新木優子「モトカレマニア」4話、クズでしかなくなったマコチ(高良健吾)衝撃の堕ちっぷりを検証する(1/2 ページ)
「クズじゃないですか」「違うの!」元カレをかばうモトカレマニアたち。
11月7日に「モトカレマニア」(フジテレビ系)が放送された。モトカレマニアたちの元カレが一様にクズで、いたたまれなくなる4話であった。
「自分の中で答えが出ない」「こういうのは終わりにしたい」
誕生日の夜、“マコチ”こと福盛真(高良健吾)からキスされた難波ユリカ(新木優子)。しかし、マコチはキスはしたけど付き合うとは言っていない、と言い残してその場を去った。
あくる日、ユリカは重い足取りでチロリアン不動産に出社する。すると、社長の安藤一朗(小手伸也)らハラミ会(ハラスメントを未然に防ぐ会)の面々はいきなりユリカを祝福した。担当物件の契約が成立したため、ユリカは正社員採用されたのだ。ハラミ会はユリカの歓迎会の準備もしていたが、マコチは熱を出して会社を欠勤。ユリカに対する気持ちに答えが出ず、考え過ぎた彼は38度5分の知恵熱を出していたのだ。
一方、丸の内さくら(山口紗弥加)はずっと忘れられないでいる元カレの駒込和真(淵上泰史)とバーで再会。その後、さくらは「自信なくなってきた。田端にはもっとお似合いの人がいると思う」と別れを切り出してきた中学時代の和馬とマコチを重ね合わせるように。そして「ユリカと付き合ったらまた幻滅させるのでは」と不安がるマコチに「何でそれを君が決めるの!?」と声を荒げた。さくらはマコチとの関係が不毛だと感じ、2人は同居を解消した。
その後、マコチはユリカの家を訪問。「こないだのキスは何となくじゃない。でも、自分の中で答えが出ない」と煮え切らないことばかり言うマコチを、ユリカは「こういうのは、もう終わりにしたい」と追い返した。
お互いの元カレをクズ呼ばわりするユリカとさくら
このドラマ、いいところを突いている。“あるある”過ぎて笑った箇所があるのだ。ユリカとさくらがお互いの元カレをクズ呼ばわりし、2人とも自分の元カレをかばったくだりである。
キスをしたのに「付き合うとは言ってない!」とユリカに釘を差したマコチ。さくらはマコチを非難する。
さくら「クズじゃないですか」
ユリカ「いや……。けど、マコチも今考えてるんだろうなって」
さくらと一夜を共にした後、1カ月連絡を絶った和真にユリカは憤った。
ユリカ「クズじゃないですか」
さくら「違うの!」
傍から見たらクズだとすぐわかるのに、自分の相手にはそう思わない。2人とも「巨大マグロを逃した」と口にするが、客観的に見たらマグロでも何でもなかった気がする。
このドラマを見ていると悩みが増える
このドラマは自分の正直な気持ちを言わない者ばかりで、混沌とする一方だ。
まず、さくら。他の男と結婚するかも……と匂わせ、耐えられなくなった和真はさくらと体を交わした。踊り出すほどさくらは幸せを感じていたのに、以降、向こうからの連絡は途絶える。でも、さくらは待つだけだった。ヤッた後に謝る和真の態度は、典型的なクズの手法だ。でも、さくらはヤり逃げされたことを自分の中で美化した。そして、とうとう最後まで自発的なアプローチを行わなかった。「がんばらなくても、そばにいて」(作家丸の内さくらの著作名)とは行かないのに。
そして、山下に猛アタックする加賀千鶴(趣里)。パッと見、彼女は強気なキャラだ。でも、言ってる内容はかなりチキンだったりする。
「(山下を)好きなわけないじゃん。本当に好きだったら、もっと相手の気持ち考えて悩んだり、素直に言いたいこと言えなくなったり、わかってもらえなくて苦しくなったりするわけよ。そうやって振り回されるの疲れる。だから、山下さん。私にとってあの人は男じゃない。だから、大切な人なんだな」
とどのつまり、千鶴は傷つくのを怖がっている。
このドラマを見ていると、悩みは増える一方である。「がんばらなくても、そばにいて」はリアルではない。でも、相手の気持ちお構いなしにストレートで行くと、安藤みたいにセクハラで訴えられることがある。誰を見ても正解ではないので、いよいよ加減がわからなくなってきた。
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