【なかよし編集部に直接聞いてみた】昔は多かった“描き下ろしイラストを使ったふろく”、どうして減ってるんです?(1/2 ページ)

ねとらぼ読者から質問募集したところ、長年のなかよしファンからいくつも届いた疑問。

» 2019年09月26日 20時30分 公開
[ねとらぼ]


 2020年に、65周年を迎える少女漫画雑誌「なかよし」。親しんできた読者にとってちょっと気になるのは「“作る側”の人たちは、どんなことを考えているのか」ということではないでしょうか。

 そこで、ねとらぼのTwitterアカウントを使って質問を募集し、なかよし編集部に回答してもらおう、というのが本企画。今回は「描き下ろしイラストを使ったふろくが減っている理由」などについて伺いました。



ふろくの進化で減少した“紙モノ”

―― ふろくに関する質問で、「以前と比べて、漫画のイラストを使ったふろくが減った」という声があったのですが、理由はなんでしょうか。

Q:(なかよし歴20年以上の方)あの頃は紙の付録ばかりだったけどほぼ描き下ろしで、付録もとても楽しみでした。描き下ろしイラスト付録はもうやらないんですか?

Q:(30代女性)「カードキャプターさくら」が大好きで、新連載を機に20年ぶりに「なかよし」を買い始めましたが、ふろくがノートやシールではないことはもちろん、連載してる作品のグッズが付かない

 なかよし編集部員(以下略):大きな原因は、ふろく内容の変化ですね。私が子どもの頃は自分で組み立てる“紙モノ”が中心的でしたが、だんだん立体物が多くなってきました。それでイラストを使ったものが少なくなっているんですね。

 でも、今後も紙のふろくをやめるわけではないです! 紙も立体も含めて楽しいこと、新しいことにどんどん挑戦していきたいなと思っています。

昔は「イラストを使ったふろく」ではなく「ふろくに使われたイラスト」がもらえた?

―― 「イラストを使ったふろく」ではなく「ふろくに使われたイラスト」をもらったことがある、という声もあったのですが、かつてはこういう企画もあったんですか?

Q:漫画家さんが付録とかに使う小さいイラスト、サインも入っていないような小さいのって、終わったあとどうしてるんですか? かなり前にそういう小さいイラストをファンクラブを通じてもらったことがあるのでちょっと気になりました。

A:イラストは基本的には作家さんにご返却しているので、プレゼントしてもらえたのはとてもラッキーでしたね!現在はデジタル原稿の作家さんが増えているので、それもなかなかむずかしくなってしまいました…。

 例えば、「デジタル環境の漫画家さんが増えたから、今はふろくに使うイラストの現物がない」という可能性はあるかもしれません。今は、連載を持っている作家さんはデジタル、新人さんはアナログとデジタルが半々くらいになってきましたね。

―― 「“新しい人”の方が昔からあるアナログ率が高い」ってちょっと意外ですね。

 デジタルの方が初期投資が高いんですよ。投稿者〜新人のうちはアナログで、お金がたまったらデジタルに移行するというのが大体の流れでした。ですが、やはり投稿者もデジタルが増えてきたなと思います。新しいことに挑戦している方が多くて、新人さんの頃からカラーイラストが上手だったりと、デジタル世代の強みを感じています。

 あと、連載作品の場合はデジタル環境でないと時間的に厳しいところがあって。アナログはトーン1つとっても手間がかかりますし、編集部に郵送するのにも時間がかかります。

―― デジタル原稿は完成物がデータだから、数分もあれば送れますしね。

 それで話を戻しますが、今回の質問の場合は「そういう時代の変化はさておいて、そもそもかなりのレアケースなのでは?」という気がします。というのも、ふろくに使用したイラストは基本的に作家さんにお返しするものなんですね。

 もしかしたら、かつてはそういうこともあったのかなあ……。かなり豪華な企画ですよね。質問者さんは、きっと素晴らしい体験をされたんだと思います。

ちなみに「『なかよし』を読んでる大人」って多いの?

―― ところで、ふろくに関する質問では「私は30代の読者ですが〜」のように前置きする人が多かったのですが、「なかよし」読者の年齢層ってそんなに幅広いんですか?

 読者の新陳代謝は早いのですが、娘さんとお母さん、おばあちゃん3世代で読んでる方もけっこういます! あと、2016年から「カードキャプターさくら クリアカード編」の連載がスタートしたので、その世代の読者が楽しんでくださっています!

―― 90年代に始まった作品ですが、今でもファンの方多いんですか?

 当時のファンはもちろん、今の子どもたちからも人気ですよ。主人公・さくらちゃんの魅力は、世代を超えるんだなあ、と思います。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  2. /nl/articles/2411/20/news049.jpg 高校生の時に出会った2人→つらい闘病生活を経て、10年後…… 山あり谷ありを乗り越えた“現在の姿”が話題
  3. /nl/articles/2411/20/news222.jpg ディズニーシーのお菓子が「異様に美味しい」→実は……“驚愕の事実”に9.6万いいね 「納得した」「これはガチ」
  4. /nl/articles/2411/20/news050.jpg プロが教える「PCをオフにする時はシャットダウンとスリープ、どっちがいいの?」 理想の選択肢は意外にも…… 「有益な情報ありがとう」「感動しました
  5. /nl/articles/2411/20/news054.jpg 「防音室を買ったVTuberの末路」 本格的な防音室を導入したら居住空間がとんでもないことになった新人VTuberにその後を聞いた
  6. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  7. /nl/articles/2411/21/news083.jpg 間寛平、33年間乗り続ける“希少な国産愛車”を披露 大の車好きで「スカイラインGT-R R34」も所有
  8. /nl/articles/2411/21/news085.jpg 「もしかしてネタバレ?」 “timeleszオーディション”候補者がテレビ局を退社 ディズニーの“船長”としても話題
  9. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
  10. /nl/articles/2411/21/news018.jpg グルーミングが出来ない生まれたての子猫、とんでもない体勢になり…… 想像以上のへたくそっぷりに「どこにも届いてないww」「反則級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた