曲がり角でイケメンとぶつかる→人間を傷つけたので自爆 ロボット三原則に忠実すぎるロボ少女の漫画が切ない

なお、主人公の名はアイザック・アシモフのもじりで「相冊 明日萌 F(あいざく あすも F)」。

» 2020年03月12日 07時30分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 「遅刻ちこく~」と、あわただしい登校シーンで始まる漫画「古典的ロボット少女のラブコメ」が本当に古典的です。導入ばかりか、ロボ少女の設定まで古典的なせいで、ラブコメが始まりそうで始まらない。


アイキャッチ 投稿中に男の子と衝突。ベタなボーイミーツガールのはずが?

advertisement

 主人公は昔ながらのロボット少女「相冊 明日萌 F(あいざく あすも F)」。ベタに遅刻しかけてベタにさしかかった曲がり角でベタに男の子と衝突してしまいます。


1-1

1-2

 尻もちをついてしまったところに手を差し伸べられて、ほほを赤らめる明日萌。ラブコメのお約束通りならばここで恋が芽生えるところですが、ぶつかったときに彼がすりむいた手に気付いた瞬間、話はおかしなことになってしまいます。


1-3

 「ごめんなさいッ!!」と走り去るやいなや、明日萌は大爆発。男の子にケガをさせた行為がロボット工学三原則第一条「ロボットは人間に危害を加えてはならない」に引っ掛かり、自爆を余儀なくされたのでした。急に古典SFの設定出てきたよ!


1-4

 漫画家の加藤拓弐(@isiyumi)さんがTwitterで公開したこの漫画は、SF作家のアイザック・アシモフが自著でロボットもののテーマとして示した「ロボット工学三原則」に準拠したもの。加えて、原則に違反したロボットは自爆するルールが設けられているようです。ペナルティーきつすぎません?

advertisement

 加藤さんは反響を受けて、第2段「古典的ロボット少女の友情」を公開。明日萌のバックアップなのか同型の別個体なのか、再登場したロボ少女が同級生と交流します。


2-1

 しかし、宿題を見せてくれたお礼にと、タピオカドリンクを「受け取りなさい」とすすめられたことで困った事態に。第二条に「ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない」と規定されている以上、受け取って飲むのが自然ですが、主人公には食品の分解機能がありません。飲めば故障は必至で、第三条「ロボットは自己を守らなければならない」に抵触してしまいます。かといって飲まずに返せば、いずれは第二条違反に……ああっなんて難儀な!


2-2

 ジレンマに苦しんだ末に、主人公は「飲む」を選択しました。その決め手は、各条項に抵触する問題が同時に発生した場合、第三条より第二条、第二条より第一条を優先とするロボット工学三原則の基本ルールかもしれませんが、漫画は「友だちがせっかくくれたものを飲みたかった」気持ちを主要因として描いています。


2-3

 己の性能では識別できない味を「とても……きっとおいしいよ!」と言って、友人と笑い合う主人公。その後彼女は、下校途中で人知れず自爆するのでした。最後も三原則を守ろうとしたのかな……。


2-4

 あまりにも切ない読後感に、読者からは「なんてロボットに厳しい世界なんだ」「違反=自爆のプロセスはなんとかならないのか」など、ルールを恨む声が上がりました。「アトムやエイトマンのように、口に入れた物を保管する機能があったらよかったのに」「優先順位の高い第二条に従ってタピオカを飲んだのだから、第三条には違反しない可能性があるのではないだろうか」など、主人公が生き残れる道を探す人も散見されます。

advertisement

作品提供:加藤拓弐(@isiyumi)さん



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/10/news085.jpg 夫に「ゴミ買ったの?」と言われたハギレを並べて縫っていくと…… とんでもない完成品に「ワクワクしかない」「かわいすぎる!」
  2. /nl/articles/2503/10/news122.jpg 【べらぼう】“最後”のシーンに「最終回かと」「神回」 27歳俳優が「あんなに演技上手かったんだ……」と話題
  3. /nl/articles/2503/10/news100.jpg 新山千春の娘・もあ、高校卒業後は海外へ「ダンサーの夢に向かって」 高校最後の弁当も公開
  4. /nl/articles/2503/09/news003.jpg 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  5. /nl/articles/2503/09/news010.jpg ダイソーのセルフレジが「身に覚えのない商品」を認識→“まさかの正体”に大仰天 「そんなことあるんですね」
  6. /nl/articles/2503/08/news043.jpg グッズを高額転売された人気VTuber→「強すぎる」まさかの対処法が「天才か?」「めっちゃいい案」と560万表示
  7. /nl/articles/2503/10/news107.jpg 「お前はーーーッ!!」 マクドナルド、謎のキャラクターを“ドアップ”でネタバラシ→分かる人には分かる“顔”に「おかえりなさい!」
  8. /nl/articles/2503/10/news098.jpg 『ちいかわ』にミスド登場!? エンゼルクリーム売上好調か 「かなり売れてた」「みんな買っている」
  9. /nl/articles/2503/03/news065.jpg 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  10. /nl/articles/2503/10/news034.jpg ウサギの帽子をかぶった赤ちゃんが5年後…… 同じ帽子で撮影した“現在の姿”に反響「成長って凄いですね!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 40代女性、デートに行くため“本気でメイク”したら…… 別人級の仕上がりに「すごいな」「めっちゃ乙女感出てる」
  3. 30年以上前の製品がかっこいい ソニーの小型ラジオのデザインが「すごい好き」「いまでも通用しそう」
  4. 幼くてかわいらしい兄妹が4年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に「これはあかん」「よすぎて声出ました」
  5. 「早く買えば良かった」 無印の1490円“本格せいろ”が690万表示の反響 「ほぼ毎日使ってる」「まっっじでいい」と感動の声
  6. ごはん炊き忘れた父「いいこと閃いた!」→完成した弁当に爆笑「アンタすげぇよ!」 息子「意味ねぇことすんなよ」
  7. 使わなくなった折りたたみ傘→切って縫うだけで…… 驚きのアイテムに変身「こうすればよかったのか!」「見事」【海外】
  8. 高3女子「進学を機にイメチェンしたい」→美容師に依頼すると…… 仕上がりが「すげえええ」「鳥肌立ちました」と1000万再生
  9. とんでもない量の糸をくれた先輩→ママがお返しに作ったのは…… 完成した“かわいいアイテム”に「絶対喜ばれるやつ!」
  10. 「洗濯機が壊れた!」→修理を頼む前によくよく調べてみると…… 「えぇ~」“まさかの原因”が200万表示「何度もやりました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に