「出汁」の味がするお酒!? かつおぶしやしいたけで作ったエッセンシャルリキュール、誕生の背景を聞いた

出汁の味がするお酒「旨味ビターズ」の製造元にいろいろ聞いてみました。

» 2019年07月31日 11時00分 公開
[谷町邦子ねとらぼ]

 出汁の味がするお酒があるという投稿が、先ごろTwitterで大きな注目を集めました。スポイトのついたビンに水墨画のようなパッケージ、シブイ見た目も気になります。お酒の名前は「旨味ビターズ」といい、製造元は千葉県のJCC AGENTという会社です。代表の山崎(※崎は本来は立つ崎)勇貴さんに、旨味ビターズが生まれた背景や飲み方などについて聞いてみました。

 山崎さんは元バーテンダー。イギリスのロンドン、カナダのトロントで活動していたときに、アルコールに薬草やハーブ、スパイスを漬け込んで作る「ビターズ」というエッセンシャルリキュールに出会いました。ビターズに魅力を感じ、自分でも作るようになった山崎さんは、あるとき「日本の食材、ハーブなどを使ったらおもしろいんじゃないか」と考えます。それが、旨味ビターズの誕生のきっかけだったのです。


Japanese Bitters UMAMI BITTERS (旨味ビターズ)


Japanese Bitters 山崎勇貴さん

 さて、旨味ビターズにはどんな日本の食材が使われているのでしょう。「かつおぶし、しいたけ、こんぶです。それぞれ、旨味成分が最も含まれていると言われているものを厳選しました」(山崎さん)


Japanese Bitters 国産の選りすぐりの食材を使用

 まさしく、出汁! それも高級出汁のようです。さらにゆずを少しブレンドし、味のバランスを取っているとのこと。同時期にJCC AGENTから発売されたビターズには「しそ」「ゆず」フレーバーのビターズもあり、いずれも産地や品質にこだわった材料が使われ、手作業で作られているそうです。


Japanese Bitters SHISO BITTERS (紫蘇ビターズ )


Japanese Bitters YUZU BITTERS (柚子ビターズ)

 Twitterで話題になったことは山崎さんも知っていたこと。話題となったツイートには「使いどころが分からないけどうまい」というバーテンダーさんのコメントが添えられていました。その使いどころについても聞いてみました。

 「ハイボールやジントニック、ビールなどにまず加えてみるのをおすめしています。焼酎のサワーなどにも相性が良いです。しそは香りが良いですし、旨味は昆布などを原料にしているので風味が広がるなど、それぞれお楽しみいただけると思います」(山崎さん)

 また、「ごちゃごちゃと混ぜてしまうと風味が分かりにくくなってしまうので、少量垂らすのが一番いい」とのこと。少しずつお酒に垂らすために、スポイト付きになっているんですね。


Japanese Bitters スポイトで少しずつ垂らします

 国内で注目を集めるJCC AGENTのビターズですが、なんとオランダ、イギリス、イタリア、台湾、香港など約12カ国で販売されていて、一番人気は旨味ビターズなのだとか。「うまみというのは本当に日本ならではの風味だそうで、好評です」と山崎さん。しそはお寿司、ゆずはお酒などを通じて海外でも既になじみがあるそうです。

 水墨画風のシブいパッケージは、日本を代表する水墨画デザイナーの相良三堂さんによるもの。日本に来た外国人観光客が掛け軸を買っているのを見てデザインのアイデアを得たといいます。


Japanese Bitters 日本でなじみ深い食材がエッセンスとなったビターズ

 旨味、しそ、ゆずに加え、7月22日には新しい味が登場しました。新フレーバーは「檜ビターズ」。日本らしく「お茶」などを模索したものの、新鮮味を求めて「ヒノキ」に。山崎さん自身がヒノキの香りが好きなのに加え、お酒と木には深いつながりがあると語ってくれました。「ジンやトニックにもキニーネというキナの木の皮の成分が入っていたり、日本でもミズナラという木の樽で熟成されたウイスキーが人気だったりするんです」(山崎さん)


Japanese Bitters この夏、発売。HINOKI BITTERS (檜ビターズ )!

 新しい発想で和の素材を使ったビターズを作る、山崎さん率いるJCC AGENT。出社時間や労働時間に縛られない自由な働き方や、インターネット・AIの活用、海外展開で、「日本の製造業を変える会社になる」という大きな展望も持っているそうです。今後の新しいフレーバーにも注目ですね。

(谷町邦子 FacebookTwitter


画像提供:JCC AGENT

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