わざわざ作った狙いはどこに? あのソニーがコンセプトカー「VISION-S」を発表、センサーやオーディオなど独自テクノロジー満載(1/3 ページ)

販売予定はないようですが、カッコいいクルマ! 【更新】CES現地からのフォトレポート追加

» 2020年01月09日 17時00分 公開
[志田原真俊ねとらぼ]

 ソニーは、米ラスベガスで開催中のハイテク展示会「CES 2020」で、電気自動車(EV)のコンセプトカー「VISION-S」を発表しました。

ソニー EV VISION-S ソニーのコンセプトカー「VISION-S」(写真:ソニー)
ソニー EV VISION-S ソニーが突如発表したクルマ「VISION-S」。連日多くの来場者が周囲を取り囲むなど、ひと際高い注目を集めていた(写真:太田百合子)

 「まさかソニーがクルマを作るとは」と現地の報道陣にも驚きをもって迎えられたこのクルマ。ソニー自身が将来的にクルマを発売するというわけではなく、コネクテッドカーや自動運転車といった未来のクルマを作ろうとする企業に向けて、「ソニーができること」「ソニーが持っている技術」をアピールするために作られたコンセプトカーです。

 しかし単なるモックアップ(模型)ではなく、本当に走れるクルマをまるごと作ってしまうところがすごいですね。本当の自動車メーカーの新作コンセプトカーだと言われても違和感がないような完成度で、高級感のあるセダンに仕上げています。

ソニー EV VISION-S 発表会のステージに本当に「走って」登場するVISION-S

 CESは元々は世界最大級の家電見本市でしたが、近年では電化製品という枠に留まらず、エレクトロニクスやITを使った最新技術や未来のサービス・製品のコンセプトが披露される場となっています。例えば今回のCESでは、トヨタ自動車が「自動運転の実験都市」を東富士の工場跡に街ごと作るという壮大な計画を発表しました。

 そこで、なぜソニーは突然クルマを発表したのかというと、ひとつは自動運転車などに必要不可欠な「通信」と「センサー」の技術をアピールするためです。ソニーグループではスマートフォンも作っていますし、イメージセンサーというカメラの心臓部も作っていて、ソニー以外のメーカーのカメラやスマートフォンにも多数採用されています。未来のクルマに応用できる技術をいろいろ持っているというわけですね。

ソニー EV VISION-S 内装もイマドキのEVっぽい。しかもデジタルドアミラーですね

 そして、ソニーといえばテレビやオーディオ機器など、いわゆる黒物家電に強い電機メーカーでもあります。もうひとつの提案はその技術を生かした「車内エンターテインメント」で、各座席に組み込まれたスピーカーで立体的な音響を実現する「360 Reality Audio」や直感的な操作でさまざまなコンテンツを楽しめるようにダッシュボードに組み込まれた「パノラミックスクリーン」など、車内で楽しく過ごせる装備も揃っています。

 だんだん「展示用」なのがもったいない気がしてくるVISION-Sですが、今後は各国の安全基準を満たしてナンバープレートを取得する予定もあるとのことで、日本でも公道をテスト走行する姿を見られる日がくるかもしれません。

Sony CES 2020 Press Conference - Unlisted(YouTube/ソニー)
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」