バーチャロン筐体 動く!



 こちらの模型を製作したのはおすとら仮面(@ostraking)さん。「超時空要塞マクロス」(画像左)と「電脳戦機バーチャロン」(画像中央)は、市販の筐体プラモデルに電子工作を施した作品。残る「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム」(画像右)は、ゼロから模型を作成したオールハンドメイドです。



バーチャロン筐体

バーチャロン筐体

 以前から「バーチャロン」の“機体”を模型化していたおすとら仮面さんでしたが、「最もバーチャロン的な模型とは何か?」と思案した結果、「ゲームセンターで稼働する筐体こそがバーチャロンそのものを示すカタチである」という結論にたどり着いたといいます。

 今回Twitterで話題になった「オラトリオ・タングラム」の動く模型については「バーチャロンといえばツイン筐体なのですが、オラタンの筐体を作るにあたっては当該タイトルに特有の出荷形態としてメガロ410筐体がありましたので、今回の模型はこの再現を目指したものです」とコメント。筐体マニュアルの図面を参考に、プラ板とエポキシパテで形状を出したアナログ造形だそうです。

 ちなみに流れている映像はゲームセンターで当時本当に流れていた放置デモ映像。「INSERT COIN(S)」の表示がどうしても欲しかったため、わざわざゲーム基板を入手して直接キャプチャーしたのだとか。深いこだわりに痺れます。


バーチャロン筐体 製作期間は1カ月

 アーケード筐体の魅力について、おすとら仮面さんは以下のように指摘します。

 「模型は一般的に静的なもので、特定の時間切片を切り出した表現がなされることが通常です。逆に、いかにして動きや時間経過というものを表現するのかという点が模型製作(ことに情景模型)における課題となります。画面や電飾といいった要素を動かしてみせることでt軸、すなわち時間経過を表現できる点が筐体模型の強みです」

 「ことにゲーセン筐体には放置時のアトラクトデモというものがあります。これを再現することで、実際にはただの繰り返しの動画再生であっても生き生きとした、生きた筐体であるかの様に見える点が大きな特徴の1つであると考えます」

 「情景模型に一般的な要素である人物を加えず、ただ単体の筐体が放置デモを繰り返すだけの模型であっても見たひとが持つ過去の体験、記憶といったものが加味されることで単体模型でありながら情景模型の要素も併せ持つ、それがゲーセン筐体を模型で再現する醍醐味であると考えています」


バーチャロン筐体 おすとら仮面さんが最初に製作したのは「バーチャロンフォース」の二人用筐体(画像右)

 おすとら仮面さんが次に製作しているのは、「バーチャロンフォース」のプレイヤーデータ作成などに使われた「ターミナル」。すでにデータは完成しており、3Dプリンタで出力中だといいます。

 また他に作りたい作品を尋ねると「クレイジータクシー」「救急車」「バーサスシティ」などの名前が上がりました。「90年代半ばから後半に偏っていますが、これは自分がゲームセンターというものを最も楽しんだ時期である事によります」とのこと。完成したあかつきには、まさに情景模型として同世代のノスタルジーを想起させる作品になりそうです。

画像提供:おすとら仮面(@ostraking)さん




Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2407/24/news014.jpg 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  2. /nl/articles/2407/25/news017.jpg 「これが生えたら庭終了」 プロも降参する“何をやっても全部ムダな最恐雑草”の正体が400万再生「ほんとこれ厄介」「土ごと変えないと不可能」
  3. /nl/articles/2407/26/news151.jpg イトーヨーカドー春日部店が閉店へ 「クレヨンしんちゃん」に登場するスーパーのモデル 「残念」「寂しい」惜しむ声
  4. /nl/articles/2407/25/news012.jpg 夜、山中の側溝をのぞいてみたら…… 思わず声がもれる“あらぬ生物”の姿に「ヤバいw」「生で見てみたい」
  5. /nl/articles/2407/25/news007.jpg 水槽の中で卵を発見→慎重に見守って1カ月後…… 小さな命の誕生に飼い主も視聴者もメロメロ「まじで可愛すぎるほんとに可愛い」
  6. /nl/articles/2407/25/news138.jpg 「お父さんはママのオタクだった」 母親が「元・おニャン子」のタレント、アイドルとオタクが“つながっちゃいけない理由”を問いかける
  7. /nl/articles/2407/25/news050.jpg 「立体的に円柱を描きなさい」 中1の“斜め上の解答”に「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」
  8. /nl/articles/2401/26/news015.jpg スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  9. /nl/articles/2407/26/news119.jpg 工藤静香、15歳の愛犬が天国へ 感謝の言葉つづるも……「泣いてばかり」「心が追いつかない」と悲痛な思い
  10. /nl/articles/2407/26/news008.jpg 外国人が来日して“3年後”…… マクドナルドの“オーダーの変化”に「胃袋が日本人のそれなんよw」とツッコミ
先週の総合アクセスTOP10
  1. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが360万再生「凄すぎて笑うしかないww」「チーズが、、、」
  2. 6年間外につながれっぱなしだったワンコ、保護準備をするため帰ろうとすると…… 思いが伝わるラストに涙が止まらない
  3. 「お釣りで新紙幣来た!!!!!と思ったら……」 “まさかの正体”に「吹き出してしまった」「逆に……」
  4. 赤いカブトムシを7年間、厳選交配し続けたら…… 爆誕した“ウルトラレッド”の姿に「フェラーリみたい」「カッコ良すぎる」
  5. ダイソーで買った330円の「石」を磨いたら……? 吸い込まれそうな美しさが40万回表示の人気 「夏休みの自由研究にもいいのでは?」
  6. 「これ最初に考えた人、まじ天才」 ダイソーグッズの“じゃない”使い方が「目から鱗すぎ」と反響
  7. もう笑うしかない Windowsのブルースクリーン多発でオフィス中“真っ青”になった海外の光景がもはや楽しそう
  8. アジサイを挿し木から育て、4年後…… 息を飲む圧巻の花付きに「何回見ても素晴らしい」「こんな風に育ててみたい!」
  9. スズメの首は、実は……? 「心臓止まりそうでした」「これは……びっくり!」“真実の姿”に驚愕の声
  10. 【今日の計算】「8×8÷8÷8」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
  2. 日本人ならなぜかスラスラ読めてしまう字が“300万再生超え” 「輪ゴム」みたいなのに「カメラが引いたら一気に分かる」と感動の声
  3. 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
  4. 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
  5. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  6. かわいすぎる卓球女子の最新ショットが730万回表示の大反響 「だれや……この透明感あふれる卓球天使は」「AIじゃん」
  7. 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
  8. 天皇皇后両陛下の英国訪問、カミラ王妃の“日本製バッグ”に注目 皇后陛下が贈ったもの
  9. 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
  10. 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」