マツダ100周年、セリカ50周年、ピーキー過ぎるニーハン6気筒 「往年の名車」のカッコよさにしびれる(2/3 ページ)

» 2020年08月02日 14時00分 公開
[志田原真俊ねとらぼ]

「タイプR」に受け継がれるレーシングスピリットを伝えるホンダブース

オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ シビック タイプR(2020年マイナーチェンジ版)

 ホンダブースは、赤いエンブレムでおなじみのスポーツグレード「タイプR」に脈々と受け継がれるレーシングスピリットをテーマとした展示でした。

 同社は創業者・本田宗一郎氏の意向で、技術を磨き市販車の品質向上につなげていく目的で伝統的にモータースポーツ活動を重視していることで知られます。その技術や思想を色濃く受け継いできた市販シリーズがタイプRです。

 会場ではフルモデルチェンジもうわさされ、現行のFK8型としては最終仕様になるとみられるマイナーチェンジ版の「シビック TYPE R」が公開されました。

 同モデルの特別仕様車は先日、鈴鹿サーキットのFF車最速ラップタイムを更新(関連記事)。成熟した走りが期待されます。感染症流行の影響で延期されていた日本発売時期も、晴れて2020年10月に決定しました。

オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ RC166とRA300

 2輪・4輪両方のレースで結果を残した黄金期のマシンとして、1960年代のF1マシン「RA300」と2輪レーサーの「RC166」の2台を展示。どちらも普段はツインリンクもてぎのホンダコレクションホールに保管されている動態保存車です。つまり、今も走れる状態が保たれている車両です。

 RA300はホンダF1参戦第1期時代の葉巻型フォーミュラカーで、自然吸気の3リッターV12エンジンをわずか590キロのボディーに搭載。走るために最低限必要なもの以外は全て削ぎ落として速さだけを追求したような姿には、現代のマシンとはまた違った独特のすごみがあります。

オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ RC166

 RC166の最大の特徴はエンジンにあります。排気量250ccで何と6気筒(!)。例えばヤクルト1本が65mlですから、1気筒当たりの排気量はそれよりも小さいわけですね……。

 ピーキーで繊細なメカは、4ストローク車でライバルの2ストローク車に勝つという難題に挑戦したこの時代のホンダのレースマシンにしかないもの。車重は約114キロ、最高出力は毎分1万8000回転で60馬力以上とされています。「……過ぎて、お前にゃ無理だよ」そんなマシンが本当にあったのです。

トヨタブースはまさかの「セリカ」特集

オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ 「ダルマセリカ」こと初代セリカ

 トヨタ自動車/トヨタ博物館ブースの展示テーマは今回、事前に予告されておらず「行ってからのお楽しみ」状態でした。見てみてびっくり! 何と、生誕50周年を迎えたスポーツクーペ「セリカ」特集でした。

 メーカー系の展示で現行ラインアップにも既にない車種が主役とは意外かもしれませんが、考えてみれば現行主力スポーツカーであるGRスープラの源流はセリカ(セリカXX/ダブルエックス)ですし、現行ヤリスが活躍するWRC参戦車両は、かつてセリカ GT-FOURでした。「GR-FOUR」と呼ぶシステムで四駆化したGRヤリス(関連記事)の先祖ともいえます。

 セリカの車名はラインアップから消えて久しいですが、今のトヨタを代表する2大スポーツカー「GRスープラ」「GRヤリス」はどちらもセリカがなければ存在しなかったかもしれません、ということでしょう。

オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ セリカ GT-FOUR(ST165型)のラリー仕様(1990年WRCサファリラリー優勝車)

 展示されたセリカは全部で3台。通称「ダルマセリカ」として知られる初代セリカの市販車(1973年式)、4代目の時代に米国IMSAシリーズを戦ったレースマシン(1988年)、そしてセリカといえばやっぱりラリーマシン。こちらは1990年WRCサファリラリーの優勝車です。

 また、旧車の純正廃盤部品を再生産する「GRヘリテージパーツプロジェクト」の一環として7月に発表した「2000GT」の再生産パーツ(関連記事)も展示し、注目を集めていました。

 再生産する部品はトランスミッションやデフ周りの消耗部品が中心ですが、2020年時点で入手できるトヨタ純正部品のなかに2000GTに流用可能な物が100点以上あるといい、会場では入手可能な対応パーツのリストも公開していました。希少で高額なクルマですが、それだけ「熱いファン」がいて「乗るためならば、お金に糸目を付けない層」が世界にいることを思わせます。



フォトギャラリー

オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ オートモビルカウンシル トヨタ ホンダ マツダ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/01/news004.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに……衝撃の経過報告に大反響 2024年に読まれた生き物記事トップ5
  2. /nl/articles/2501/01/news052.jpg ryuchellさん姉、母が亡くなったと報告 2024年春に病気発覚 「ママの向かった場所には世界一会いたかった人がいる」
  3. /nl/articles/2501/02/news027.jpg 【ハードオフ】2750円のジャンク品を持ち帰ったら…… まさかの展開に驚がく「これがジャンクの醍醐味のひとつ」
  4. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
  5. /nl/articles/2501/02/news038.jpg 「どういうことなの!?」 ハードオフで13万円で売っていたまさかの“希少品”に反響「すげえ値段ついてるなあ」 
  6. /nl/articles/2501/02/news034.jpg 「脳がバグる」 ←昼間の夫婦の姿 夜の夫婦の姿→ あまりの激変ぶりと騙される姿に「三度見くらいした……」「まさか」
  7. /nl/articles/2501/01/news051.jpg 「衝撃すぎ」 NHK紅白歌合戦に41年ぶり出演のグループ→歌唱シーンに若年層から驚きの声 「てっきり……」
  8. /nl/articles/2412/31/news047.jpg 知らない番号から電話→AIに応対させたら…… 通話相手も驚がくした最新技術に「ほんとこれ便利」「ちょっと可愛くて草」
  9. /nl/articles/2501/01/news001.jpg 【今日の難読漢字】「手水」←何と読む?
  10. /nl/articles/2501/01/news048.jpg 「見間違いかと思った」 紅白歌合戦「ディズニー企画」で起きた“衝撃シーン”に騒然「笑った」「腹痛い」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  2. 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  3. 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
  4. 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
  5. チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  6. 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  7. 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  8. 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  9. 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
  10. 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」