インタビュー
» 2019年05月30日 12時00分 公開

芸人とゴミ清掃員の二足のわらじで学んだ“1本道じゃない生き方” 漫画「ゴミ清掃員の日常」インタビュー(4)

「3年以内にやめろよ」といわれた仕事がアイデンティティーに。

[ねとらぼ]


 芸人とゴミ清掃員の二足のわらじを履くマシンガンズ・滝沢秀一さん夫妻による漫画「ゴミ清掃員の日常」。捨てられた“ゴミのその後”などについて紹介し、SNSでも話題を集める同作について、滝沢秀一さんにインタビューしました。漫画本編もあわせて掲載します。

漫画「ゴミ清掃員の日常」とは?

 Twitterで閲覧数驚異の3200万超え。読むと分別したくなるエッセイ漫画。売れない芸人・マシンガンズの滝沢秀一は家族を養うためにゴミ清掃員に。何気ないゴミ清掃員の日常。その生活で見つけたゴミの知識やちょっとばっかりの幸せを届けます。滝沢秀一がネーム原作を、それを妻である滝沢友紀がタブレットひとつで作画。夫婦共作(どっちも漫画描いたことない)でお送りします。

原作者プロフィール:滝沢秀一

1976年生まれ。98年にお笑いコンビ・マシンガンズを結成。本業はゴミ清掃員で、芸人は副業。本作では原作・構成(ネーム)を担当。妻の友紀さんが作画を担当。夫妻の結婚記念日は5月30日(ゴミゼロの日)。












芸人とゴミ清掃員の二足のわらじ

―― 「ゴミ清掃員の日常」の発売が5月30日。結婚記念日なんですよね。

 そうなんですよ。結婚当時はまだゴミ清掃の仕事をしてなかったんですが、偶然にも「ゴミゼロの日(5月30日)」が結婚記念日っていう。発売日もここに合わせてもらいました。

―― 作画は奥様が担当しているんですよね。

 はい。約6年前から芸人をしながら、この仕事をするようになり、Twitterでゴミ清掃に関する投稿をしたところ、先輩芸人の有吉さんがリツイートしてくれて。それをきっかけに2018年、「このゴミは収集できません」(白夜書房)という本を出すことになりました。

 でも、活字で出しても、活字が苦手な人にはなかなか読んでもらえないわけじゃないですか。だから、「漫画だったらとっつきやすいだろう」と妻に協力してもらって、漫画化することにしました。

―― ご家族は芸人とゴミ清掃員との二足のわらじについて、どう言っていますか?

 上の子が6歳なんですけど、僕は芸人としてテレビ出るときも清掃員の制服を着ているので、ゴチャゴチャになってるみたいです。子どもからすると何の仕事をしているのか、分からないかもしれないですね。

 ちょっと前は「大きくなったらゴミ清掃員と何やろうかなー」なんて言ってました。職業は2つ持つものだと思ってるんです。「ゴミ清掃員とプロ野球選手になる」と言ってました。

―― 忙しそうな生活ですね(笑)

 僕も「まぁ、ナイターなら応援に行けるか!」って。デーゲームはきついでしょう(笑)。ゴミ清掃してからだと間に合わないし!

―― ゴミ清掃員を始めてから、漫才のネタなどに変化は?

 漫才はネタの感じが変わるというより、気持ちが楽になりました。僕らが子どもの頃は「1つのことをずっとやらなきゃいけない」と教えられていたので、仕事で挫折してなかなか立ち直れないこともありました。

 でも、ゴミ清掃員もやるようになって、「スベっても、こっちの仕事で頑張ればいいや」とあまり気にしないようになったり、ゴミ清掃で嫌なことがあれば舞台で喋ろうかなと思ったり、逃げ道ができました(笑)。「1本道じゃない生き方もある」ことを学びましたね。

 ゴミ清掃を始めたばかりのころは、肉体的にキツくて「本当は芸人一本で食えたら良かった」と思いましたし、この仕事の先輩から「3年以内にやめろよ」と言われたこともありました。こっちの生活に慣れちゃうと、お金も入ってくるし、ゴミ清掃員をずっと続けることになるぞ、って。でも、もう6年間続けてます。

―― 後悔はないんですか?

 全くないですね。芸人として売れるチャンスは今まで何度もあったんですけど、かえって売れなくてよかったかも(笑)。あの激流みたいな争いに巻き込まれたら、生き残れないと思いますし。

 今のアイデンティティーはゴミ清掃員の方が強いくらい。芸能の仕事は肩の力抜いた楽しいレクリエーション、プラスアルファくらいにしか思ってません。だから気楽ですよ。

―― これからも芸人とゴミ清掃員を続けますか?

 それがいいと思います。清掃員だけしながらゴミに関する情報発信をしても、あまり注目してもらえないと思いますし。芸能とゴミ清掃の相乗効果というか、これからもお互いがお互いを利用できる状態にしていきたいですね。

※ゴミの分別および処理の仕方は地域によって異なるので、お住まいの自治体にお問い合わせください。

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