「看護師が私の生きがい」 がんになっても働き続けた看護師を描く漫画に「涙があふれました」(1/2 ページ)

看護師として働いている人からも反響が。

» 2019年07月29日 19時30分 公開
[ねとらぼ]
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 あと間もなく定年を迎える看護部長と、がんになった部下の看護師を描いた漫画「HANA♪うた」が「泣いた」「涙があふれました」と感動を呼んでいます。作者は『Ns’あおい(ナースあおい)』などで知られるこしのりょう(@koshinoryou)さん。

 あと1年で定年を迎え、退職後はゆっくりしようと思っている看護部長の伊田。ある日、彼女が一目置く部下の佐渡にステージIVのがんが見つかります。化学療法で治療をしながら、今まで通りに働きたいと望む佐渡。彼女は幼いころからI型糖尿病を患い、通院していた病院で看護師に憧れたことから看護師になりました。そんな彼女にとって「看護師は生きがい」なのです。

「看護師は生きがい」だから働き続けたいという佐渡

 他のスタッフに心配をかけないよう、病気のことは2人だけの話にして、佐渡は仕事を続けます。彼女の体調は悪化していきますが、同僚も気づかないフリをしてくれます。体がつらい中でも、失敗した同僚を気にかける佐渡。そんな彼女に、伊田は「私には遠慮しないでもっと甘えて」と優しい言葉をかけるのでした。

 やがて治療の甲斐なく病状は悪化し、彼女は入院します。伊田は預かっていた彼女の飼い猫を、入院先にたのみ込んで病室へ連れて行き、また意識のない彼女にボーナスの明細を渡して「あなたは最後の最後まで看護師よ」と伝えます。

病床で佐渡に寄り添う飼い猫

 35歳という若さで永眠した佐渡。彼女を見送った伊田は、定年退職後は少しゆっくりしたいと思っていけれど、「今はもう少し続けたいなあと思っている」と語って物語は幕を閉じます。

 病を押して看護師の仕事に向き合い佐渡の姿は、まさに「最後の最後まで看護師」で、心に響きます。そんな彼女を見届けた伊田が、もう少し仕事を続けようと考えを変える場面で終わるのがジーンとくる余韻を残してくれます。

 読者からは「色々考えさせてくれて胸打つシーンが多々ありとても好きです」「もっといまある人生を楽しもうと心底思いました」など感動したという声が多く寄せられ、またまた看護師として働いている人からは「また1人尊敬できる先輩を見つけられました」「自分に重ね合わせて読みました」といった感想も届いています。

 「HANA♪うた」は電子書籍『やっぱりナースの仕事きらいじゃないし、ときどきはなうた歌うし。』に収録された一編。同書では、こしのさんの医療現場への取材をもとに描かれた、医療従事者のエピソード15話が掲載されています。

HANA♪うた

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