「女の子が1人で……」「おかまいなく」 鉄女の私が「本当のひとり旅」に目覚めたワケ:やすこーんの「くらしの鉄道」(1/4 ページ)
「おんな鉄道ひとり旅」をゆるーく楽しく提唱し続ける著者によるほんわか旅の裏話、第2巻の1話丸ごと特別公開〜。
世の中には2種類の人間がいる──。ひとり旅をする人間と、しない人間だーー!!
そう、私はひとり旅をする側の人間です。といっても、昔からできたわけではありません。むしろ、ひとり旅はおろか、ひとりで宿泊も、ひとりで新幹線さえ乗ったこともなかったのです。
当然、きっぷの買い方も知らなかったし、時刻表が読めるようになったのは、ほんの5年ほど前。今でも時刻表を読ませたら、亀のごとしです。
ひとり旅歴(=鉄道歴)は寝台特急はやぶさに乗ったときから始まり、現在13年め(2020年現在)。最初は不安で、きっちりと計画して、きっちりとそれをこなす旅しかできませんでしたが、今では旅の最中でも、平気で予定を変えられるようになりました。
しかしひとり旅を始めたばかりの頃は、旅先で「なんで女子がひとり旅してるの?」と聞かれたり、ある観光列車で、たまたま一人席の隣同士で仲良くなった女性は、「旦那が宿泊を伴うひとり旅を許してくれないので、なんとしてでも今日中に帰らないと……」と話していました。聞くとかなり遠いところから来ている様子。ううむ。
一緒に行く友達がいないから、仕方なくひとり旅をしているわけではなく、「ひとり旅をしたいから」しているのです。
ひとり旅は自由な旅。そして自分を開放できる、いや、開放しなくてはできない旅。
友人や恋人、旦那とだったら、相手が(一緒に)決めてくれていたことを、自分ひとりの決断で、自分ひとりの責任で、行動しなくてはなりません。
そんなの当たり前……と思われる方も多いかもしれませんが、男女関係なく、その境界線を踏み越えるのが、なかなか大変なこともあるのですよ。
ひとり旅は自分と向き合える貴重な体験。一度はやってみる意味があると思います。
そんな私が2015年からプチコミック増刊号(小学館)で連載していたのがエッセイ漫画「おんな鉄道ひとり旅」です。これは、私のひとり旅の成長の記録でもあります。
7月10日に「おんな鉄道ひとり旅」第2巻が発売になりました。
今回はこの中から思い出を振り返りつつ、「ひとり旅が楽しい」理由を紹介します。さらに「第1話」を特別公開します!
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