「姉は人殺しなのではないだろうか」 連続殺人めぐる姉妹の疑惑を描くサスペンス漫画がゾクゾクする(1/2 ページ)
読み終わったあとでまた読みたくなる。
姉が連続殺人犯かもしれない――Twitterで公開された漫画『姉妹幻影』がスリリングな展開で引き込まれると好評です。作者は漫画家の宇津江広祐(@utsue_k)さん。
主人公のさなは、世間を騒がせている連続殺人事件の犯人が姉かもしれないと考えています。8人が殺され、全員が心臓をくり抜かれているという事件。成績トップで美しく、学校の人気者だった1つ年上の姉を、さなは大好きでした。
心臓をくり抜かれた死体がニュースで報じられた次の日から姉の様子がおかしく、心配してあとを付けたさな。姉と話していた男たちの死体を目にします。姉が埋めたものを掘り返すと、出てきたのは心臓でした。崩壊しそうになりながら普通の生活を送るさな。姉は食事を残すようになったり、部屋に鍵をつけたりとますます様子がおかしく……彼女は殺人について調べているといい、大勢を殺したにもかかわらず、殺したときの記憶がなかった殺人者のことを話します。
そしてついに「その日」が来てしまいます。さなの目の前には両親の死体と姉。姉は落ちていた包丁を手に取り、「ここであなたを止めてあげる……」と言うのです。
そして今度は姉の視点から物語が語られます。大好きな妹が殺人犯かもしれないと疑う姉は、妹の部屋でくり抜かれた心臓を見てしまいます。犯行の証拠を埋め、必死で普通の生活を送ろうとする姉ですが、妹は「恐怖の対象」でしかなくなってしまいます。そして「その日」、姉が家に帰ると、両親の死体と妹が――。
姉が殺人犯かもしれないという緊張感のある展開に引き込まれ、読み進めていくと物語が反転する構成がゾクゾクします。視点が変わると状況もセリフの意味も変わって見えるため、最後まで読んだあとでもう一度読み直したくなるお話です。
読者からは「まさかのどんでん返しで2回読みたくなる」「奥深い」「目が離せなかった」と構成の妙に感心する声や、姉妹が思いあう気持ちにぐっと来たといった声が寄せられています。
作者の宇津江さんは、漫画サイト「サンデーうぇぶり」で怪物となった会社員と超能力に目覚めた高校生の物語『内藤死屍累々滅殺デスロード』を連載しています。
『姉妹幻影』
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