葬儀業界のプロに聞く「最期に後悔のない別れ方」ができる家族の共通点 (1/6)
生きているうちに、考えておくべきこと。
みなさん、死ぬ準備はできていますか?
たぶんNOだと思います。筆者もそうです。まあ、ふつうに生きていて死を意識する機会ってそうそうないですからね。しかし、いつかは向き合わなくてはいけない現実であるのもまた事実です。
かつて葬儀業界に身を置き、数多の遺族の方々からお話を伺って記事化する、というお仕事を続けていたライターのIさんに取材しました。人の数だけ人生があり、悔いや悲しみの形も人それぞれ。一度きりの人生を悔いなく送りたい人すべてに読んでほしいです。
中山順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。ブログ「サイクルガジェット」運営。Faber Companyの中の人。
やらなかった後悔はいつまでも残る
――これまでたくさんの遺族を見届けてきた中で、印象に残っていることはありますか?
「やった後悔よりも、やらなかった後悔は大きい」っていうじゃないですか。あれは本当で、故人に対してやり残した、やってあげられなかったって後悔はずっと残るものです。
行きたがっていた場所に連れて行ってあげなかった、食べたがっていた好物を食べさせてあげられなかった、ペットに会いたがっていたのにそうしてあげなかった……とか。
――親孝行、したいときには親はなし……ですね。遺族の「してあげなかった後悔」でもっとも多いのは何ですか?
「感謝の言葉を伝えなかった」です。生きているうちに伝えられなかった、ありがとうって言葉を掛けないまま死なせてしまった、という後悔は非常に多いです。
――伝えない理由ってのは、照れとか恥ずかしさのせいなんでしょうか。
日本人特有の奥ゆかしさ、ですかね。欧米人のように親愛の情を大っぴらに表さないのがふつうじゃないですか。以心伝心というか、言わなくても愛情は伝わっているはずって解釈して、言葉にしない人がものすごく多い。だから、死後に後悔の念を昇華させるまでに時間を要しますね。
――具体的に、どう昇華させるんでしょう?
例えば、いろんな品々を棺(ひつぎ)に入れる、とか。故人の好きだった食べ物、大切にしていた服、感謝の言葉をつづった手紙、思い出の写真を切り貼りしたコラージュ、飾り絵などです。
――手紙というのは……歓送迎会の色紙のようにみんなでメッセージを書くとか?
いえ、一対一のプライベートな手紙ですので封をして誰にも見せません。人に見せるような性格のものではないんです。
――そうやって個々人で故人と向き合っているんですね。悲しさの中に、はかない美しさというか、ピュアな愛情を感じます。
まあ、現実的な話をすると、「恨みつらみをぶちまけられなかった」ってタイプの悔いもありますよ。例えばきょうだいでえこひいきを受けて育った被害者の方の子どもは、死ぬ前にひとこと言ってやりたかったって恨んでいることもありまして。
――あー、そういうパターンもあるのか……きれい事だけじゃないんですね。そういう場合はどうするんです?
私の経験したケースですと、荼毘に付すとき、布団に寝かされた状態の故人と恨みのあるお子さんが枕を並べて、一晩一緒に過ごした……というのがありました。で、お子さんが遺体に向かって「なんで父さんはあのとき私にこんなひどいことを言ったんだ」「すごく傷ついたし、腹が立った」って言葉を浴びせ続けるという……。
――それで心は癒されたんでしょうか。
完全とはいかないまでも、ある程度はご納得いただけましたね。必ずしも涙涙の別れ……ばかりではないということです。
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