会社の勧めで育休取得→職場復帰直後に転勤宣告されたというツイートが物議 カネカに「パタハラ」疑惑について聞いた
「社会の流れから男性育休の事例作らなきゃいけないんです」と、会社から育休の取得を勧められた男性が、職場復帰2日目にして地方転勤を命じられた――というツイートがネット上で物議を醸しています。男性の妻と、カネカ双方にお話を聞きました。
ネット炎上までのあらまし
自体が明るみに出たきっかけは、パピ_育休5月復帰(@papico2016)さんが4月23日に投稿したツイート。
「信じられない。夫、育休明け2日目で上司に呼ばれ、来月付で関西転勤と。先週社宅から建てたばかりの新居に引越したばかり、上の息子はやっと入った保育園の慣らし保育2週目で、下の子は来月入園決まっていて、同時に私は都内の正社員の仕事に復帰予定。何もかもあり得ない。」と、家族が置かれている状況を明かしました。
パピさんはこの状況について、「組織に属している以上転勤は当然」と会社の判断に理解を示しつつも、夫から「(小さな子がいて、引っ越し直後である)今のタイミングでは難しいから1、2か月延ばして貰いたいと依頼」したところ、「ダメ」との回答が返ってきたとツイート。
その後、Twitterユーザーなどのアドバイスも有り、パピさんらが管轄の労働局に問い合わせたところ、「(会社からの転勤命令は)違法ではない」のとの判断があったと明かしつつ、解決や助言、場合によっては指導をするとの返答があったと言います。
パピさんによると、夫が勤務していたのは大手メーカーの「カネカ」。人事部から「社会の流れから男性育休の事例作らなきゃいけないんです」といった勧めがあり、育休を取得して後復職したところ、地方への単身赴任命令が出されたと言います。
なお、夫は結局退職せざるを得ず、「立ち上げたプロジェクトの区切りが見える6月中旬くらいまで責任全うしがんばりたい」と申し出たものの、会社の判断で5月末の退職が決まったためボーナスはもらえなかったとのこと。さらに夫には約30日の有給も残っていましたが、この消化も会社側は認めなかったとパピさんは訴えています。
こうした対応についてネット上では「パタハラ(パタニティ・ハラスメント)」「今時こんなことがあるなんて悲しすぎます。嫌がらせもいいところすぎます」といった声が上がるなど炎上の様相を呈している他、カネカの株価が年初来安値を更新していることが一連の告白ツイートに関連しているのではという声も上がっています。
また一方では「転居伴う転勤なのに辞令から赴任日までひと月ないってのは出すの遅いと思う」と辞令のタイミングに触れる声や、「悲しいけど、これがあるある話なんだよね」と、“マイホームを買うと転勤を命じられる”というウワサに言及する声もありました。
またネット上では、カネカの公式サイトから突然「育児休暇に関するページは削除された」というウワサも流布。こちらも批判が高まる要因となっています。
カネカを取材
ねとらぼ編集部は6月3日にカネカを取材。ツイートの内容について聞きました。
――Twitter上で元社員の妻とみられるアカウントのツイートが話題になっています。
カネカ:ツイートについては把握しています。
――ツイートの内容は事実なのでしょうか。
カネカ:ツイートについては、カネカに宛てられたものではないため、コメントを差し控えさせていただきます。
――ネット上ではカネカの公式サイトから育児休暇に関するページが削除されたという指摘もありますが。
カネカ:2019年2月に公式サイトをリニューアルしたのですが、新サイトオープン時に旧サイトのページ管理をしきれておらず、今回誤解を招くこととなってしまいました。今回のツイートが話題になってからは一切サイトを更新しておりませんので、その件については誤解なのですが、混乱を招くこととなり、申し訳なく思っております。
またカネカは同日、公式サイトに「6月2日のシステム障害について」とする告知を掲載。「昨日ワークライフバランスの項目については、HPを削除しておりません。2月にHPをリニューアルし、内容を再編いたしました。ワークライフバランスについては、採用情報『多様性の推進に向けて』の中で引き続きご説明しております」と述べています。
編集部では現在パピさんに詳しいお話を聞いているところで、回答が得られ次第記事に記載する予定です。
(Kikka)
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