はじめは「米ってどうやって炊くの?」 料理できなかった男性が人生とともに進歩する漫画が応援したくなる
人生の節目節目で、料理への姿勢が変わっていく様がとてもいい。
昔は炊飯もおぼつかなかったのに、あるきっかけで料理に目覚めた――ある父親が人生を振り返る実録漫画がすてきです。人生の節目を迎えるたびに、料理も進歩していく様子が感動的で応援したくなる。
作者は2人の子を持つパパ頭(@nonnyakonyako)さん。今でこそ家事に育児に奮闘していますが、10代のころは料理がまるでできず、「一生誰かに食わしてもらって生きていこう」などと考えていたそうです。
ところが父の海外赴任が決まり、自分1人が日本に残ることに。急に自活を強いられたパパ頭さんは、まず食事を確保しなければと不慣れな炊飯をどうにかこなし、カップラーメンをおかずに食べて済ませました。それはただ腹を満たせるだけの、「自分のためのご飯」でした。
そんな不摂生な暮らしが続くなか、彼に恋人ができました。相手は、母に甘えて育ってきたせいで料理ができず、「一生食わしてもらいたい」と願う女性です。……ものすごく似たもの同士のカップルだ。
そこでパパ頭さんはふと気付きます。自分が料理をして食べさせてあげられれば、一生一緒にいられるのではないかと。以来、彼女の胃袋をつかもうと、料理に挑戦する日々を送ります。
苦労の末に腕を上げた彼は、彩りを重視した「誰かのためのご飯」作りに到達。苦心の料理を、彼女はいつもおいしそうに食べてくれたそうです。
その後、最初に願った通りにパパ頭さんは彼女と結婚したのですが、人生はまだこれから。長男の誕生という、新たな転機を迎えます。
将来は息子も自分たちと同じ料理を食べるのだから、もっとちゃんとしたものを――そう考えたパパ頭さんは、あらためて基礎から学ぼうと決意。妻も「私もやる」と言ってくれて、夫婦で取り組むことになりました。
そうしてたどり着いたのが、「誰かのためのご飯パートII」。ビジュアル第一のパートIとは違い、食材多彩で多品目と、家族の健康を気遣った料理です。
味も栄養もバッチリの料理は好評でしたが、そこに新たな問題が発生。きちんとしすぎたせいか、調理や洗い物の手間が増えてきてしまったのです。料理は妻もしているとはいえ、がんばってきたパパ頭さんもさすがにくたびれた様子。それを救ってくれたのは、「もっと楽せなあかん!!」という妻のアドバイスでした。
時短レシピを参考にするなど、適度に手を抜くのが上手な妻の助言を受けて、パパ頭さんは「(自分も含めた)みんなのためのご飯」も作るようになりました。「煮るだけ」「和えるだけ」「レンチンするだけ」といった、気合が入りすぎず、食べるほうも作るほうも無理のない食事です。
妻との出会いをきっかけに、さまざまなやり方で料理へ取り組んできたパパ頭さん。最後に「妻子がいなければ、いまだに私はラーメンライスを食べていただろう」と振り返り、「誰かを思うからこそ変化できる」と家族に感謝しました。長男のお弁当や次男の離乳食など、新たな課題も上がっていますが、これまで通り彼らを思う気持ちがあれば、きっとなんとかできるはず……!
漫画は広く拡散され、「確かに、大事な人のためならがんばれる」「夫婦の人柄がすてき」「『同族やん!!!』で死ぬほど笑った」など、共感と感動と笑いを呼びました。パパ頭さんはほかにも、Twitterやブログで家族との日常を描いた漫画を公開しています。
作品提供:パパ頭(@nonnyakonyako)さん
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具体的に頼むこと、ゴールを明確にしてやり方を任せること。
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