「男は男を救わない。だから女との恋愛で救われたいが、救われない」という考え方に、うーむとうなって迷路にハマってしまった話(2/2 ページ)
その心の穴は、本当に恋愛か?
重要なのは、自分が恋愛を必要としているのかどうかを見定めることだろう。自転車のパンクの修理だって、まずはタイヤチューブのどこに穴が空いているのかを確かめないと前に進まない。医者だって薬を出す前には診察をするのだ。
金がなくてしんどいのか、誰かに褒められたいのか、スケベな目にあいたいのか、友達がほしいのか、あるいはそれらの寂しさが複数束になって襲ってきているのか……。
己の欲求を腑分けして、まず自分が何をほしがっているのかをいったん考えてみなくては、何をすればいいのかすらわからない。
自分のことを弱者男性(女性でもだけど)だと自認している人にとって重要なのは、欲求を明文化するプロセスなんじゃなかろうか。全ての寂しさや息苦しさの原因が恋愛であるケースは、多分そんなに多くない。今より10万円ほど収入が多ければ解決してしまう問題もある。漠然と「恋人がほしい」と思っているよりも、「本当にそうか?」とそれを疑ってみることが大事なのではないか。
と、ここまで書いておいてアレなんだけど、実際のところこれがかなり難しい。自分がどうしたいのかなんて、そんなにすぐわかるんなら誰だって苦労しない。
でも多分、手元に紙とペンを用意してとりあえずどうしたいかを書き出してみるだけでもだいぶ違うはずだ。金が欲しいなら収入を増やす算段を組まなくてはいけないし、やっぱり恋人がほしいなら、開き直ってそのためのインフラを利用する必要があるだろう。幸い、恋愛というのは世間の人にとっての最大関心事のひとつである。オンラインオフラインを問わず、手段とノウハウは死ぬほど転がっている。
恋人ができるかどうかというのは結局のところかなり運に左右されるっぽいので、最終的には「試行回数を増やしてジッと待つ」くらいしか解決策がなさそうだとも思う。正直しんどい。
でもどうせ、行動してもしなくてもしんどいのだ。もちろん「どっちにしろしんどいなら、もう俺は家で寝ている方を選ぶ!」というのもあるし、寝てるだけでうまくいったりすることも世の中にはあるから、そういう人を見ると余計にしんどくなる。正味な話、このしんどさと向き合う方法、おれもまだ今んとこよくわかっていない。「それが人生なんだよ」と言われたらそれまでだけど、もうちょい楽をしてやっていけないかな……と甘っちょろいことをずっと考えている。
編集部からのひとこと
- 難しい話だ………(男性編集I氏)
- 「恋愛なんてそんな大したもんじゃないよ」というのは億万長者が「お金とかそこまで大事なもんじゃないよ」と言うようなもんだし、人によっては大したもんである可能性があるのでほんと難しい話だ……みんなで性別不明の白くてふわふわした球体になりたい……(女性編集A氏)
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