「東大農学博士と湘南美容外科の医師」が絶賛していると販売の脱毛クリーム→実際は監修受けておらず メーカーを取材し、効果試してみた(1/3 ページ)

記事を作成したアフィリエイターとメーカー、厚生労働省を取材しました。

» 2019年08月21日 11時30分 公開
[Kikkaねとらぼ]

 「“東大農学博士”と“湘南美容外科の医師”」が絶賛しているとの広告記事で販売していた除毛クリーム「moomo(ムーモ)」について、実際にはこうした監修を受けていなかったことが、ねとらぼ編集部の取材で分かりました。販売元と記事を作成したアフィリエイターに話を聞きました。


moomo ヘルスアップ 自然派研究所 アフィリエイト 「“東大農学博士”と“湘南美容外科の医師”」が絶賛しているとの広告記事で販売していた除毛クリーム「moomo(ムーモ)」

moomo ヘルスアップ 自然派研究所 アフィリエイト 実際にはこうした監修は受けていなかった(広告ページの魚拓

 該当商品の「moomo」は、クリームタイプの除毛剤。ネット上では「芸能人も愛用のわずか5分で男性の剛毛も脱毛できるとテレビで話題のクリームがすごすぎる」などのタイトルのアフィリエイト記事が多数掲載されています。

 記事を見てみると、「この方法は、元々芸能界のみで使われていました」「永久脱毛できました!!」「永久脱毛できる!」「使えば使うほど色白もっちり美肌になれます!」といった過激な文言が並んでいるほか、「moomoは2人の先生(東大農学博士と湘南美容外科の医師のこと)も絶賛する、市販の脱毛クリームとは全く違う脱毛クリームなんです!」といった紹介もされていました。


moomo ヘルスアップ 自然派研究所 アフィリエイト 永久脱毛できるなど、問題のある表現が多用されていた広告ページ(広告ページの魚拓

 これについてねとらぼ編集部は、記事内で実名と顔写真が使用されていた「東大農学博士」と「湘南美容外科の医師」に取材を申し入れましたが、「東大農学博士」の男性については「全く身に覚えがない」とのこと。また「湘南美容外科」と書かれていたものの、実際には「湘南美容クリニック」で勤務している女医については湘南美容クリニックの広報より、「ご指摘の製品と医師とは関係がありません。ついては当該の広告への削除要請を行っています。また湘南美容クリニックの医師が個人的にこのような製品についてオススメをすることはございません」との回答が得られました。

記事をツイートしていた広告代理店を取材

 「東大農学博士」も湘南美容外科の医師」も推奨していない脱毛クリームが、なぜそうした表記を行っていたのか。ねとらぼ編集部では同製品をTwitterで宣伝していたアカウント、「ダイヤモンドファンタジー」社に連絡を取りました。


moomo ヘルスアップ 自然派研究所 アフィリエイト 5月時点では「マツコ絶賛」「テレビで絶賛」など事実ではない広告ツイートが散見された(ツイート広告の魚拓

Twitterで拡散されていた動画広告を録画したもの

――Twitterの広告ツイートで「moomo」を宣伝しているところを見ました。ダイヤモンドファンタジーはどういった業務をしている会社なのでしょうか。

ダイヤモンドファンタジー広告代理店です。

――ツイート記事を見てみると、過激な文言が並んでいますが、あのツイートはダイヤモンドファンタジーが行っているものですか。

ダイヤモンドファンタジーいいえ、違います。当該のアカウントは、弊社が契約したアカウントをメディア(アフィリエイター)に有償でお貸ししているものですので、ツイートや管理を行っているのはメディア側です。

――ツイート記事の内容について、記事内に登場した東大農学博士と美容外科医に確認しましたが、2人とも商品の存在を知らないとのことでしたが。

ダイヤモンドファンタジー(ねとらぼから)問い合わせをいただいた旨をメディア側に確認したところ、掲載記事は既に削除したとのことでした。

アフィリエイターはなぜ虚偽広告を作った?

 ねとらぼ編集部ではその後、当該の記事を作成したアフィリエイターのA氏にも取材。今回の虚偽広告を制作した過程について詳しく聞きました。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/06/news012.jpg 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  2. /nl/articles/2502/08/news008.jpg 「本当にこれでいいの?」 親子の“価値観の違い”で対立も…… 100万箱以上売れた「家庭科のドラゴン」、人気再燃の理由
  3. /nl/articles/2502/08/news087.jpg 木村拓哉がタイプロで「弁当」差し入れ→“衝撃の価格帯”に騒然 「ぶったまげた」「庶民には買えない」
  4. /nl/articles/2502/08/news038.jpg スーパーで買ったちりめんじゃこをよく見たら…… 紛れていた“まさかの生き物”が2000万表示「これは当たり!」
  5. /nl/articles/2502/07/news132.jpg 「いまこんななの?!」ディズニーリゾート内の商業施設、“ゴーストタウン化”に衝撃の声 改装前の閉店ラッシュに「寂しい」
  6. /nl/articles/2502/08/news091.jpg 北海道の“雪のヤバさ”が伝わる写真に460万表示の反響 衝撃的な光景に「何かの冗談でしょ?」「見たことない景色」
  7. /nl/articles/2502/07/news135.jpg 「なんだこの暗号は……」 マクドナルドの“大人だけが読めるメッセージ”が410万表示「懐かしい〜」「読める人同世代w」
  8. /nl/articles/2502/08/news016.jpg 「味見したら止まらなくて危険」 “何度も作ってしまう”簡単サラダが間違いない! 「思う存分作って食べます」と95万再生
  9. /nl/articles/2502/08/news015.jpg パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  10. /nl/articles/2502/06/news004.jpg 14歳のとき、親友の兄と付き合うことになった女性→13年後…… “まさかの結末”に「韓国ドラマみたい」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議