レビュー
» 2019年06月01日 14時15分 公開

1話切りした人にこそ伝えたい 「東京独身男子」があたたかく描く“今を生きる男性の悩み” (1/2)

コメディータッチだけど、扱っているテーマは深い。

[むらたえりか, イラスト:たけだあや,ねとらぼ]

 5月25日放送のドラマ「東京独身男子」(テレビ朝日系)第6話。ゴジラ女子・薫(野波麻帆)の襲来に逃げ惑うAK男子たち。ゴジラの要求は「墓」の財産分与だった。


東京独身男子 岩倉(滝藤賢一)45歳、太郎(高橋一生)38歳、三好(斎藤工)37歳。微妙な年齢差がドラマに響いてきた イラスト/たけだあや

第6話あらすじ「結婚は過酷な長距離走、でも……」

 かずな(仲里依紗)から「太郎ちゃんが好きなのは、自分自身」と指摘された太郎(高橋一生)。夫とケンカをして行き場のない元カノ・舞衣(高橋メアリージュン)を家に泊め、「友達じゃ嫌」と言われるも、それを受け入れず帰した。

 一方、三好(斎藤工)は元妻・薫が突然訪ねてきて「墓がほしい」と言い出したことに戸惑っていた。財産分与は薫の気が済むようにしたはずなのに、まだ奪い取るのかと苛立つ三好。話し合いをするものの薫の言い分に圧倒され勝てず、墓を手放すことを決める。

 そんな中、太郎、三好、岩倉(滝藤賢一)のAK男子(あえて結婚しない男子)3人は、毎年恒例の人間ドックを受けに病院へ。後日結果が届くと、太郎だけが要再検査のD1判定だった。落ち着いている風を装う太郎の前で、三好と岩倉は慌てて再検査の予約を入れる。結果は「セーフ」。再検査の病院で仲睦まじい老夫婦を見て、太郎は「結婚」の先にあるものに思いをはせた。

 太郎「結婚は過酷な長距離走。でも、それをしなければ見えてこない景色もある」

 三好「何それ」

 太郎「アジェンダ候補」


東京独身男子 結婚は過酷な長距離走。でも、それをしなければ見えてこない景色もある イラスト/たけだあや

AK男子が挑む「変わらないまま、幸せになること」

 透子「好きです。でも、私変われません。たとえボスのためでも、自分を変えることは……」

 岩倉「俺もだ。でも、始めてみるか?」

 前回の第5話で、三好と岩倉が恋している透子(桜井ユキ)がAK女子(あえて結婚しない女子)であることが明かされた。透子は岩倉を上司としても恋の相手としても慕っているが、結婚することに価値を感じていない。岩倉は、介護が必要な父親と同居していることもあり結婚を望んでいた。この2人に未来はないのかと思いきや、岩倉は「でも、始めてみるか?」と提案し、透子はそれを受け入れる。

 透子の言う「変われない」が、今回のキーワードだった。変われなくて結婚に失敗してしまった事例が三好だ。三好は薫に、今になっての財産分与はできないし墓は譲れないと主張する。薫が優しくなかった場面を挙げていくが、それは三好が自分勝手な行動をしたことに起因すると反論され、何も言えなくなってしまう。

 三好が親を迎えに行く約束を破ったから、急いで迎えに呼んだ。三好が酔ってカーテンを破ってしまったから、新しいものを用意した。旅行中、自分の目的ばかり追う三好に疲れて、別なホテルを取った。関係修復の最後のディナーに、三好は来なかった。

 以前、結婚すると第二形態、第三形態と様子が変わっていってしまう女性を、かずなは「ゴジラ女子」だと言っていた。三好からすれば、結婚してどんどん優しくなくなり怒ってばかりの薫はゴジラ女子に見えていたかもしれない。でも、ゴジラ女子がゴジラになってしまうのには理由があった。ゴジラが生まれたことに、人間による放射能汚染があったと言われるように。女子がゴジラになる裏には、それを生み出すいわば放射能男子の存在があったのだ。

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