ニュース
» 2019年12月31日 22時00分 公開

一見ハードボイルドだけどほのぼのシュール 何の事件も起きない刑事漫画「刑事松島」がじわじわくる

やばげな人がぞろぞろ出てくるけど、みんな悪人ではない。

[沓澤真二,ねとらぼ]

 Twitterで公開された4コマ漫画「刑事松島」シリーズが、ハードボイルド調なのにほのぼのすると評判です。主人公の松島刑事は実質的に働いていないし、悪人は出てこないし、なんなら何も起きない。


アイキャッチ 絵面の緊張感と会話内容が一切かみ合わない平和な世界

 ハードボイルドといえば、主人公と情報屋のやりとりがつきもの。松島もネタを仕入れようと、子飼いの情報屋である坂本と密会します。

 しかし彼が語ったのは「『アイドルはウンコしない』とはよく言うが、その反面めちゃめちゃオシッコするらしい」という、万が一事実だったとしても全く役に立たないヨタ話。それでも松島は「こいつはマジで使えない」と思いつつ、情報量を5000円も支払うのでした。理由は「カラオケとか一緒に行くと楽しいから」……単なるさびしがり屋じゃねえか!


1P

 そんな松島ですが、ときには道ばたにとめた車の中で、じっと真剣に何かに聞き入ることも。「アジトがばれて刑事に張り込まれている?」と、謎の組織「白い液」の女性を驚かせます。

 ところが駐車場所はラブホテルの前で、彼女は「ラブホの盗聴か!」とずっこけることに。そんな彼女を、松島は「静かにしてくれる!? いま鈴木蘭々の兄ちゃんの違法ラジオ聞いてっから!」としかりつけるのでした。「起承結転」みたいな展開にツッコミが追い付かないのですが、とりあえず「鈴木蘭々さんの兄が無免許で私設FM放送局を10年ほど営んでいたのは事実だけど、事態が発覚した2011年に現行犯逮捕されているぞ」とだけは記しておきます(参考:日刊スポーツ)。


2P

 ほかにも、何の用もなしに「変な民芸品しか作っていない暴力団のフロント企業」へ乗り込んだかと思えば「人がたくさんいると楽しいな……」とつぶやいたり、何の関係性も築いていない上役に「アンタが上に行ってもこの組織は何も変わらねェのか……?」などと、さも「組織の改革を誓った同志」であるかのように話したり……松島の行動は、言ってしまえば空虚の極み。これを「おかしい」で片付けるのは簡単ですが、「行動力だけはあるけれど不器用なさびしがり屋さん」とみると、どことなく親しみを覚えるような気もします。


3P

4P

 漫画は広く拡散され、「全編全く意思疎通とれてなくて面白かった」「5000円でアメリカ行こうとする坂本好き」「セリフさえなければ完全にハードボイルド」などと好評を博しました。作者のショルダー肩美(@yellowishrice)さんは、主にWebメディア「オモコロ」へ多数の作品を寄稿している漫画家。そのほとんどが、奇怪な人物の行動を淡々と描く4コマ漫画です。ぶっちゃけ、この中だと松島はまともなほう。

作品提供:ショルダー肩美(@yellowishrice)さん



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2104/19/news022.jpg ハムスター「あっ……」 食べているキャベツがどこかに飛んでしまった瞬間の“ぼうぜんとした顔”がいとおしい
  2. /nl/articles/2104/18/news019.jpg 武田真治、世界限定500台の愛車「ダッジチャレンジャー MOPAR10」を初公開 “ゴジラ怪獣”仕様のテールランプに「後ろ姿カッコいい」とご満悦
  3. /nl/articles/2104/18/news032.jpg 納豆に付いてるあの「からし(2g)」がリュックに! ユニークな手作りキッズリュックがニヤけるかわいさ
  4. /nl/articles/2104/19/news016.jpg 「下手ですいません」はNG 自分を安く見せる“自虐”がなぜダメか解説する漫画
  5. /nl/articles/2104/18/news003.jpg ごみ袋から保護された瀕死の子猫たち 新しいおうちで幸せになるまでを描いた漫画が切なくもあたたかい
  6. /nl/articles/2104/17/news044.jpg 夜泣きに悩む母が、赤ちゃんと街をさまよっていると…… 謎の「よなきごや」に救われる漫画があたたかい
  7. /nl/articles/2104/18/news007.jpg 「生後8カ月でこの大きさ!?」「おっきい猫ちゃん最高ですね」 デカモフに成長した子猫のビフォーアフターに称賛集まる
  8. /nl/articles/2104/19/news018.jpg “ぬるま湯”で保守的な職場に嫌気が差して…… 退職を伝えて初めて聞いた“ムカつく上司”の本音、実体験を描いた漫画が話題に
  9. /nl/articles/2104/18/news023.jpg サンシャイン池崎、「エヴァQ」3分解説が空前絶後の分かりやすさ “碇シンジ=小島よしお”の謎設定が天才的
  10. /nl/articles/2104/19/news070.jpg 狂気の動画「海原雄山登場シーンまとめ」(2時間)を『美味しんぼ』公式YouTubeが公開 なんちゅうもんを見せてくれたんや…