これがボツなんてもったいない! 俊敏すぎて人から見えない女子高生の漫画が好評(1/2 ページ)
人の死角に入れる女の子と、彼女を見つけた男の子のお話。
「人の盲点に入って姿を隠す」ものすごい特技を身に着けた少女と、彼女を偶然発見した少年の漫画が「すごくいい話」「好き」と好評を博しています。作者は漫画家のみたらし三大(@mitarashi_yuta)さん。
学校の七不思議「放課後に教室でたそがれる少女の霊」らしきものを目撃してしまった主人公の宮沢。巨大あんぱんをもぐもぐ食べる姿を見られた彼女は、「明日からの学校生活、タダで済むと思うなよ?」と脅し文句を残して消えます。
翌日、教室に現れた少女。宮沢以外は誰も彼女に気付きませんが、どうも幽霊ではなさそうです。実は彼女は不登校のクラスメイト、早瀬ミライ。彼女は人の盲点に入り、誰にも気づかれないという特技を会得していたのです。
他人に気づかれないのをいいことに、ミライは宮沢のフリをして先生に文句を言ったり不良にケンカを売ったり。迷惑しつつも、ミライが不登校になった事情を気にかける宮沢。その原因は学校音楽会での失敗にあったこと、それがきっかけで人の視線が怖くなったミライが人の目から隠れる術を身に着けたことを知ります。
そんなとき、 警察に追われた強盗犯が学校に逃げ込んで来て、クラスごと人質になってしまいます。宮沢は、人に気づかれないミライの特技を利用して状況を打開することを提案しますが、彼女は目立つのを恐れ、また失敗したらと怖気づきます。そんな彼女に宮沢は言うのです。「二人だったら失敗しても怖くないだろ」と。
期待に応えられなかった経験から、注目されることが怖くなったミライ。特殊能力は身に着けなくとも、彼女のような経験をしたことのある人もいるのではないでしょうか。期待されてまた失望されるのは怖い……でも、失敗を一緒に背負ってくれるという人がいれば、こんなに心強いことはありません。そんな宮沢の優しさに勇気をもらったミライ。彼女はきっと、もう幽霊みたいな存在じゃない――そんな希望を感じさせる結末に目頭が熱くなります。
この作品は、みたらしさんが「ボツネーム供養」としてTwitterに投稿したもの。リプライでは「これがボツだなんて…!」「これボツなんですかもったいない」「めっちゃ面白い」などの反応が寄せられています。
みたらしさんはこれまでに読み切り作品「聖剣の勇者の護衛」(週刊少年ジャンプ)、「災害少女」(少年ジャンプGIGA)を発表。またジャンプ+で読み切り「探偵は不在です。」が公開されています。
「盲点に入れる俊敏な女子高生の話」
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