同人即売会「コミティア」存続危機に3000万円 クラウドファンディングに8時間で集まる(1/2 ページ)
まだまだ伸びています。
同人即売イベント「コミティア」が存続のための運営資金を募るクラウドファンディングを8月28の深夜0時にスタート。開始から8時間を待たずに2000人以上から目標額の3000万円を調達しました。支援は10月23日まで引き続き受付中です。
コミティアはコロナ禍による開催中止などにより、2020年の売上総利益が前年比で約6000万円減となる見込み。これまで銀行からの4500万円の融資や、行政支援の利用、経費削減などにより、2020年内の資金確保はできているものの、2021年以降の費用を調達する当てがなく、今回のクラウドファンディングに踏み切った形です。
コミティアは年4回の開催があり、1回あたりの来場者数は2万〜3万人で、サークル・個人からの出展数は4000〜5000件。会社としての「管理費」は前述の経費削減を行った現時点で、1カ月あたり約470万円。クラウドファンディングで集まった資金は5%が決済手数料、約25%リターンの費用に当てられることから、3000万円を調達できた場合でも「実際に調達しなければいけない資金とのギャップはあります」としています。
運営は「もちろんCOMITIAだけが苦しい状況ではないことも理解しています。リツイートなど、告知のご協力だけでも十分です」と、無理のない範囲での支援を呼びかけていましたが、結果的には一晩で3000万円以上が一気に集まりました。同イベントはオリジナル作品(二次創作不可)の同人即売会としては世界最大規模で、漫画文化を下支えしてきた側面も大きく、業界内外から幅広い支援が集まった形です。
既に目標額を達成しているとはいえ、金額は「多ければ多いほど、先行きが不透明な中でCOMITIAが良い形で生き残る可能性や選択肢が増えていくと考えています」と、同運営。出資者には感謝状や、コミティアと縁のある作家とコラボしたグッズなど、魅力的な返礼品を多数用意しており、まだまだ支援を受け付けています。
コミティア実行委員会代表・中村公彦さんからのメッセージ
コミティアの36年の歴史の中で、いま初めて自分たちの力ではどうにもできない継続の危機を迎えています。「コミティアはいつもここにいます」と何度も書いてきたけれど、その約束を果たせなくなるかもしれません。
これまで数えきれない描き手と読み手が参加し、数えきれない作品が発表され、数えきれない出会いや交流のあった、唯一無二かもしれないこの場所を守るために、そして未来の参加者へ受け渡してゆくために、皆さんの力を貸してほしいと願っています。
クラウドファンディングの発表以降、たくさんの熱い応援の声をいただきました。この声にきっと応えなければと、私たちスタッフも決意を新たにしています。この苦難の時期を乗り越えるために、どうかご支援をお願いします。
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