「無能な味方はお前だな」「孤独じゃなくてぼっちだろ」 かわいい悪魔が毒舌で人を変えていく漫画『だからお前はダメなんだ』(1/2 ページ)

小さな悪魔「佐田沼」が、相手を怒らせようとして、感謝されてしまうお話。

» 2020年03月05日 19時30分 公開
[Tomoねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 「お前は人の話を聞いてない」「この家で無能な味方はお前だな」「ウジウジウジウジ面倒くさいやつ」――うまくいかない日々にイライラする人々と、毒舌で彼らの図星を付いてくる悪魔を描いた漫画『だからお前はダメなんだ』(大和書房、1100円)が発売されました。著者はTwitterで人気の漫画家、さわぐちけいすけ(@tricolorebicol1)さん。

かわいくて毒舌な悪魔が目の前に現れた――

 頭の固い上司と自由な部下の板挟みになったOLや、有能だけどプライドが高すぎるフリーランス、仕事と育児をめぐってぶつかる夫婦など、いら立ちを抱えたさまざまな人の前に、その人にしか見えない小さな悪魔「佐田沼」が現れます。

 悪魔だから、人の憎しみや怒りが好きな佐田沼。相手をよく観察して、ズバズバとダメなところを指摘して怒らせようとしてきます。「説得力もないのに自分の主張ばかり」「孤独じゃなくてぼっちだろ」「愚痴しか言えないんだな」とぐさっとくることばかり言う佐田沼。でもその言葉が、不満を抱えた人々を変えていき、最後は思惑とは逆に感謝されてしまうことに。

人を怒らせるのが好きな佐田沼に図星を突かれて……

 例えば1話では、ロボットみたいな上司と、宇宙人みたいな部下に挟まれたOL、つくしの前に佐田沼が現れます。彼女は、上司は頭が固い、部下は効率が悪いからと指示を守らない、マッチングアプリで出会った交際相手は結婚を急ぎたがる、と文句たらたら。「私の周りは変なのばっかり」という彼女に、佐田沼は「ダメなやつ」とばっさり。

 周囲の人たちの行動には根拠があるのに、つくしこそ感情に振り回されて考えなしに行動して、結局何もしていない――とえぐるような言葉を突きつける佐田沼。はじめは怒っていたつくしも、やがては前向きに変わっていきます。

 小さくて黒くて、コウモリのような羽をはやした、コーヒー豆が好きな佐田沼。ちょっとかわいいその姿から飛び出す毒舌はかなりの猛毒。登場人物の痛いところをどんどん突いてきます。でもなぜか憎めないのは、その言葉が意図とは逆に皆をいい方向に変えてしまうからでしょうか。悪魔なのになぜか感謝されてしまう、皮肉な展開にクスリ。読み終わったあとは爽やかな気分になりつつも、佐田沼が自分の前に現れたら何を言われるだろうかと、ちょっと自分の胸に手を当てて考えたくなる一冊です。

『だからお前はダメなんだ』表紙

試し読み『だからお前はダメなんだ』1話

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」