母ちゃんの「米だけ弁当」を隠れて食べる男の子、救ってくれたのは――? 思春期の友情描いた漫画が爽やかすぎて直視できない

まぶしすぎる……。

» 2020年08月27日 07時30分 公開
[ねとらぼ]

 忙しい朝の時間にお弁当を作ってくれるお母さん、だけど中身は“白米だけ”で……。母の「白米弁当」を見られたくない学生と、彼を取り巻く友人たちの爽やかな友情がまぶしい漫画「人に見られたくないモノの話」を紹介します。まぶしすぎて直視できない……。




 同じクラスの男子高校生4人組。午前の授業を終え、待ちに待った昼食タイムがやってきました。ところが、そのうち1人はバツが悪そうな表情です。

 「キョ―ちゃん!」「メシ行くぞ!」。キョーちゃんと呼ばれた彼は、弁当を片手に「ちょっと野暮用が……」と教室を出て行ってしまいました。




 キョーちゃんが向かったのは、人気のない階段でした。弁当の蓋を開けると、そこには真っ白なごはんだけがギュウギュウに詰まっています。

 彼の“母ちゃん”は朝から仕事で忙しく、たまに弁当を持たせても、この“白米弁当”か食パンの2パターンのみ。クラスメイトに笑われて以来、彼にとって弁当は「人に見られたくないモノ」になったのです。

 その気持ちは仲良し4人組に対しても例外ではありません。やむをえずか、はたまた「こいつらなら……」という思いがあったのか、キョーちゃんは以前、彼らに白米弁当を見せたことがありました。

 しかし反応はいつも通り。「お前の弁当スゴくね!?」「米だけ?」「大胆すぎだろ!」と弁当を指さし騒ぐ友人たち。彼らに悪気が無いことは知りつつも、受け入れがたいものがあったのでしょう。それは恥ずかしさというよりも、自分のために弁当を用意してくれた母親がバカにされたような気持ち、優しさから来る拒否反応だったのかもしれません。



 「…味しない…」。友人と母親への気まずさから、ただでさえおかずの無い弁当が、余計に味気なく感じてしまいます。すると階下から騒がしい声が……。

 「キョーちゃん発見!」「こんなトコで食ってんのかよ!」声の主は、わざわざ彼を探しに来た友人たちでした。



 「オレらも白米弁当だから」。そう言って友人たちが取り出したのは、学校を抜け出して買ってきたというおかずの唐揚げ。「みんなで食うべ」とキョーちゃんの隣に自分たちも弁当を広げます。

 唐揚げをほおばり「うまーっ!」と叫ぶキョーちゃん。さっきまで味がしなかった白米も、ずっとおいしく感じられたことでしょう。

 「弁当」という端から見ればくだらないテーマが大きなコンプレックスになってしまうあの感じ、母親と友人を思う思春期らしい未成熟な優しさ、精いっぱい考えた結果であろう「唐揚げ」という体育会系のソリューション――。全ての要素が瑞々しく爽やかで、胸がいっぱいになります。

 作者は岡部アズサ(@aztmge)さん。Twitterにて短編漫画を投稿しています。

画像提供:岡部アズサ(@aztmge)さん



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/28/news195.jpg 岡田紗佳、一連の騒動を生中継で謝罪 頭を深く下げ「申し訳ございませんでした」
  2. /nl/articles/2501/28/news155.jpg がん闘病の森永卓郎、容態急変後にモルヒネ投与で“結構厳しい状況” スタジオ出られず弱々しい声で「そう長く持たないかもしれない」「本格的に転移が始まったよう」
  3. /nl/articles/2501/29/news045.jpg 新潟のお葬式で香典返しにもらった“謎の白い物体” パッケージにも情報なし「これなんだかわかりますか?」
  4. /nl/articles/2501/26/news053.jpg 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  5. /nl/articles/2501/29/news086.jpg 鮮魚店で売れ残ったタコを水槽に入れたら、数週間後まさかの展開が…… 胸を打つ光景に「目が腫れるくらい泣いてます」
  6. /nl/articles/2501/28/news034.jpg 大人なら5秒で解きたい!「9+0÷2−3」の答えは?【算数クイズ】
  7. /nl/articles/2501/29/news058.jpg 「うちの祖父(81)わけてほしいわこのセンス……」 衝撃的な私服コーデに驚きの声「本物のイケジイ」「目標にします!!」
  8. /nl/articles/2501/29/news023.jpg 買ったばかりの家の風呂場に”ありえない欠陥” 信じられない状況に「そんなことある?」「取り付けた業者……」
  9. /nl/articles/2501/27/news073.jpg 「昔はモテた」と自慢げな父→娘は“絶対ウソやん”と思っていたけど…… 当時の姿に「ハハハ冗談だろ?」【海外】
  10. /nl/articles/2501/29/news122.jpg 正方形のスカーフ1枚→切ってゴムを縫い付けるだけで…… 魅力的な完成品に「デザインがきれい」「簡単に作れました」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」