次世代ゲームエンジン「Unreal Engine 5」発表 3000万ポリゴンの像×500体をポンポン描画 粗収入100万ドルまでは無料で商業利用可能に

» 2020年05月14日 13時55分 公開
[福田瑠千代ねとらぼ]

 米エピックゲームズは5月13日(現地時間)、次世代ゲームエンジン「Unreal Engine 5(以下、UE5)」を発表しました。プレビュー版は2021年初頭、フルリリースは2021年後半を予定。合わせて「Unreal Engine」シリーズの利用規約の変更も発表。商業利用の場合であっても粗収入が100万ドル(約1億700万円)を超えない限り無料で利用できるようになります。


リアルタイムデモの解説動画(日本語字幕を設定可能)

 同社はプレイステーション 5の試作機上で動作するリアルタイムデモ「Lumen in the Land of Nanite」を公開。洞窟内の遺跡を探索する10分弱の動画ですが、圧倒的なグラフィックが伝わってくる内容です。



 デモの解説動画ではUE5のコア技術の説明も。大量のポリゴンを軽快に処理する「Nanite」と、リアルタイムで自然な光源処理を可能にする「Lumen」が紹介されています。8Kのテクスチャで表現された岩肌や、1体3300万の三角ポリゴンで表現された像が500体並ぶ部屋など、思わず一時停止してじっくり眺めたくなります。





像1体で3300万個の三角ポリゴン

3300万×500体で合計160億以上の三角ポリゴンに。ちなみにシン・ゴジラの第4形態は3億1690万2016ポリゴン

 Unreal Engineには複数の利用プランが容易されていますが、今後パブリッシング向けのライセンス契約ではUE4以前のエンジンも含め、粗収入が100万ドルを超えない限りは無料で利用可能に。100万ドルを超えた場合は5%のロイヤリティーを支払う必要があります。無料プロジェクトなどに使えるクリエイター向けプランはこれまで通り無料で利用可能です。



 前方互換性があるため、現在Unreal Engine 4(以下、UE4)で開発中のゲームを後からUE5に移行することも可能とのこと。エピックゲームズでは自社の人気タイトル「フォートナイト」をPS5などの次世代機に投入予定で、2021年の中期にはUE5に移行するとしています。

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