今夜最終回「わたし、定時で帰ります。」真の“ラスボス”は晃太郎(向井理) 真の働き方改革なるか?(1/2 ページ)

あんなに仕事ができるのに、できるからこそ、一番問題を抱えていた!

» 2019年06月18日 11時36分 公開
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 6月11日放送「わたし、定時で帰ります。」(TBS系)第9話で、ドラマが伝えるべきメッセージが鮮明になってきた。最も問題を抱えているのは、種田晃太郎(向井理)である


わたし、定時で帰ります。 登場人物中、もっとも大きな問題を抱えていたのは種田晃太郎(向井理)だった。あんなに仕事できるのに! イラスト/まつもとりえこ

第9話あらすじ「人間は寝なくても死なない」

 福永清次(ユースケ・サンタマリア)から突然会議室に呼び出された東山結衣(吉高由里子)。福永は、晃太郎が自分の会社を辞めた理由は「定時で帰れる会社に移って結衣と結婚したいから」だったと明かす。結衣は驚きを隠せない。

 会議で、星印との案件を通した常務の丸杉(岡部たかし)が退職を発表する。後ろ盾を失った福永に、石黒英雄(木下隆行)は残業月80時間を超えないよう釘を刺した。すると福永は制作4部のメンバーをそそのかし、終電までファミレスでサービス残業するよう仕向ける。それを知った結衣は「私も残業します」と宣言。しかし、次第にメンバーから疲れが見え、職場の雰囲気は悪くなり始めた。

 ある日、ハードワークがたたり睡眠をとっていなかった来栖泰人(泉澤祐希)が倒れてしまった。「僕も種田さんみたいになりたい」と言う来栖の存在を、結衣は晃太郎の弟・柊(桜田通)に伝えた。「その後輩と話がしてみたい」と言う柊に会わせるため、結衣は来栖を連れて種田家を訪れる。

 柊は自身のことを来栖に話し始めた。1年前に会社を辞めたこと。研修もなしに飛び込み営業させられ、怒鳴られる毎日だったこと。心が折れた柊に晃太郎が掛けた言葉は「人間は寝なくても死なない。死ぬ気でやれば必ず乗り越えられる」だったこと。絶望し、命を絶とうとした柊。そのとき、二日酔いで会社をズル休みした結衣を思い出して彼は思いとどまった。3人の会話をドア越しに聞いていた晃太郎は「やっぱり俺、この会社に来るべきじゃなかったのかもしれないな」とうつむく。

 結衣が帰宅すると、荷造りを終えた婚約者の諏訪巧(中丸雄一)が「僕、結衣ちゃんとは結婚できない」と告げてきた。


わたし、定時で帰ります。 9話の驚愕展開。サービス残業を工作する福永清次(ユースケ・サンタマリア)にみんな懐柔されてしまうとは…… イラスト/まつもとりえこ

弟と後輩に悪影響を与えていた晃太郎

 まず、種田兄弟について触れたい。2人の関係性は、このドラマが伝えるべきメッセージの大部分を表しているからだ。

 会社で追い込まれた柊を激励するつもりで掛けた、兄・晃太郎の言葉はものすごい。

 「人間は寝なくても死なない。死ぬ気でやれば必ず乗り越えられる」

 そこにかぶるのは、ハードワークが原因で倒れ、結衣との結納を迎えることができなかった晃太郎の過去である。

 「兄には仕事しかない。それって幸せなことなんでしょうか?」(柊)

 恩人・福永を捨ててまで結衣と結婚しようとしていた晃太郎。なのに、仕事が原因で結衣との仲は壊れてしまった。そんな兄を知っているからこそ、「それは幸せなのか?」と柊は問う。晃太郎自身、4話で「仕事しかない」と後悔の表情を見せていた。結衣もハードワークが原因で事故に遭ったことがある。だから、「種田さんの働き方をマネしたらダメ」と口にするのだ。

 ここに矛盾が出てくる。規定を守り、みんなが22時までに帰るにはどうすればよいか? 現時点で対策法は、「俺がやっとくから」という晃太郎の言葉に頼るしかないのが事実だ。結局、誰かが生贄(いけにえ)になっている。

 晃太郎もつらい。全員をフォローするつもりで休日返上で働いていたら、ドア越しに「兄みたいになるのは幸せなのか?」という言葉が聞こえてきた。2時間しか寝てない日々を誇る来栖のようなフォロワーも生んでしまった。「人は寝なくても死なない」の信奉者だ。

 「やっぱり俺、この会社に来るべきじゃなかったのかもしれないな」(晃太郎)

 後輩、そして弟に悪影響を与えていたのは自分だったと晃太郎は気付く

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/11/news033.jpg 妻「“157センチ、43キロが理想”と言う夫に、かわいいと言われたい」→プロに依頼したら…… 「エグッ!」「黒木瞳さんかと」
  2. /nl/articles/2502/11/news078.jpg “スーパーお嬢様”の現役モデル、実家で「総額3億円の15台の車」を所持 “18歳の時にもらった車”に驚きの声も
  3. /nl/articles/2502/10/news155.jpg 実家の間取り「5LLLLDKKBB」の超豪邸 “異次元お嬢様”が話題 専属使用人は「世界最強の兵士」で香取慎吾ら驚がく
  4. /nl/articles/2502/11/news025.jpg ←夫に出すやつ 自分で食べるやつ→ 目を疑うレベルの“落差”に爆笑「わ〜おw」「なんかとんでもないのいた」
  5. /nl/articles/2502/08/news015.jpg パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  6. /nl/articles/2502/09/news027.jpg マインクラフトで作った“超有名ゲームでおなじみの場所” 2カ月かけて建築した大傑作に絶賛「背景まで……」「全部ブロックだ!」
  7. /nl/articles/2502/11/news009.jpg 鮮魚店で瀕死の“巨大ガニ”を購入→家に連れて帰り、お風呂場に放ってみると…… まさかの展開に「こわっww」と800万表示
  8. /nl/articles/2502/11/news012.jpg 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  9. /nl/articles/2502/11/news044.jpg クラシック奏者「加工して絶世の美女にして」とAIに依頼→“とんでもない事故”になってしまい思わず二度見 「怖くて泣いた」
  10. /nl/articles/2502/11/news040.jpg 自衛隊で“ネットミームまみれの張り紙”が目撃され約1000万表示の反響 見覚えあるポーズに「めっちゃ笑った」「おもろすぎるww」
先週の総合アクセスTOP10
  1. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  2. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  3. 14歳のとき、親友の兄と付き合うことになった女性→13年後…… “まさかの結末”に「韓国ドラマみたい」【海外】
  4. リンゴを1年間、水の中で放置→顕微鏡で見てみたら…… 衝撃の実験結果に「これはすごい」「息をのみました」【海外】
  5. 海釣り中、黒猫に「ちょっと来い」と呼び出された釣り人 → 付いて行くと…… 運命のような保護から2年、飼い主に話を聞いた
  6. “駐車場2台分”の土地に、建築家の夫が家を建てたら…… “とんでもない空間”に驚き「すごい。流行る」
  7. 「なんだこの暗号は……」 マクドナルドの“大人だけが読めるメッセージ”が410万表示「懐かしい〜」「読める人同世代w」
  8. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」 投稿者に話を聞いた
  9. ズボラ母が5人分サンドイッチを爆速で作ったら…… 目からウロコの時短テクと美しい仕上がりに「信じられない」
  10. 【今日の計算】「7−2×0+9」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議