ステマ疑惑で炎上の『ワンピース』非公式アートプロジェクト・BUSTERCALL 窓口担当者は「関係各所に確認中」のためノーコメント(1/2 ページ)

声明の掲載日についてはめどが立っていないとのこと。

» 2020年03月24日 19時25分 公開
[ねとらぼ]

 漫画『ワンピース』の非公式アートプロジェクトと称する「BUSTERCALL(バスターコール)」が批判を集めていた件で、主催側の窓口担当者は「公式Instagram上で声明を出す予定ではあるが、現時点でめどが立っていない」と明かしました。ねとらぼでは3月13日より同窓口のPR代理店に質問を行っていましたが、「関係各所に確認中のため」との理由で回答が得られていませんでした。


 BUSTERCALLプロジェクトには国内外約200人のアーティストが参加。原作から着想を得たイラストや造形物など、さまざまな二次創作作品がInstagram上で公開されていました。




 参加者には著名なアーティストも含まれ、これまでにロサンゼルスと上海で展示会を開催済み。日本でも展示会を予定(※新型コロナウイルスの影響で開催延期)するなど、「非公式」な企画としては大規模な展開を行っていました。

 ところが、同企画は「非公式」をうたっているにもかかわらず、2019年9月には『ワンピース』の作品公式Twitterアカウント「ONE PIECE スタッフ【公式】(@Eiichiro_Staff)」を通じて企画スタートの告知活動を行っていました。



 「@Eiichiro_Staff」では、アカウント名が突然「BUSTERCALL【公式】」に切り替わるといった、アカウント・ジャック風(?)の演出で情報を発信。第三者によるジャックが事実であれば不正アクセスに当たり犯罪となりますが、その後作品公式アカウントがジャックの件に言及していないのを見る限り、本当に不正アクセスだった可能性は極めて低そうです。

 逆にいえば、作品公式側と結託して行ったコラボレーションなのだとすると、「非公式」であるという企画の前提が崩れてしまい、ステマに当たる可能性が高くなります。

 こうした疑問点が、Webメディア「KAI-YOU」が3月11日に掲載したプロジェクト担当者へのインタビューを受けて再注目されることに。記事の公開後、BUSTERCALL側とKAI-YOU側の双方に批判が集まり、いわゆる炎上状態となっていました。


企画者のインタビューにより炎上状態に

 BUSTERCALLの企画担当者はKAI-YOUの記事で、『ワンピース』のグッズやアニメのクオリティーが「世界一の漫画にしては低い」と発言した上で、「自分たちでカッコいいコンテンツをつくってしまえ」という考えから、あくまで公式は関与しておらず、非公式な活動としてプロジェクトを立ち上げたのだと説明。また、プロジェクト内で製作したグッズなどにより収益を得るつもりはないと説明していました。

 記事公開の翌日、KAI-YOUは批判に応える形で追記文を掲載。インタビューにあたりBUSTERCALL側から金銭は受け取っておらず、記事はステマに当たらない点と、一部寄せられていた「BUSTERCALLプロジェクトは著作権を侵害しているのではないか」といった指摘に対し「法律上二次創作は認められている」と補足しました。


広告代理店は「関係各所に確認中」のためノーコメント

 KAI-YOUの追記は同媒体の立ち位置を釈明するものではありましたが、他方で「BUSTERCALL」プロジェクト自体への疑問は残る形に。

 WOMマーケティング協議会が定める、いわゆる「ステマ防止ガイドライン(WOMJガイドライン)」では、口コミを使った宣伝において偽装行為※の禁止や、広告主と発信者の「関係性」の明示が重要であると定めています。「BUSTERCALL」プロジェクトの非公式という建前と、作品公式アカウントとの連動には齟齬があり、見る側に「ステマ」を想起させてしまうのも無理はありません。

※現実とは異なる「情報発信者から発せられる情報」や「消費者行動の履歴」を、あたかも現実であるかのように表現すること。



 また、「BUSTERCALL」プロジェクトは広告代理店「イニシャル」をPR窓口として、メディア各社に向けたプレスリリースも配信していました。広告代理店に窓口業務やプレスリリースの送付を委託するには、それなりの費用が必要になるはずですが、こうした活動資金も企画者の持ち出しで、非営利の枠内で行っていたのでしょうか?

 ねとらぼではイニシャルに設置されている「『BUSTERCALL』PR事務局」宛てに、「BUSTERCALLプロジェクトは集英社公認の企画ではないという理解で合っているか」「作品公式アカウントがジャックされた演出はどういう経緯で行われたものか」などの質問を行っていましたが、「関係各所に確認中のため」との理由で回答が得られていませんでした。また、当初は3月19日までに何らかの声明を掲載予定としていましたが、その後24日に、声明公表日のめどが立っていないことを明かしました。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/19/news150.jpg 「情報を漏らされ振り回され……」とモデラー“限界声明” Vtuberのモデル使用権を剥奪 「もう支えられない」「全サポート終了」
  2. /nl/articles/2411/20/news028.jpg 「うどん屋としてあるまじきミス」→臨時休業 まさかの“残念すぎる理由”に19万いいね 「今日だけパン屋さんになりませんか」
  3. /nl/articles/2411/20/news224.jpg “ドームでライブ中”に「76万円の指輪紛失」→2日後まさかの展開に “持ち主”三代目JSBメンバー「誰なのか探しています」
  4. /nl/articles/2411/19/news169.jpg 高畑充希と結婚の岡田将生、インスタ投稿めぐり“思わぬ議論”に 「わたしも思ってた」「普通に考えて……」
  5. /nl/articles/2411/20/news031.jpg 「本当に同じ人!?」 幼少期からイボをいじられていた男性→美容師の“お任せカット”が衝撃 「めちゃくちゃ大変身」
  6. /nl/articles/2411/19/news022.jpg 「おててだったのかぁああああ」「同じ解釈の人いた笑笑」 ピカチュウの顔が“こう見えた”再現イラストに共感続々、464万表示
  7. /nl/articles/2411/20/news042.jpg 「腹筋崩壊」 ハスキーをシャンプー&パックしたら…… “予想外のハプニング”に「こ〜れは大変だわ」「沼にでも落ちたのかとwww」
  8. /nl/articles/2411/20/news216.jpg “歌姫”ののちゃん、6歳現在の姿に驚きの声「あれっ!?」「ビックリしてます!」 2歳で「童謡こどもの歌コンクール」銀賞受賞
  9. /nl/articles/2411/20/news041.jpg 黄ばみのある68年前のウエディングドレスを修復すると…… 生まれ変わった姿に「泣いた」「受け継ぐ価値のあるドレス」
  10. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた