このデリーターってあのデリーター? 創作クラスタにはおなじみのデリーターが“キャビア養殖”の謎を聞く(1/2 ページ)
あのネコちゃんの名前も聞きました。
デリーターという会社を知っているでしょうか。コミック画材や製図用品の販売で有名な会社で、アニメイトや即売会で見たことある人や、昔からお世話になっている人(筆者もお世話になってました)も多いはず。
設立は昭和59年と創業30周年超えの老舗画材屋のデリーターですが、実は画材事業のほかにも他業種にわたって事業展開をしています。目印になるのは会社ロゴに据えられた黒ネコのイラストです。2015年ごろから「このデリーターって、あのデリーター?」と定期的にネットでざわめきが起きるのは、三浦半島で行っている養殖事業。詳しく話を聞きました。
三浦の果物の産物を作ろう!と街おこし
今回話を聞いたのは、農業生産法人デリーターファームの清水勝見さん。デリーターは神奈川県三浦市を中心に事業を展開しており、デリーターファームでも2015年から神奈川県三浦市内でチョウザメなどの養殖を行っています。
実はデリーターは、「えきちかシェアハウス ekichika」など久地、元住、登戸を中心にシェアハウス物件事業も展開しています。やはりロゴにはデリーターやデリーターファームと同様、あの黒ネコちゃんが。
デリーターの新規事業がどのように始まるのか……と聞いてみると、「すべて思い付きです! 思い付きが好きな人は集まれ! という感じです」(金子一郎社長)という豪快さ。デリーターファームも、「神奈川県の三浦半島を愛し、水源地となっている三浦市内の土地を購入した」ことがきっかけに始まったといいます。
「三浦は海の街ですが、魚が取れないのが現状です。ならば畑で魚を取ろう(育てよう)と思いました。今はチョウザメのほか、カナダからトラウトサーモンの卵を輸入、孵化(ふか)させています」(清水さん)
2015年から始まった養殖事業はチョウザメに始まり、今では北海道や奥多摩のニジマスも飼育しているそうです。敷地内のビニールハウスには養殖プールが設置され、チョウザメやトラウトサーモンが飼育されています。
キャビアフィッシュとも呼ばれるチョウザメは見た目がサメと似ている淡水魚。地域密着の一環として昨年夏には子どもたちにチョウザメの泳ぐプールを解放してで遊ぶイベントを開催していました。サメではないけどちょっとドキドキする……!
この三浦半島産のチョウザメ・キャビア・サーモンは豊洲市場や大田市場でも取り扱われています。また、三浦市内の飲食店「キャビア懐石 和食処 “伊豆島”」や「創作料理“まつばら”」ではデリーターファーム産の食材を使った料理が気軽に楽しめるそうです。
施設内では漁業だけではなく、農業も行われています。オリーブ、アボカド、ホワイトサポテ(果樹)など温暖な気候を生かしたもの。烏骨鶏(ウコッケイ)も飼育を始めています。手広すぎる……。研修旅行で現地に赴き、複数回見学することでノウハウを取得しているそうです。
「最大の敵は雑草と、とんび、カラスなどの鳥です」(清水さん)と広大な敷地管理と戦いつつ、現在は、バイキングスタイルのピザハウスや採れたての農産物直売所を併設したレストランのオープンも2021年をめどに構想中とのこと。
あのネコの名前は……
なお、デリーターの事業に共通する黒ネコちゃん。名前を知っていますか?(筆者は「デリーターのネコ」と認識していました)。尋ねたところ、「有名な『テクノすけ』です」と教えてもらいました。そういえば、デリーターの販売していたトーンにテクノスクリーンってありましたね(関係しているのかな……?)。テクノすけシールも一時期販売されていたそうです。今後あの黒ネコを見つけたら「テクノすけ」と呼んでみてくださいね。
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