流し撮りの成功率を上げる方法(1)「集中する」:レースフォトグラファー奥川浩彦の「サーキットへ行こう」(6)(1/3 ページ)
撮れれば快感! 前編は原点に立ち返って「集中する」具体的な方法を紹介します。
前回、『撮れたら「カ・イ・カ・ン」 プロ直伝「サーキット流し撮り」テクニック』を掲載しましたが、ねとらぼ交通課の皆さんは快感を体験できましたでしょうか。流し撮りに慣れてくると、シャッター速度を遅くしてスピード感の溢れる写真が撮りたくなります。ですが、シャッター速度を遅くすると被写体もブレてしまい、成功率が下がることになります。今回と次回は、では「どうしたら成功率(歩留まり)が上がるか」について考えてみたいと思います。
今回のテーマは「集中する」です。
筆者が初めてサーキットで撮影をしたのは1982年。37年ほど試行錯誤を続けてきて「流し撮りが絶対に成功する方法はない」と思っていますが、多くの人に効果のありそうな方法を紹介していきましょう。
次の2枚の写真はシャッター速度1/60秒で撮ったものです。
1枚目はALFA ROMEO、CARRERA、RICHARD MILLEなどの文字が読めますが、2枚目はブレブレです。筆者は今でもブレブレのボツ写真を大量に撮っていますが、昔と比べると成功率は上がったと思っています。
何をもって「成功」とするのか
まず「成功率」について考えてみましょう。雑誌やインターネットに掲載されている成功写真は、撮影された写真の中の氷山の一角です。その1枚が10回シャッターを切って撮れた1枚なのか、1000回シャッターを切って撮れた1枚なのか、何年も撮り続けてやっと撮れた1枚なのか。それは分かりません。
流し撮りの成功率には、プロ野球の「打率3割ならば強打者」といったような多くの人が納得する基準はありません。他人が1レースで撮った写真を全部見せてもらう機会はめったにないと思うので、他人との比較も難しいと思われます。また、シャッター速度1/60秒で撮影して、成功率5割に不満の人もいれば、1割で満足の人もいるでしょう。ですので、成功率の基準は自分で設定してしまいましょう。
加えて、成功か失敗かのしきい値も人それぞれです。筆者の場合、しきい値は撮影の難易度によって変えています。仮にブレに点数を付けて1〜10点で採点したとします。
シャッター速度1/500秒で撮った10枚のうち10点が8枚、9点が2枚ならば、2枚をボツにします。シャッター速度1/60秒で撮った10枚のうち7点が2枚、残りの8枚が5点以下ならば8枚をボツとします。このように、1/500秒では9点でも失敗ですが、難易度の高い1/60秒では7点でも成功と、しきい値を変化させています。
と、ここまで書いていて「実際に成功率はどれくらいなんだろう」と自問しました。撮影をしていると「今回は成功率が高い気がする」「今日はダメダメだった」と原因不明の差を感じることがあります。また「鈴鹿のS字1つ目の右ターン、2つ目の左ターン、デグナー2つ目は成功率が高い」と相性のよいコーナーもあります。
次の3枚の写真は鈴鹿サーキットのS字1つ目、2つ目、デグナー2つ目で撮った写真です。
実践では同じ撮影でシャッター速度を何段も変化させることはないので、以前紹介したシャッター速度を1/500秒から1/30秒まで変化させて撮った写真でシャッター速度ごとの成功率を表にしてみました。表はシャッター速度ごとに撮影枚数、成功枚数、成功率(イコール成功枚数/撮影枚数)を表しています。
シャッター速度 | 撮影枚数 | 成功枚数 | 成功率 |
---|---|---|---|
1/500秒 | 57 | 45 | 79% |
1/250秒 | 59 | 42 | 71% |
1/125秒 | 105 | 54 | 51% |
1/60秒 | 247 | 59 | 24% |
1/30秒 | 120 | 17 | 14% |
結果を見ると1/500秒が79%、1/250秒が71%、1/125秒からグッと下がって51%、1/60秒が24%、1/30秒は14%となりました。過去にシャッター速度ごとに成功率を確認したことがないので、この成功率が高いのか低いのかは分かりませんが「まぁこんなものかな」という印象です。撮影場所は富士スピードウェイのGRスープラコーナー(旧レクサス、プリウスコーナー)で、筆者は相性がよいと思っているコーナーです。別の場所で撮れば成功率はもっと下がる気がします。確実に言えるのは、シャッター速度を遅くすると成功率は下がることです。
ちなみに撮影枚数が異なるのは、成功率を予測して1/500秒と1/250秒は1ラップだけ撮影。1/125秒は2ラップ、1/60秒は4ラップ、1/30秒は2ラップ半くらい撮っているためです。1/30秒はもう少し撮るつもりでしたが、セッション終了間際に約20分に1度コースサイドを周回するメディアシャトルが通ったので撮影を切り上げパドックに戻りました。
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