「嫌いな相手をVRゲームの中で再現して殺したい」 少女が思わぬ結末を迎える漫画に心が揺さぶられる(1/2 ページ)
相手を知ることの大切さをあらためて感じるお話。
嫌いな相手をVRゲームの中で再現して殺したい――そんな物騒な願望をかなえようとする少女が、最後に優しい結末を迎える漫画「顔」が人気を博しています。作者は漫画家の背川昇(@waki_ase)さん。
好きだった男子、倉田をクラスメイトの川口に取られた主人公の北見。川口の勝ち誇ったような表情が憎たらしくてたまらない北見は、VRゲーム内で彼女の顔に弾丸を打ち込もうと決めます。しかし、姿だけ同じに作った川口ではあの表情まで再現できず、撃っても気が晴れません。人格まで再現するべく、北見は彼女の席に盗聴器をつけて情報を集めます。
集めた情報を入手して川口を再現しては撃ち殺す北見。しかし、何度やってもあの表情が作れずいら立ちます。そんなある日、川口が自分と同じバンドが好きで、しかもかなり好みが近いことを知ります。川口を見る北見の表情は、それまでと違っているような……。
そして1カ月。ようやくVR空間で川口を再現することに成功した北見。でも、川口を“殺す”ために、彼女のことを知りすぎてしまった北見は知ってしまったのです。「嫌な奴」だと決めつけていた川口がいい人だったこと、彼女の「勝ち誇ったような表情」は自分の被害妄想だったこと……。北見は泣きながら自分の顔を吹き飛ばすのでした。
その後、北見は川口が倉田に二股をかけられて別れたことを知ります。励ましたいと思うのですが、現実の川口とはあまり話したことがなく、どうしたらいいか分かりません。北見は再びVRのゲームで川口を再現し、好きなバンドのライブに誘います。うまくいったら、明日本当に誘ってみようと思いながら――。
はじめは川口のことをほとんど知らず、嫌なやつだと思い込んでいた北見。でも彼女をVRで再現できるほどに知ったころには、思い込みに気づいて憎めなくなり、最初の目的だった「殺す」ことができなくなる……相手のことを知らないから悪い方へ受け止めてしまうこと、相手を知ることの大切さがあらためて感じるお話です。このあと2人が友達になれるといいですね。
VRの世界で嫌いな相手を殺したいという衝撃的な出だしから、最後は新たな友情の芽生えを感じさせる優しい結末へ。その落差と、現実ではできないことを可能にするVRという要素の巧みな使い方にうならされます。読者からは「最高に「人間」って感じがしました」「人間は相手のことを知れば知るほど尊重したり共感できるようになるんだろうな」「人と人の間の無限の断絶がいくらか縮まる、奇跡の光景を見た気分です」といった感想が寄せられています。
背川さんは百合ラップ・コミック『キャッチャー・イン・ザ・ライム』で知られ、また『月刊ヒーローズ』で女子中学生が謎の生物と出会う漫画『海辺のキュー』を連載しています。
「顔」
関連記事
- 女子高生×ラップバトルのギャップが光る一作! 百合ラップ漫画『キャッチャー・イン・ザ・ライム』に走る熱を感じる
人気ラッパー“般若”と“R-指定”の監修を受け、ガチすぎライムの百合ラップ漫画が誕生。 - 戦場でVRゴーグルをはめる青年 「未来のVRギャルゲー」を描いた漫画の世界観が壮大すぎる
夢の世界に見えるけど……? - 「来世で会いましょう」彼女は最後にそう言った―― ネトゲで起きたボーイミーツガールを描く漫画がせつない
最後のセリフを「来世で会いましょう」と決めた競作企画の1編。物語は多様な解釈ができますが、どうとらえても悲しい……。 - 「15時間後に締め切りが迫った漫画家の修羅場」描いた漫画 リアルさに震え、友情の奥深さに引き込まれる
夢をかなえた漫画家と、諦めた友達の関係がぐっとくる。 - 彼女が盗まれたのは制服だけだったのか ミステリー漫画「制服ぬすまれた」がTwitterで大反響、緊急重版へ
制服を盗まれた女子高生と、同じ過去を持つ女警察官が、犯人探しへ。漫画家・衿沢世衣子の短編漫画が「ただのミステリーじゃない」と話題に。 - 死んだはずの幼なじみが苦境を救ってくれた―― 時間旅行とクッキーが友情をつなぐ漫画が感動的
3ページ目で「ハッ!」となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
-
「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
-
大谷翔平の肩に手を伸ばし…… 妻・真美子さんの“さりげない仕草”に「良すぎ」「優しさ垣間見れる」
-
藤田ニコルの結婚式、関係消滅の“お父さん”を代役した大御所が「感無量です」 モーニング姿の相手に“娘”も「一緒に歩いて胸がぎゅっとなりました」
-
「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
-
夜、沖縄の側溝をのぞいてみたら…… “腰を抜かしかけるほど希少”な生き物の姿に「最高」「やっぱりかっこいい」
-
事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
-
「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
-
フェースタオル1枚にボタンをつけるだけで…… 肌寒い季節に欲しいアイテムに大変身 目からウロコのアイデアに「斬新で新しい」「素晴らし〜い」
-
武田鉄矢、“腐ったミカン”らに囲まれ「金八先生」プチ同窓会 生徒たちと再共演で「3B万歳」「泣きました」
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 結婚相手を連れてくる妹に「他の人に会わせられない」と言われた兄、プロがイメチェンしたら…… 「鈴木亮平さんに見えた」大変身に驚がく
- 「2007年に紅白出場」 38歳になった“グラビア界の黒船”が1年ぶりに近影公開→驚きの声続々
- 「クソビビったwww」 ハードオフに38万5000円で売っていた「衝撃的な商品」が90万表示 「売った人突き止めたい」
- 夫婦喧嘩した翌朝の弁当を夫が作ったら…… “森”すぎるビジュアルに「インパクトすごい」「最高に笑いました」の声
- 約9万円の「高級激レアガンプラ」を10時間かけて制作→完成品に「家宝だ」「めっちゃくちゃにかっこいい!!」
- 天皇皇后両陛下主催の園遊会、“お土産”に注目 ジョージア大使「大好物です」「娘たちからも大好評」
- 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
- 事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた