「どれだけ研鑽を積めばウメハラの領域にいけるのか」 東大卒プロゲーマー・ときどが語るeスポーツ界の新たな課題と“最強”への道筋(2/4 ページ)
ときど:今はゲームセンターがすごい勢いで減っていて、昔のゲームセンターの空気を知らない人たちがプロになる時代になってきたんですけど……。
あの人は……社会から「ゲーセンでゲームやってるどうしようもない奴ら」というレッテルを貼られながら腕を磨いてきて、それなのに辞めたくなくても辞めざるを得なかった多くの人たちの思いを一心に背負って、今でも第一線でやっている人。もう亡霊の……親玉ですよね。あの人の後ろには辞めてった人たちの亡霊が山ほど……まぁ辞めてった人たちも生きてはいるんですけど(笑)。
最近の梅原さんは自分の面白いところを隠さず見せてますけど、僕にとってはすごい怖い存在です。
――……怖いんですか?
ときど:僕は、強いキャラクターを使って簡単で強い行動をとって「勝つことだけが全てじゃないか」と思い込んでゲームを続けていて、美学やこだわりを持って戦っていたプレイヤーたちをどんどん辞めさせていった側なんです。梅原さんはそういう人たちの無念を背負っているように見えるので、後ろめたいんですよ。あの人は辞めていった人たちの希望になるような、“ゲームを遊び尽くして攻略で勝つ”というスタイルを貫き通しているので。
――2018年の春には「獣道」(梅原さん主催の格闘ゲームイベント)で梅原さんと10先で戦って、10-5で敗れましたよね。その際にインタビューで語った「ゲームの中でくらいは勝ちたかった」という言葉が印象に残っています。この言葉にはどういった意味が込められているのでしょうか。
ときど:あの人は、格闘ゲームのコミュニティーの中で最も信頼されてるプレイヤーですよ。特にコアなプレイヤーからの支持はものすごい。そんな人なので……あの10先くらいは勝ちたかったですね。自分のゲームへの取り組み方を正しいと思うために、せめて試合くらいは……勝ちたかった。
――あの対戦には気持ちを込めて臨んだと思います。今あらためて聞きたいのですが、敗因はなんだったと思いますか?
ときど:攻略差です。格闘ゲームの勝敗を決める要因は技術力、反応速度、読み合いの強さ、キャラ差などがあるんですが、ああいったルールでは攻略差以外で違いが出ないんですよ。キャラ差もあるにはあるんですが、そこはお互い納得した上で組まれていますから。
――攻略差ですか……それはどういったところで感じたのでしょうか。
ときど:(20秒ほど黙ってから)……分かりやすいところで言うと、迷いが全くなかったんです。梅原さんのプレイに。
2013年に梅原さんがInfiltrationと10先で戦ったとき、試合前日に梅原さんとオンラインでスパーリングをしたんです。僕、その時に「コンピュータだ」と思ったんですよ、「チートを使っているんじゃないか」と。もう全く迷いがないんです。こちらの動きに対応する行動が判断する間もなく淡々と飛んでくる。そんなプレイをされたのはそれまでに経験したことがなかった。
※Infiltration:複数回EVO王者に輝いた韓国のトップ格闘ゲーマー。2013年の「Mad Catz Unveiled JAPAN」では梅原選手と10先で対戦し、10-2で敗れている。2013年当時はときど選手と同じ豪鬼を使用していた。
その時も「この領域まで行くのに、どれだけ研鑽を積んだのか」と考えたんですが、獣道で去年僕が戦ったときも似たような感覚になりましたね。迷いなく、自信を持ってこの戦いに臨んでるんだなと。
こっちも迷いがない状態にはなってたんですが、向こうの攻略差の方が上を行っていたので少しづつ差が開いていったときに迷いというか焦りが出始めて……そこからはきつかったですね。
――もう1年以上たったわけですが、また梅原さんと10先で戦いたいと思いますか?
ときど:どっちの思いもあります。負けた時はすごく嫌な思いをしましたし、またあの感情を味わうかもしれないと考えると……いや、でもやっぱりまたやりたいですね。あの後、自分でも敗因を考えたんですけど、「もっといい状態で臨むことができた」と思えてしまったのが悔しかったんですよ。練習に付き合ってもらった人たちに応えられなくて、「俺はなにやってたんだろう」と。
――今なら自信があると?
ときど:ちょっとねえ……甘く見てたんで。前回。
――……やる気満々ですね。
ときど:いや、本当にそうなんですよ。Infiltration戦の前に感じたことを、あのスパーリングで感じた「人間業じゃねえな」という感覚を、もっと衝撃的に捉えるべきだったんです。自分では分かっていたつもりでも、いざガイル対豪鬼で戦ったときに、「俺は気づいていたはずじゃないか、こいつがこんなに強いということを」と思ってしまった。だから、もっとできたんですよ。
負けたとき、悔しかったんですが「何かは分からないけど、何かが足りてないんだ」と思ったんです。ゲームってまだまだ深堀りできるんだなぁと再確認させられました。前回はせめてもっと肉薄すべきでしたね、結果は10-5でしたけど、自分の中では10-3ぐらいですよ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
母犬に捨てられ山から転げ落ちてきた野良子犬、驚異の成長をみせ話題に 保護から6年後の“現在”は……飼い主に話を聞いた
-
砂が入り交じった汚い石 → 磨いたら……? “まさかの正体”に仰天! “200万円相当”の成果に「すごい」「私だったら気が狂う」【豪】
-
「すごっwww」 愛知県まで乗り換えなしで行ける都道府県を調べてみたら……驚きの結果が1000万表示 「日本の中心は愛知ってコト!?」
-
約2センチの「まりも」を本気で育てたら2年後…… 想像をはるかに超えた“衝撃の姿”に「こんなに大きくなるの!?」「成長条件知らなかった」
-
四角いハギレを全部つなげていくと…… プロの大胆リメイクで“便利グッズ”完成!「目からウロコ」「配色かわいい」
-
まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
-
沖縄の離島で夜の海を歩いたら…… “まさかの生物”に遭遇しまくり大興奮! 「巨大生物祭りですね」「高級食材いっぱい」
-
“無給餌”で育てたメダカが2年後、驚きの姿に→さらに半年後…… 放置しておいたビオトープで起きた“奇跡”に「ロマンを感じる」
-
寝たい柴犬→お気に入りのクッションに“まさかの”先客が…… 激しい奪還戦に「卑怯なりw」「容赦ないwww」
-
自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
- イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
- 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
- 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
- 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
- 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
- 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた