「うんこは誰もが知っているIP(知的財産)」 うんこがテーマのエンタメ施設「うんこミュージアム」はなぜ生まれたか(1/2 ページ)
「うんこ」をテーマにした施設というアイデアはどこから来たのか。
「うんこ」をテーマにした体験型アミューズメント施設「うんこミュージアム YOKOHAMA」が人気を博しています。
うんこミュージアム YOKOHAMAは2019年3月に、横浜市の複合型エンターテインメントビル「アソビル」の施設の1つとしてオープン。SNS映えするうんこを撮影できる「ウンスタジェニックエリア」、レトロなクソゲーなどを遊べる「ウンタラクティブエリア」など展示はうんこ尽くし。6月初頭には入場者10万人を突破し、7月末の時点では20万人に達しています。
この人気を受けて、うんこミュージアム YOKOHAMAの会期延長に加え、東京・お台場に「うんこミュージアム TOKYO」がオープンすることも決定しました。うんこという意外なテーマの施設はどのように生まれたのか、運営元のアカツキライブエンターテインメント(ALE)に聞きました。
―― 「うんこ」をテーマにした施設にしようというアイデアはどこから出てきたのでしょうか。
ALE アソビルのオープンが決まり、2階にエンターテインメント体験フロア「ALE-BOX(エールボックス)」を作るにあたり、その内の一つのコンテンツを作るため面白法人カヤックに声をかけたのが始まりです。
どんな企画を作るかのアイデア出しからスタートしたのですが、その中の一つにうんこをテーマにした企画がありました。カヤックでは、2011年からスマホアプリ「うんこ演算」や、豪華な講師陣にうんこ視点で学べる「UN高」など、これまでうんこにまつわるさまざまなサービスを展開してきたという流れがあります。
とはいえ、これまで2次元だったうんこ企画を体験型の3次元にするため、両社のメンバー一丸となって、真面目にうんこの共通認識を確認して企画を進めるうんこ合宿をしたり、ロサンゼルスに視察に行ったりと、試行錯誤しながら「うんこの固定観念を水に流す」という今の形になりました。
―― うんこミュージアムというアイデアが出てきた当初の社内の反応は?
ALE 現場では盛り上がったのですが、ALE、カヤックとも、社内の承認を取ることにハードルがあるのでは、と考えていました。
ところが、ふたを開けてみると両社の代表も二つ返事でGOを出すという結果に。ALEでは、話をする前にたまたまデスクの上に置いてあった企画書を見た当社代表の香田(哲朗)が、「なにこれ? うんこじゃん。やろうよ」と。カヤックCEOの柳澤(大輔)さんも、本気でうんこミュージアムに取り組むことになったと話を切り出したら、「いいね!今すぐやろうよ」と即答でした。さらに「中学生になると途端にうんこから離れるから、そこは気をつけないと」というアドバイスまでいただいたそうです。
面白いものを世の中に提供するためにチャレンジしていく、両社の社風にも合ったのかなと思います。
―― 展示内容は誰が考えたのでしょうか。こだわっている部分は?
ALE カヤックに素の部分を提案してもらい、両者でブラッシュアップしていきました。既存のうんこ感に引きずられないもの、また、お客様を本当に喜ばせることができるのか、という点は重視しました。
―― 来場者はどういった層が多いですか。
ALE 若い女性とファミリーが中心ですが、最近は、ご年配の方、男性同士でいらっしゃる方も増えてきました。
―― 人気のため延長も決定しましたが、常設ではなく期間限定にした理由はなんでしょうか。またうんこミュージアムYOKOHAMA終了後はどんなコンテンツを展開する予定ですか。
ALE もともと「アソビル」の2階ALE-BOXは、エンタメ体験のセレクトショップをコンセプトに、さまざまなエンタメが常時複数体験できて、それが入れ替わるという大前提があるためです。来るたびに新しいエンタメ体験に触れることで、お客様の人生をより豊かにすることができると考えています。
うんこミュージアムYOKOHAMA終了後も、新しいエンターテインメントのコンテンツが入る予定です。続報を楽しみにしていてください。
―― うんこミュージアムYOKOHAMAにトイレがないことが話題になりましたが、うんこミュージアムTOKYOにはトイレはありますか?
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