『アクタージュ』作画担当・宇佐崎しろさん、連載終了について初のコメント ファンに被害者への配慮求める(2/2 ページ)

» 2020年08月24日 13時20分 公開
[ねとらぼ]
前のページへ 1|2       

宇佐崎しろさんのメッセージ全文

先日8月8日、私宇佐崎しろが作画を担当する漫画作品『アクタージュ act-age』の原作担当であるマツキタツヤ氏が、女子中学生への猥褻行為、性犯罪の容疑で逮捕・勾留されました。

まず被害に遭われた方とそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。大きなショックと恐怖の中、声を上げ、ご自身の尊厳を傷つけられたことに対する怒りを捨てなかったことは、本当に勇気ある行為だと思います。まだ司法の判断は下されていませんが、被害に遭われた方の届出によって事件化され、逮捕・勾留という手続がとられたという事実を、重く受け止めたいと思います。

私は、今回の事件に伴う『アクタージュ』連載終了、及び企画や単行本、グッズ等への対応について、ジャンプ編集部の決定を全面的に受け入れています。

性犯罪によって受けた傷は自然に癒えるものではありません。この先も似た身なりの人とすれ違うたびに体が強張り、早足になり、夜道を歩くことに恐怖を覚え、被害に遭われた方の人生に本来必要なかったはずの緊張と恐怖をもたらします。『アクタージュ』という作品そのものを見ることによってそれらが誘発されたり、苦痛を与える原因になる可能性を考慮して、作品の終了は妥当だと判断しました。

そして作品を愛してくださっているファンの皆様へお願いがございます。いつも『アクタージュ』を応援いただきありがとうございます。この度は道半ばで作品を終わらせることになってしまい、皆様と同じく私もとても残念に思っています。

しかし作品を惜しむ声が被害に遭われた方に対しての重圧となることは、絶対に避けるべきことです。当然のことですが、作品が終了するのは被害に遭われた方のせいではありません。被害に遭われた方が声を上げたこと、苦痛を我慢して痴漢行為や性犯罪に対して泣き寝入りしなかったことは決して間違いではありません。正しいことが正しく行われた結果です。その勇気と行動を軽視したり、貶めたり、辱めるような言葉でさらに傷つけることは、あってはならないことだと思います。

漫画に救われて生きている方々、作品を生きがいにしていただいていたファンの皆様の気持ちもよくわかります。私も漫画に救われて生きています。やりきれない気持ちでいっぱいです。ですがその愛を間違った方向に暴力として向けるのは絶対にやめてください。どうかしっかり考え、様々な視点を持ち、根拠のない情報に惑わされず、何を言うべきか、言わないべきかを選択してください。

最後に、被害に遭われた方の心のケアがしっかりとなされ、今後の人生で二度と同じような思いをすることなく、心穏やかに過ごせることを願っております。

2020年8月24日

宇佐崎しろ


 このメッセージを受け、ジャンプ編集部も声明を発表

 「先生が、被害に遭われた方に対して二度と同じような思いをしてほしくない、とおっしやったことについては、編集部も同じ思いです。私たちはこうした先生のお考えを真摯に受け止め、今後の宇佐崎しろ先生の活動を全力で支えていきたいと思います」として、宇佐崎さんへの今後のサポートを約束しています。

ジャンプ編集部の声明文

読者の皆さまへ

本日、『アクタージュ act-age』作画担当の宇佐崎しろ先生が、原作担当のマツキタツヤ氏が逮捕された件および連載終了等の一連の対応について、ご自身のお考えをツイッター上で発表されました。

 先生が、被害に遭われた方に対して二度と同じような思いをしてほしくない、とおっしやったことについては、編集部も同じ思いです。私たちはこうした先生のお考えを真摯に受け止め、今後の宇佐崎しろ先生の活動を全力で支えていきたいと思います。

2020年8月24日

週刊少年ジャンプ編集部


声明文の画像

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」