宇宙人vsおばあちゃん!? 地球を救った友情と約束の物語がせつない 「今度は友として必ず会いに来る」
言葉が先か、行動が先か。
地球を侵略しにやってきた宇宙人。彼が最初に出会ったのは、田舎ののんきなおばあちゃんでした。宇宙人はおばあちゃんに誘われるまま、楽しく平和な時間を過ごしてしまいます。2人が育んだ友情、結んだ再会の約束、そして……。地球人のおばあちゃんと宇宙人を巡る、優しく切ない物語に注目です。
四角い宇宙船に乗り、地球は日本へ着陸した宇宙人のシュテルン。侵略のため動こうとする彼に近づくのは、シュテルンを外人さんだと思い込んだおばあちゃん「今野トキさん(74歳)」でした。シュテルンには抜けた所があるようで、トキさんに誘われるままお茶を飲み、畑仕事を手伝い、楽しく語らって……気が付けば3カ月もの間、楽しいスローライフを過ごしてしまっていたのです。
我に返ったシュテルンは「今度はあなたの友人として必ず会いに来る、約束だ」と言い残し、宇宙へと帰っていきます。それを見送るトキさんは「あんたが約束を守る男だってのは、知ってるよ」と、何やら意味深な言葉をつぶやくのでした。
1年後――。任務をサボり地球へ寄ったシュテルンは、真っすぐトキさんの家へと向かいます。ですが彼を出迎えたのはトキさんではなく、その娘さんでした。いわくトキさんはほんの少し前に、病気をわずらい亡くなったそうです。
地球人と異なる死生観を持ち、状況を理解できないシュテルン。娘さんは彼に「地球人は死ぬもの。死んだ人とは2度と会えない」と説明した上で、「母は小さい頃から私に"強く生きろ、それは明日の我が身のためとなる"とよく言い聞かせてくれた」と伝えました。
死の概念を知らず、約束を守れなかった……ふがいない自分への怒りに燃えたシュテルンは、無断で使えば大罪に問われるタイムマシンに乗って再会を果たそうとします。ですが時間設定をうっかり間違えてしまったため、トキさんが亡くなる50年前へと到着してしまいました。
24歳のトキさんは、未来から会いに来たというシュテルンを疑うこともなく受け入れます。トキさんとその仲間たちと一緒に、楽しい時間を過ごすシュテルン。彼は帰り際、トキさんに「この先何が起きても強く生きろ、それは明日の我が身のためとなる」と告げ、未来へと戻っていくのでした。別れ際にトキさんは「また来いよ」と言い、シュテルンは「約束する、その時は茶でも飲んでゆっくり話そう」と返します。
おばあちゃんのトキさんがシュテルンを見ても驚かなかった理由、「あんたは約束を守る男」という意味深な発言、娘に言い聞かせていた言葉……それらが最後にぴったりとつながりました。
さてさて。元の時代へ戻ったシュテルンと部下を待ち受けていたのは、タイムマシンの使用を取り締まる時間警察でした。何はともあれ、後は彼らが無事に逃げ切れることを祈るのみ、でしょうか。
作者は影山凌空(@tatsunoko_777)さん。『後輩の召喚術師に困ってます。 (全6巻) 』『BUG-バグ- (全6巻) 』『タツノコマンガまとめ』と、3タイトル全13巻がAmazonにて無料公開されています。
作品提供:影山凌空(@tatsunoko_777)さん
(たけしな竜美)
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