“ウソと隠しごと”だらけの「偽装不倫」が怖い 「銀河鉄道の夜」に込められた意味は?(1/2 ページ)
瀬戸利樹、あすなろ抱きで腕の筋肉強調。
ドラマ「偽装不倫」(日本テレビ系)が、インスタグラムの裏アカウント「彼装男子(カソウダンシ)」(@gisou_danshi)を展開していることがわかった。
第1話を見て、やけに男性陣をきれいに撮るなあ……と思っていたが、あれはやっぱり意図的だったのか。インスタグラムには、宮沢氷魚、瀬戸利樹、谷原章介、伊沢弘らの笑顔、横顔、もぐもぐタイムの様子、筋肉、血管、指先など、フェティシズムにあふれた「偽装離婚」出演男子たちの写真や動画が掲載されている。
7月17日(水)放送の第2話でも、男性たちはとにかく美しい。特に、伴野丈(宮沢氷魚)は、室内では必ず光の射す窓の前に座る。主人公・鐘子(しょうこ/杏)から見ると、常に後光が射してキラキラと見える。ときめき効果のキラキラと舞台効果のキラキラが相まって、もう好きになることから逃げられない。
鐘子「だめだ、好きだ。私、この人が好きだ」
そりゃしょうがない! としか言いようがない。
ウソ、隠しごとが多すぎて出てきたサスペンスの雰囲気
鐘子「やってる、これはやってる。お姉ちゃんは不倫してる。私とは違う、本物の不倫を。しかも若っ!」
既婚者だとウソをつき、丈との不倫旅行を楽しんできた鐘子。一方、姉の葉子(仲間由紀恵)は15歳年下の風太(瀬戸利樹)とガチの不倫をしていた。名古屋出張に行くと言いながら表参道を歩いていた葉子を鐘子が尾行すると、そこにはオープンカフェで堂々とイチャイチャする葉子と風太の姿があった。
ホテルでルームサービスを頼み、葉子と風太がふたりで過ごすシーン。こどものように甘えてはしゃぐ風太が後ろから葉子を抱きしめると、その腕の力強い太さにハッとする。彼は男性であり、プロボクサーなのだ。
2016年の「仮面ライダーエグゼイド」(テレビ朝日系)や2017年発売の写真集「SETOGRAPH」(ホーム社)では、身体つきもまだ少年と青年の間の雰囲気があった。「偽装不倫」でのプロボクサー役、どうなるのかと思っていたが、存在感を誇示しつつも発展途上を感じる筋肉を見せ付けるときめき演出。これもファンが増えてしまうやつだ……。
風太「僕、葉子さんといると疲れないんだ。会うと元気になるんだ」
他の同年代の女性と違い、葉子は嫉妬したり怒ったりしない。だから、風太は葉子と一緒だと穏やかに過ごすことができるという。でも、きっとそれは葉子が年上だからではなく、葉子が結婚しているから出せる「余裕」だ。風太は、葉子が既婚者であることを知らない。
風太「ねえ、葉子さん。葉子さんはどうして結婚しないの」
葉子「さあ、どうしてかなあ。そんなこと考えたこともないや。そもそも私、結婚っていう制度自体に興味ないみたい」
風太「……そっか」
葉子「どうしてみんな、結婚なんてするんだろうね」
「そっか」と言った風太のちょっとした“間”が気になる。鐘子や葉子のウソは見ている側にもわかりやすく描かれるが、丈、風太、そして葉子の夫・賢治(谷原章介)は何を思っているのかが隠されたまま進んでいく。鐘子も葉子も、彼らの「気持ち」を確認しないで、思い込みや予想だけでコミュニケーションを試みているからだ。
いつもにこやかで優しい賢治の様子には、ドラマ「あなたのことはそれほど」(TBS系)で妻の不倫に気付いてしまった夫・涼太(東出昌大)の狂気を思い出したという人もいた。本音を言い合わないからこそ恋愛ドラマは盛り上がる。とはいえ、「言わない」だけでなく「ウソ」「隠す」と意図的にまでなってくると、サスペンスの風味まで帯びてくる。
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