「キャッツ」がホラー映画である「8」の理由 悪夢に支配され、あまりの恐怖に涙する(1/2 ページ)
「キャッツ」はホラー映画である。怖すぎて涙が出た(実話)。その理由を記していこう。
あの超話題の映画「キャッツ」がついに日本で公開された。
何が超話題なのか。それはご存じの通り、海外での圧倒的な酷評の嵐だ。特にメディアでのキレのありすぎる表現を目にして「逆に見てみたい」と思った人も多いのではないだろうか。
“「キャッツ」は猫にとって犬の生誕以来の最悪の出来事である。” - THE BEAT
“劇中で「何が幸せなのかを思い出した」と歌っていたが、あなたは映画館の出口の光を見たときにも同じことを思い出すだろう。” - ロサンゼルス・タイムズ
“「キャッツ」に5点満点で点数をつけるとしたら、玉ねぎをあげる。(注:猫は玉ねぎを食べると中毒症状を起こす)” - Screen Crushの批評家マット・シンガー
さらに、映画評価サービスのIMDbでは現在2万人以上の投票で驚異の星2.8のスコアを記録(10点満点中)。これはB級ならぬ“Z級映画”として名高い「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」の4.6や「死霊の盆踊り」の2.9を下回るほどだ。
一体何が起こっているのか、一体どういうことなのか。
キャストには一流がそろっているはずなのに。イドリス・エルバやジェームズ・コーデンといった超実力派、ジュディ・デンチやイアン・マッケランという大御所、さらに超人気シンガーのテイラー・スウィフトもキャスティングされているのに。
監督のトム・ハーパーも、高く評価されているどころじゃない。「英国王のスピーチ」はアカデミー作品賞など4部門を受賞し、「レ・ミゼラブル」(2012)ではアカデミー助演女優賞をはじめ3部門に輝いた。にもかかわらず、「キャッツ」はラズベリー賞(最低映画の賞)の最低映画賞にノミネートされている。
追記(2月12日):「キャッツ」は2月8日(現地時間)にラズベリー賞9部門でノミネートされましたが、記事掲載時点でノミネート作品は未発表でした。誤解に基づき不正確な情報を掲載してしまったことをおわびいたします。
何より、題材としているのは、日本でも劇団四季の公演が有名な、世界的なミュージカルの演目だ。なぜ、こんなことになっているんだ。筆者は皮肉など抜きに、これほどまでに純粋な好奇心で劇場にして足を運んだ経験はない。期待と不安が入り交じる高揚感は「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」をはるかにしのいでいた。
そして、結論を申し上げよう。すさまじかった。腰が抜けるかと思った。怖すぎて涙が出た(実話)。エンドロール中ずっと動悸は激しく息切れもした(実話)。1人で見てしまったので、ギュッと誰かに優しく抱きしめてもらいたかった。
そう、「キャッツ」のジャンルはホラー映画である。これは断言する。しかもかなり刺激が強い。観終わった後はレーティングを二度見した。本当に全年齢が見ていいのだろうか。「ジョーカー」よりも怖かったので「R15+」、いや「R18+」でもいいのではないか。今日は寝室のライトを消すのが怖くなるのは間違いないし、きっと悪夢もみることだろう。
ここまで書いても「何を大げさな」と思われるかもしれないが、全て本当の気持ちだ。駄作だとか、つまらないだとか、良いとか悪いとか、「キャッツ」はそんな簡単な言葉で片付けられるものじゃないのだ。
以下、具体的なヤバさを項目ごとに分けて記していこう。大きなネタバレはないように書いたつもりだが、それでも予備知識ゼロで見たいという方はここまででストップしてほしい。
何しろ、本作は“異次元の恐怖体験”こそが大きな見どころであり、予想の斜め上からさらに大気圏突入するくらいの驚愕(きょうがく)の展開も訪れるので、その楽しみを奪いたくはない。ぜひ映画館で、この悪夢と恐怖を体験してほしい。
1:猫人間の見た目が怖い
まず予告編を見て誰もが思ったことであろう、「“顔だけが人間”で“体が猫”の見た目が怖い」という問題がある。
遠くから見れば二本足で立っている猫だが、アップで見ると人間のリアルな泣き顔や笑顔でいるという絵面はなかなかショッキングで、それを2時間弱ずっと見ているというだけでも唯一無二の体験ができる。
確かに怖い。だが見た目が怖いのが実は大した問題ではないことも、次第に分かってくる。元来のキャストの魅力も相まって、見た目にはけっこう慣れてくるのだ。むしろ感覚がマヒしてくるので、場面によってはキュートに見えることすらあるくらいだ。怖いけど。
2:猫人間が基本裸なのが怖い
猫人間たちは、基本的に“裸”だ。メスの猫もオスの猫も裸だが、当然のように股間はツルツルで何もない。“超実写版”と銘打たれた「ライオン・キング」(2019)でも動物たちの股間がツルツルだったことが話題となったが、それよりも違和感がある。せめてパンツを履いてほしい。
だが、そんな違和感もごくささいなものだ。問題は、この猫たちがエロティックに見えること。四つん這いで動き回り、そこそこに猫のしぐさをまねた体幹の艶かしい踊りは、「本当に子どもが見ていいものなのか」と真剣に考えさせられる。しかも(後述もするが)あからさまに“エクスタシー”を感じているシーンまでもがあるのだ。
そして、それも実は大した問題ではない。最も混乱させられるのは、「股間のアレがあることを前提としたギャグ」が存在することだ。「あいつ去勢したのかな? チョキンと」と口にしたり、“股間を打ち付けて痛い”といったジョークが繰り出されていたのだ。今の僕には理解できない。
3:毛皮を着ている猫がいるのが怖い
“猫人間が基本裸”に付随する、さらなる問題がある。それは、“毛皮(服)を着ている猫もいる”ということだ。前述した通り、裸の猫たちがエロティックなので「服を着てほしい」とずっと思うのだが、中途半端に毛皮だけ羽織った変態もいるため「それはそれでしんどいから脱いでほしい」となる。どっちもダメってことさ。
しかし、それも恐ろしいことに大した問題ではなかった。ネタバレを避けるため具体的に書かないが、その“毛皮(服)を着た猫がいる”ということが、あるトリック(?)に生かされているのだ。
コナンくんでもこんなトリックは暴くことができないだろう。あまりの衝撃に鑑賞中に驚きの声を上げてしまった(近くで見てた方にはごめんなさい)。ぜひその目で、「うん……? 幻覚……?」と真剣に悩む瞬間を見届けてほしい。
4:猫以外にもヤツがいる。それは“G”だ!
ここまで書いてきても、まだ「キャッツ」の真の恐怖の10%にも満たない。誰もが戦慄するであろうことは、あの“G”の存在だ。
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