ダイバー「ちょっとどいててねー」 サメ「はいー」 手で無造作にどかされるサメが“ほのぼのするかわいさ”と話題 撮影場所の海遊館に話を聞いた(1/2 ページ)
愛らしい。
大阪市にある海遊館で撮影された「水槽の中でダイバーに無造作にどかされるサメ」がTwitterに投稿され、「ほのぼのするかわいさ」と話題となっています。投稿者はiebe(@iebe_p)さん。
海遊館の「太平洋水槽」に暮らす、「オオテンジクザメ」(以下、サメ)。水槽のすみっこにいたサメのところに、お掃除中のダイバーが近づいてきます。
もちろん、サメの体の下もお掃除しなければなりません。ダイバーはサメの頭付近にそっと手を置くと……。
そのままズザザーッと後ろの方にどかしていきます。驚く様子もなく、されるがままのサメ。「オオテンジクザメ」はおとなしい種類とはいえ、“サメを何げなく手でどかす”動作はなんだかシュール。
どかされた後も暴れたりすることなく、サメは後ろでじっとおとなしく待機しています。そのおかげで水槽の隅々までお掃除も捗ったようですね。「よしよし、お利口さんでした」とほめてあげたくなるかわいい姿でした。
投稿には「かわいい」「シュールですごく好き」「ほのぼのする」など、サメのおっとりしたかわいさにコメントが寄せられています。
ねとらぼ生物部では「海遊館」オオテンジクザメ担当の飼育員さんに、今回の動画についてお話を伺いました。
――Twitterでオオテンジクザメの動画が話題になっていることは知っていましたが?
はい、知っていました。普段は話題になることが少ないオオテンジクザメに注目していただき、とてもうれしいです。「かわいい」というコメントが多くて、ちょっとびっくりしました。
――サメをどかしたのは水槽のお掃除のためだったのでしょうか?
はい。魚たちが暮らす「太平洋」水槽をきれいで衛生的に保てるよう、毎日かかさずお掃除をしています。今回の動画は、ダイバーが水中掃除機のような機材で、水槽の底に落ちた餌の食べかすやはいせつ物を吸い出しているところでした。水槽の隅々まできれいに掃除するため、サメたちには少し移動してもらいました。
――ダイバーがサメに近づいたり、触ったりしても全く驚かずに逃げないのはなぜでしょうか?
サメが動かないのはいくつか理由があり、「ダイバーがサメのことをよく理解していて、驚かせないように注意している」「オオテンジクザメも水槽内の環境やダイバーに慣れていて、触られても驚かず安心している」「オオテンジクザメはもともと海底の岩陰などでじっとしていることが多い、比較的おとなしい種類のサメである」ことが理由です。
――サメの性質だけでなく、ダイバーとの信頼関係があの動画にあらわれているんですね。オオテンジクザメの展示で、今後注目して欲しいポイントはありますか?
オオテンジクザメが活発に泳いでいる姿やエサを食べている姿など、生き生きと暮らす様子もご覧いただきたいですね。サメの多様性といいますか、海にはいろんな種類のサメがいていろいろな暮らし方をしていることに、改めて注目していただけるとうれしいです。
サメの性格、そして飼育員・ダイバーとの信頼関係が、あのほのぼのとした場面を生み出したようです。動画の「オオテンジクザメ」を直接見てみたいという方は、「海遊館」を訪れてみてはいかがでしょう。
動画を投稿したiebe(@iebe_p)さんは、頭の上を他のサメがドカドカ歩いてもジッと大人しくしているオオテンジクサメや、ビニールに突き進み続けるマンボウの動画も投稿しており、こちらも心が和むかわいさを見せてくれています。
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