「ラジエーションハウス」本田翼と窪田正孝がハイタッチの6話 視聴率は最高更新、平成の残り香のような「HERO」感が惜しい(1/2 ページ)

医師と技師の対立を超え、チームに変化していく予感を見せたハイタッチ。

» 2019年05月20日 11時10分 公開
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 5月13日に放送された「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」(フジテレビ系)の第6話。対立していた医師と技師が融和に向かう分岐点は、まさに今回だった。


ラジエーションハウス 杏(本田翼)と唯織(窪田正孝)がハイタッチ! イラスト/まつもとりえこ

第6話あらすじ「IVR(画像下治療)か開腹手術か」

 医師で放射線科長の鏑木安富(浅野和之)は、甘春総合病院長の大森渚(和久井映見)に会い、放射線技師の役割を超えた五十嵐唯織(窪田正孝)の行為は医師法に抵触する可能性があり、憂慮すべき事態だと告げる。

 そんな折、公園で手すりから落下し、腹部を強打した女の子・沙里(中島琴音)が救急搬送されてきた。CT画像を見た甘春杏(本田翼)は脾臓の出血を確認、将来、傷口が目立たなくて済むよう、画像診断装置で体の中を見ながら治療するIVR(画像下治療)を提案した。ところが鏑木は、万が一のことを考えてIVRではなく開腹手術をするよう命じる。すっかり落ち込んだ杏にどう言葉をかければいいのかわからない唯織は、IVRに関する勉強を始めた。

 鏑木が学会での講演に出かけたある日、大腸ガンで入院中の男性患者が病院内で倒れるという事態が起きた。CT検査の結果、腫瘍からの出血が認められたが、患者は心筋症を合併していることもあり、手術には耐えられないと思われた。時間的な猶予がないことから、杏は鏑木の到着を待たずにIVRを決意。手術中、不安で手が震える杏だったが、唯織たちの励ましとアドバイスのおかげで無事止血に成功した。治療を終えた杏は、唯織とハイタッチした。


ラジエーションハウス 対立していた医師と技師が融和に向かう回だった イラスト/まつもとりえこ

医師vs技師から、技師が医師をサポートする一丸体制へ

 放射線技師の枠を越えた行動を鏑木に指摘される唯織。自分らに打ち解けようとしないプライドの高さを技師から指摘される杏。この2つのシーンから6話は始まった。

 IVRを提案した杏に、命の優先を考えた鏑木は開腹手術を行うよう命じた。前院長である杏の父はIVRの名手だった。父なら開腹手術を行わずに沙里を救えたのでは……? 「そのとき担当した医師がどんな治療をするかで、患者の人生が一変してしまう。それが現実」、黒羽たまき(山口紗弥加)の言葉に落ち込む杏を見て、唯織はIVRの勉強を始めた。唯織は今回、あくまで技師の枠に留まった形で杏をサポートするのだ。

 今まで、このドラマは医師vs技師の対立構造を描いてきた。天敵がいれば、チームの結束が深まるのは必定。医師と対峙する技師たちのチームワークは強い。

 そして今回、技師と医師がようやく一つになった。つまり、放射線科全体のチームワークを描くフェーズに突入したのだ。これは、唯織との接触によって杏が成長したことの表れ。6話のハイライトとも言える唯織と杏のハイタッチは、まるでバッテリーのようだった。放射線技師というバックを信頼し、投げ切って完封勝利を挙げたピッチャーが杏だ。


ラジエーションハウス 6話の見どころはチーム結成の予感。「技師チームがついでるぞー!」本田翼の表情のひとつひとつが胸に迫った イラスト/まつもとりえこ

鏑木は敵か味方か?

 放射線科全体がまとまりかけている中、厄介なのは鏑木の存在だ。

 実は今回、職務に真摯に向き合う鏑木の一面が密かに描かれていた。例えば、周囲に惑わされず沙里の開腹手術を命じた彼の決断。不安定で未熟な杏より、少女の命を優先する鏑木の判断のほうがこのときは明らかに正しかった。学会で出会った美人を袖にし、急患のために病院へ駆け付けた彼の使命感も買える。何より、取材協力した書籍で鏑木は技師のことを医師を支える縁の下の力持ちと描いていた。

 放射線技師にとって、もしかして鏑木は目の上のたんこぶじゃないのかもしれない。今後、彼が技師の理解者になる日が来てもおかしくない。なんだかんだ、みんな医療に対して真摯だ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた