「僕も1つのアトラクション」 ハイテンションアナウンスで人気の舞浜駅周辺リゾートバス運転士「亮ちゃん」が語るサービスの流儀(3/3 ページ)
――これまで印象に残っているお客さんはいますか。
中川運転士:たくさんいますが、2年ほど前にリゾートホテルへ結婚式の下見に来ていたお客様がいらっしゃって、そのとき私のバスに乗っていただいたようなんです。そうしたらホテルさまから「このホテルで結婚式をしようと思った決め手の一つがリゾートバスの運転士さんだった」というお手紙をお客様からいただいたという連絡がありまして。それで「丁寧なお手紙まで頂戴したのだから」とホテルさまにお願いして私からの祝辞をその方々の結婚式で読んでいただいたんです。
それから1年後、あるお客様を乗せた際に「あ〜! 亮ちゃんだ!」と言われ、僕もすぐに「あのお手紙のお客様ですね!」と分かりまして。お話を聞いたら「あのホテルで結婚式をすると1年後にお食事会に招待してもらえるので今から行くんです」ということで、こんな偶然あるんだなとすごくうれしい気持ちになりました。すごく印象に残っているできごとです。
――いいお話ですね。逆にこれまでで最大のハプニングはなんでしたか。
中川運転士:降車のお客様をアテンドしていたら最後に降りてきた若い女性から「亮ちゃ〜ん!」と呼ばれながらハグされたことです。あれは本当にびっくりしたのですが、とっさに「お写真撮りますか?」と聞いて、写真撮影をしました。
――ハプニングの最中もサービス精神満載で素晴らしいです。中川さんはリゾートバスのコスチュームを着ているときは特にしゃきっと背筋が通っているというか、歩き方なんかもすごくきれいにされていると思うのですが、スーツ(背広)とコスチュームではやっぱり気分が違いますか。
中川運転士:コスチュームを着ているときは「亮ちゃん」というキャラクターになりきれている感覚があります。特に「普段よりも人に見られている」という意識を持って、自分自身も周囲をよく見るようにしており、バスの待ち時間も退屈させないように、ほかのバスを待っているお客様にも「皆さまチャンスですよ! イケメンが撮り放題です!」と呼びかけたりして楽しんでいただける方法を模索しています。
――SNSなどでもご自身の運転が話題になっていることを把握していましたか。
中川運転士:私自身SNSをあんまりやっていないので全然把握しておらず、友人から「Twitterでバズっているよ!」と教えてもらって知りました。でもSNSに疎いので「バズってる? って?」「拡散?」という感じで、「何万いいね」がすごいことなのか何なのか、普通の基準のことなのか分からなかったのですが、ホテルさまからも「拡散している」と聞いて、やっと「若干すごいことなのかな?」と思い始めました。これまではホテルさまから「グッドコメント」というコメントをもらうぐらいでしか反響が分からなかったので、驚いています。
――Instagramなどでは「亮ちゃんのバスに乗りたい」というコメントをつけている人も見たことがありますが、リピーターはいますか。
中川運転士:お客様から「あ〜亮ちゃんだ! やった〜!」と声をかけてもらうことがあるなど、何度か私の運転するバスに乗っていただいているお客様もいるようです。ただ私自身は固定のホテルルートを回っているわけではなく、日によってどのオフィシャルホテルルートを走るかが変わるので、「乗りたい」と思っていただいても多少運任せなところがあります。
――最後にリゾートバスの運転士として、大切にしていることを教えてください。
中川運転士:一番大切にしていることは安全面です。実は運転中はお話しながらもかなりの回数首を振って、自転車が来ていないか、歩行者はどこにいるか、車はどうかというのを瞬時に確認しています。トークの内容はその確認時に気づいたことのおまけのようなもので、まず安全な運転、そして揺れにくい運転、急ブレーキを踏まない運転、お客様が不愉快に思わない運転を心がけています。
また「リゾートバスも一つのアトラクション」という意識で日々運転しているのですが、運転士によって本当にアナウンスだったり、運転だったりが違うので、“夢の国”に来てくださっているお客様には運転士ごとの個性まで楽しんでいただければ幸いです。やりすぎはよくないことですし、先ほども言ったように一番大事なのは安全ですが、これからもできる限りでお客様に「楽しい」と思っていただけるような運転サービスを提供していきたいと考えています。
(Kikka)
関連記事
- 「駅の忘れ物傘」自販機でお貸しします ダイドー自販機の無料レンタル傘サービスが拡充、全国18都道府県へ
突然の雨でも安心。返却率は「かなり高い」そうです。 - 「実は高齢者の購入が多い」「肌の露出は控えめ」 北海道「沿岸バス」の萌えキャラフリーきっぷ、“中の人”に裏側を聞いてみた
10周年を迎える沿岸バスの「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」の背景を聞きました。 - 「物騒なことが多い年末なので気をつけて」 バス運転手のなりすましに誘拐されかけた話に「こわっ」「気をつけよう」
そしておばあちゃんがすごい。 - 路線バスは何人乗ればもうかるのか? 現役バス運転士が損益分岐点をザックリ計算した解説が参考になる
ラッシュ時に混んでるバスはもうかってるのか否か。 - エロ詩吟の天津木村、おっさんレンタル&ロケバス運転手に続き役者の道へ 目指すは“うっかり八兵衛”
「うっかり八兵衛になる」という夢がピンポイントすぎる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
-
「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
-
友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
-
後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
-
毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
-
「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
-
「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
-
余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」